carebase(ケアベース)コラム

2025.10.23 介護ICT導入・業務効率化

介護記録の効率化を現場で実現する方法〜介護記録のデジタル化×申し送りシステム徹底ガイド〜

「申し送りノートのどこに書いたか分からない」「夜勤者からの伝達が抜けていた」。
こうした小さな“記録ミス”や“申し送り漏れ”が、介護現場では日常的に起こっています。
利用者一人ひとりの状態が刻一刻と変化する介護の現場では、正確で素早い情報共有が欠かせません。
しかし、依然として紙の記録や口頭での申し送りに頼っている施設は多く、情報伝達の負担は職員にのしかかっています。

1. 紙中心の記録が抱える3つの課題

① 情報共有の遅れ・漏れ

ノートやファイルへの手書き記録は、他職員が確認するまでタイムラグが生じます。
夜勤と日勤の間で情報が伝わらない、口頭での申し送り内容が曖昧になるなどのリスクがあります。

② 二重入力・転記の手間

介護記録、日報、LIFE提出用データなど、同じ内容を複数の書式に記入することも少なくありません。
結果として、一人あたり1日30分〜1時間が記録作業に費やされているという報告もあります。

③ 属人化による品質のばらつき

「ベテラン職員しか書けない」「記録の書き方が人によって違う」といった属人化も大きな問題です。
記録の統一性が保てず、新人教育にも時間がかかります。

2. 記録効率化の第一歩は“テンプレート化”から

現場の記録を効率化する第一歩は、よく発生する「入浴介助」「服薬」「バイタル測定」などの業務をテンプレート化することです。あらかじめ統一された記録フォーマットを整備しておくことで、記入項目の抜け漏れを防ぎ、新人でも迷わず記録ができるようになります。また、管理者にとっても全体の内容を把握しやすくなり、LIFE提出に必要なデータ構造との整合性も取りやすくなるため、後の集計作業がスムーズに進みます。

3. デジタル化で“リアルタイム共有”を実現

次のステップは、介護記録のデジタル化です。
クラウド型の介護記録ソフトを導入することで、現場で入力した情報がリアルタイムに共有され、どの職員でもすぐに閲覧できます。

デジタル化で変わる3つのこと

① 転記・紙管理が不要に

タブレットやスマートフォンで直接入力でき、紙への転記が不要になります。検索も一瞬で行えます。

② 情報の見える化でミスを防止

利用者ごとの状態変化や注意事項をアプリ上で確認でき、「誰が」「いつ」「何を入力したか」が明確になります。

③ LIFE・加算対応のデータ管理が容易に

入力データを自動で集計できるため、LIFE提出や科学的介護推進体制加算にもスムーズに対応できます。

ある施設では、クラウド型記録ソフトを導入した結果、確認漏れによるヒヤリハット件数が約80%削減されました。
これにより、スタッフ間での情報共有がより正確かつ迅速に行われるようになり、利用者一人ひとりの状況を的確に把握できるようになりました。また、記録の自動化により事務作業の負担が軽減され、現場でのケアやコミュニケーションに充てる時間が増えています。

4. 申し送りシステムで“伝達の質”を上げる

デジタル化の中でも特に効果が大きいのが申し送りシステムの導入です。従来はノートや口頭で行われていた申し送りをアプリ上で共有することで、重要情報の既読状況を可視化し、優先度や緊急性をタグで整理できるようになります。さらに、写真や動画を添えて記録できるため、文字情報だけでは伝わりにくい細かな変化も共有可能です。これにより、情報の抜けや伝達ミスを防ぐだけでなく、夜勤スタッフが記録した褥瘡部位(じょくそうぶい)の変化や服薬拒否の対応履歴なども、朝の申し送り時にスマホでスムーズに共有できるようになり、医療・看護・介護の多職種連携をより円滑に進めることができます。

5. 導入成功のポイント:現場に合わせる柔軟性

介護記録の効率化を成功させるには、「どのシステムを選ぶか」よりも、“現場が使いこなせるか”が重要です。

成功する導入の3条件


1. 操作がシンプルで、誰でも使えるUI

2. 既存帳票に合わせてカスタマイズできる

3. 導入サポート・研修が充実している

導入直後は「入力ルールがわからない」「操作に時間がかかる」といった壁にぶつかることもあります。
しかし、マニュアル機能やサポート体制が整っていれば、定着は早く、職員全体のICTリテラシー向上にもつながります。

6. 現場が“本当に使える”システムを─CareBaseの取り組み─

多くの施設が導入後につまずくのは、「現場の実情に合っていない」「入力が複雑」といった課題です。
その点、CareBase(ケアベース)は、介護現場の声から生まれたクラウド型記録・申し送りシステムです。

・テンプレート登録で記録を標準化

よく使う介助内容や観察項目をテンプレート化し、誰でも同じ基準で入力可能。属人化を防ぎます。

・申し送り・記録・LIFE対応を一元管理

日々の介護記録と申し送りが連携しており、入力内容を自動で反映。
LIFE提出や加算対応に必要なデータも簡単に抽出できます。

・現場に寄り添うサポート体制

導入時の初期設定や職員研修もサポート。操作に不安がある職員でも安心して使い始められます。

実際にケアベースを導入した施設では、記録作業時間が約80%削減され「夜勤・日勤間の情報共有がスムーズになった」などの声をいただいております。
システムを“使いこなす”ことで、ようやく本当の効率化が実現できるのです。

7. 介護現場の未来を変える“効率化の循環”

介護記録の効率化は、単なる業務改善にとどまりません。
記録ミスが減ることで職員に時間のゆとりが生まれ、その余裕が丁寧なケアにつながります。
ケアの質が上がることで、結果的に利用者の満足度も高まるという良い循環が生まれます。

今後、科学的介護やデータ活用がますます求められる中で、
「紙の記録に戻ることはもうない」と話す施設も増えています。

現場の声を取り入れながら、テンプレート化・デジタル化・申し送りシステムを組み合わせることで、
“記録に追われる介護”から“ケアに集中できる介護”へ。
その変化は、すでに始まっています。

8. 最後に:効率化の先にある「人」を見つめて

テクノロジーは、介護現場から“温かさ”を奪うものではありません。
むしろ、煩雑な記録や伝達の負担を減らすことで、利用者さんと向き合う時間を取り戻すためのツールです。

たとえば、日中の忙しい時間帯にタブレットへ簡単入力するだけで、夜勤者もすぐ状況を把握できる。
そのわずかな効率化の積み重ねが、安心感のあるチームワークを育てます。

介護記録のデジタル化はゴールではなく、「よりよいケア」を支えるための“基盤づくり”です。
現場に寄り添う仕組みを整え、一人ひとりが本来の介護に専念できる環境を、これから一緒に作っていきましょう。

介護記録ICTをご検討の方へ

誰でもカンタン・シンプルに。
記録を漏らさない、忘れない、見逃さない。

carebaseの詳細資料や導入事例集を無料でダウンロードいただけます
※ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

コラム一覧へ

おすすめ記事