carebase(ケアベース)コラム

2026.2.24 介護ICT導入・業務効率化

介護ケース記録の書き方マニュアル|利用者の様子を的確に伝える記録テクニックと時短術

はじめに|ケース記録の書き方に悩んでいませんか?

「ケース記録って、何を書けばいいのかわからない…」
「毎回同じような内容になってしまう」
「記録に時間がかかって、他の業務を圧迫している」

介護現場で働く多くの職員が、このような悩みを抱えています。ケース記録は日々の業務の中でも欠かせない重要な仕事ですが、「正解が分かりにくい」ことが大きなハードルになりがちです。

一方で、書き方のコツやポイントを押さえれば、ケース記録はぐっと書きやすくなります。さらに、テンプレートや介護ソフトを活用することで、記録にかかる時間を大幅に短縮することも可能です。

本記事では、「何を書けばいいかわからない」「記録に時間がかかる」といった悩みを解消し、誰でも質の高いケース記録が書けるようになることを目指します。

介護におけるケース記録とは?基本と目的を理解する

ケース記録をスムーズに書けるようになるためには、まず「そもそも何のために書くのか」を理解することが重要です。目的を正しく把握することで、記録すべき内容が明確になり、無駄のない記録につながります。

ケース記録の役割

介護におけるケース記録には、主に以下のような役割があります。

  • 利用者の状態を正確に把握するため
    日々の体調や行動、発言などを記録することで、わずかな変化にも気づきやすくなります。継続的な記録は、利用者の「いつもとの違い」を見極める重要な手がかりになります。
  • 職員間・多職種間での情報共有
    介護職員だけでなく、看護師やケアマネジャーなど、さまざまな職種が関わる現場では、情報共有が欠かせません。ケース記録は、誰が見ても同じ理解ができる“共通言語”として機能します。
  • ケアの質向上とリスク管理
    記録をもとにケアの見直しや改善が行われるため、質の高い記録はそのままケアの質向上につながります。また、事故やトラブルが発生した際の重要な記録としても活用されます。

記録が不十分だと起こる問題

もしケース記録が不十分だった場合、現場ではさまざまな問題が発生する可能性があります。

  • 情報共有のズレが起きる
    「聞いていない」「知らなかった」といった認識のズレが生じ、適切な対応ができなくなることがあります。
  • 事故やトラブルの原因になる
    小さな変化が記録されていないことで、体調悪化や転倒などのリスクを見逃してしまう可能性があります。
  • 引き継ぎがうまくいかない
    次の勤務者が状況を正確に把握できず、対応にばらつきが出てしまいます

このように、ケース記録は「ただ書くもの」ではなく、現場全体のケアの質と安全性を支える重要な基盤です。だからこそ、ポイントを押さえた“伝わる記録”を書くことが求められます。

書類漏れを防ぐ!必要書類チェックリストの画像

ケース記録の基本的な書き方【初心者向け】

ケース記録がうまく書けない原因の多くは、「書き方の型」を知らないことにあります。
まずは基本のフレームを押さえることで、何を書くべきかが明確になり、迷いがなくなります。
ここでは、今日からすぐ実践できる基本の書き方を解説します。

基本は「5W1H」で整理する

ケース記録は、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)で整理すると、抜け漏れのない文章になります。

例(NG)
食事のときに少し元気がなかった。
これでは、状況があいまいで他職種に伝わりません。

例(OK)
2月18日昼食時、食堂にて。
主菜を半分ほど残し、普段より会話が少なく表情も乏しかった。
食欲不振の訴えはなし。

このように、

  • いつ
  • どこで
  • 何があったか

を明確にするだけで、情報の質が大きく変わります。

「何を書けばいいかわからない」と感じたときは、まず5W1Hを埋めることを意識しましょう。

時系列で書くことが重要

ケース記録では、「出来事の流れ」が追えることが非常に大切です。
特に状態変化がある場合は、Before → 変化 → 対応 → Afterの順で整理すると分かりやすくなります。


Before:午前中は居室で安静に過ごしていた。
変化:14時頃より腹痛を訴える。
対応:看護師へ報告し、バイタル測定を実施。
After:その後、痛みは軽減し表情も安定。

