carebase(ケアベース)コラム

2026.5.23

介護記録の電子保存とは?紙運用から切り替える手順と注意点

はじめに

介護現場では今、「記録に時間がかかる」「申し送りミスが起きる」「紙の管理が大変」といった課題が深刻化しています。特に、紙ベースの介護記録は、転記作業やファイル保管、情報共有の遅れなど、現場スタッフの負担増加につながりやすい運用です。

こうした背景から、近年は介護記録の“電子保存”へ切り替える施設が増えています。タブレットやスマートフォンを活用し、その場で記録・共有できる環境を整えることで、業務効率化や情報共有の改善につながるためです。

一方で、「電子保存は法律的に問題ないのか」「紙の記録は残す必要があるのか」「どう移行すれば失敗しないのか」と不安を感じる施設担当者も少なくありません。

この記事では、介護記録の電子保存の基本から、保存期間や法的要件、紙運用から移行する具体的な手順、導入時の注意点までをわかりやすく解説します。

介護記録の電子保存とは?

介護記録の電子保存とは、これまで紙で管理していた介護記録を、パソコンやタブレット、スマートフォンなどを使ってデータとして保存・管理することです。
例えば、以下のような記録が電子化の対象になります。

  • 日々の介護記録
  • バイタル記録
  • 申し送り
  • 事故報告書
  • ケアプラン関連書類
  • 研修記録

従来の紙運用では、手書きした内容をあとから転記したり、ファイルを探したりする手間が発生していました。しかし電子保存では、入力した情報をリアルタイムで共有できるため、情報確認や記録管理がスムーズになります。
また、最近ではクラウド型の介護記録システムも増えており、施設外からでも必要な情報を確認しやすくなっています。

なぜ今、介護業界で電子保存が進んでいるのか

介護業界で電子保存が進んでいる背景には、慢性的な人手不足があります。
限られた人数で業務を回す必要がある中、紙の記録運用では以下のような負担が発生しやすくなります。

  • 記録作成に時間がかかる
  • 申し送り漏れが起きる
  • 夜勤帯で情報確認に時間がかかる
  • 書類保管スペースが必要になる

さらに、ICT化やDX推進の流れもあり、介護施設にも効率的な情報管理が求められるようになっています。
特に近年は、外国人スタッフの増加や多職種連携の重要性が高まっており、「誰でも同じ情報を確認できる環境」を整える必要性が高まっています。

介護記録を電子保存するメリット

記録業務の時間を削減できる

電子保存の大きなメリットの一つが、記録業務の効率化です。
紙運用では、

  • メモをあとで清書する
  • 同じ内容を複数箇所へ転記する
  • ファイルへ綴じる

といった作業が発生しやすく、記録だけで多くの時間を使ってしまうケースがあります。
電子化することで、その場で入力・保存できるため、二重入力や転記作業を削減しやすくなります。
また、テンプレート入力に対応しているシステムを活用すれば、さらに記録時間の短縮につながります。

情報共有がスムーズになる

電子保存では、入力した情報をリアルタイムで共有できます。
例えば、

  • 日勤から夜勤への申し送り
  • 看護職との連携
  • 管理者による状況確認

などがスムーズになり、伝達漏れや確認ミスを防ぎやすくなります。
紙運用では「ノートを見ないと分からない」「口頭でしか共