このように書くことで、「どう変化し、どう対応したのか」が一目で理解できます。
読み手が状況を再現できるように書くことがポイントです。

主観ではなく客観で書く

ケース記録で最も重要なのが、主観を排除することです。

例(NG)
機嫌が悪そうだった。
かなり食べた。
いつもより元気がなかった。

これらは書き手の印象にすぎません。

例(OK)
眉間にしわを寄せ、返答が短かった。
食事摂取量は全体の8割。
会話回数が普段の半分程度。

事実を具体的に書くことで、誰が読んでも同じ解釈ができる記録になります。

利用者の変化を正確に伝える記録テクニック

基本の書き方を押さえたら、次は「一歩踏み込んだ記録」を意識しましょう。
ケース記録の目的は、単に出来事を書くことではなく、利用者の状態変化をチーム全体で共有することです。

ここでは、より“伝わる記録”にするための実践テクニックを解説します。

具体性を高めるコツ|数値化と事実の記載

利用者の変化を正確に伝えるためには、「具体性」が欠かせません。
特に有効なのが、数値化と行動の事実を書くことです。

抽象的な記録例
食欲がなかった。
よく眠れていない様子。

具体的な記録例
昼食摂取量は主食3割、副食2割。水分摂取100ml。
夜間覚醒3回(1:30/3:10/4:40)。各10〜15分程度。

数値や回数を入れるだけで、他職種が状況を客観的に判断しやすくなります。
特に看護師やケアマネジャーがケアプランの見直しを行う際、具体的な記録は重要な根拠になります。

観察ポイントを押さえる|3つの視点で整理する

「何を書けばいいかわからない」という悩みは、観察の視点が整理されていないことが原因のひとつです。

記録を安定させるために、以下の3つの視点で考えてみましょう。
① 身体面

  • バイタルサイン
  • 食事量・水分量
  • 排泄状況
  • 歩行状態や転倒リスク

② 精神面

  • 表情の変化
  • 発言内容
  • 不安・怒り・混乱の有無

③ 生活面

  • 活動量
  • レクリエーション参加状況
  • 他利用者との関わり

このように視点を固定すると、「毎回同じ内容になる」という問題も解消しやすくなります。

多職種に伝わる書き方を意識する

ケース記録は、介護職だけが読むものではありません。
看護師、リハビリ職、ケアマネジャーなど、さまざまな専門職が確認します。
そのため、以下の点を意識すると“伝わる記録”になります。

  • あいまいな表現を避ける
  • 専門用語は必要に応じて使用する
  • 推測は明確に区別する


「痛みが強そう」ではなく
「右膝を押さえ『痛い』と3回発言」

また、推測を書く場合は

「~の可能性があるため、看護師へ報告済み」

といった形で事実と分けることが重要です。

ケース記録を時短する3つの方法

①テンプレートを活用する

記録に時間がかかる最大の原因は、「毎回ゼロから文章を考えている」ことです。
そこで有効なのが、定型フォーマット(テンプレート)の活用です。
例えば、以下のように枠をあらかじめ決めておきます。
【身体面】バイタル/食事量/排泄
【精神面】表情/発言内容
【生活面】活動内容/対人関係
【対応】実施内容/報告先

このように項目を固定しておくだけで、「何を書けばいいか分からない」という迷いがなくなります。
さらに、よく使う文章は定型文として登録しておくことで、入力時間を大幅に短縮できます。

②記録ルールを施設内で統一する

記録が属人化している施設では、

  • 書き方が人によって違う
  • 情報量にばらつきがある
  • 修正や確認に時間がかかる

といった問題が起こりがちです。

そこで重要なのが、施設内でのルール統一です。

  • 数値は必ず記載する
  • 「変わりなし」は禁止
  • 時系列で書く
  • 推測は「〜の可能性あり」と明示する

ルールを明確にすることで、記録の質が安定し、確認作業の時間も削減できます。

③ICT・介護ソフトを活用する

近年は、記録業務を効率化するために介護ソフトを導入する施設も増えています。
特に、

  • テンプレート入力
  • 過去記録の自動引用
  • 音声入力
  • 他職種とのリアルタイム共有

といった機能があるシステムは、記録時間の短縮に直結します。

クラウド型介護ソフトのcarebase(ケアベース)のように、入力補助機能や共有機能が充実しているツールを活用すれば、紙記録に比べて業務効率が大きく向上します。

これは人件費削減だけでなく、職員の負担軽減や離職防止にもつながる重要なポイントです。

介護記録ソフトの活用で業務効率を上げる

ケース記録の時短を本格的に実現するなら、介護記録ソフトの導入は有力な選択肢です。
紙やExcelでの管理には限界があり、記録量が増えるほど職員の負担も大きくなります。

ここでは、導入によって得られるメリットと注意点、そしてコスト削減効果について具体的に解説します。

ソフト導入のメリット

① 記録時間の削減
テンプレート入力や過去データの自動参照機能により、ゼロから文章を作成する手間が減ります。
特に、クラウド型介護ソフトのcarebase(ケアベース)のように、入力補助や定型文登録ができるシステムでは、記録時間の短縮効果が大きくなります。

② 情報共有のスピード向上
紙記録の場合、確認のためにファイルを探したり、申し送りで口頭説明を補足したりする必要があります。
しかし、クラウド型であればリアルタイムで情報が共有され、多職種連携もスムーズになります。

③ 記録の質が安定する
テンプレートや入力ルールが組み込まれているため、記録のばらつきが減少します。
新人職員でも一定水準の記録が書けるようになる点は、教育コスト削減にもつながります。

導入時の注意点

一方で、ソフト導入には検討すべきポイントもあります。

  • 操作性は現場に合っているか
    パソコンが苦手な職員でも使いやすい設計かどうかは重要です。
  • 初期教育の体制は整っているか
    マニュアルやサポート体制が充実しているか確認しましょう。
  • 既存業務との相性
    現在の業務フローを大きく崩さずに導入できるかもポイントです。

導入前に無料デモやトライアルを活用することで、現場との相性を確認できます。

コスト削減効果を具体的に考える

「ソフトはコストがかかる」と感じるかもしれません。
しかし、視点を変えると“投資”としての効果が見えてきます。

例えば、

  • 職員1人あたり1日30分の記録時間短縮
  • 月20日勤務

と仮定すると、
→ 月10時間削減
→ 年間120時間削減

時給1,500円換算なら、年間18万円相当の業務削減効果になります。

さらに、

  • 残業削減
  • 記録ミスによるトラブル回避
  • 離職率低下

といった間接的なコスト削減も期待できます。

現場で使えて負担を減らせる介護記録・介護特化マニュアルシステム「carebase(ケアベース)」の画像

carebase(ケアベース)でケース記録はどう変わる?

「記録に時間がかかる」
「職員ごとに文章の質がバラバラ」
「申し送りで補足説明が必要になる」
こうした課題を抱える施設にとって、記録業務を“仕組み化”できるかどうかは大きな分かれ道になります。

ここでは、carebase(ケアベース)を活用した場合、ケース記録がどのように変わるのかを具体的に解説します。

記録業務が効率化される理由

① テンプレート機能で「迷わない」
あらかじめ

  • 身体面
  • 精神面
  • 生活面
  • 対応内容

といった項目をテンプレート化しておくことで、「何を書けばいいか分からない」という状態を防げます。

新人職員でも入力欄に沿って記録するだけで、一定水準の内容が完成します。

② 入力補助で「書く時間」を短縮
定型文登録や過去記録の参照機能を活用すれば、毎回ゼロから文章を作る必要がありません。
例えば、

  • 「食事10割摂取、むせ込みなし」
  • 「バイタル安定、特変なし」

といった頻出フレーズはワンクリックで入力可能。
これだけでも1件あたり数分の削減になります。

③ 情報共有がスムーズになる
クラウド型のため、入力した記録は即時共有されます。
紙記録のように「ファイルを探す」「口頭で補足する」といった手間が減り、申し送りも簡潔になります。
結果として、

  • 記録の質が上がる
  • 情報の抜け漏れが減る
  • 多職種連携がスムーズになる

といった好循環が生まれます。

現場での活用イメージ

例えば、1人あたり1日20〜30分かかっていた記録業務が、
テンプレート活用により10〜15分に短縮できた場合、

  • 月間約10時間削減
  • 年間120時間以上削減

となり、職員の負担軽減や残業削減につながります。
さらに、記録基準が統一されることで、
「書き方が分からない」という新人教育の悩みも軽減されます。

まとめ|ケース記録は「質」と「スピード」を両立できる

介護のケース記録は、利用者の状態変化を正確に共有し、ケアの質を高めるための重要な業務です。
質の高い記録を書くためには、5W1H・時系列・客観的表現といった基本を押さえることが欠かせません。

一方で、「何を書けばいいか分からない」「記録に時間がかかる」といった悩みは、個人の努力だけでは解決が難しいのも事実です。

だからこそ重要なのが、テンプレート化やルール統一、ICT活用による“仕組みづくり”です。

特に、記録特化型の介護ソフトであるcarebase(ケアベース)を活用すれば、入力補助やテンプレート機能によって記録時間を短縮しながら、記録の質を安定させることが可能です。

ケース記録は、頑張り方を変えれば必ず改善できます。
正しい書き方と効率化の仕組みを取り入れ、「質」と「スピード」を両立できる記録体制を整えていきましょう。

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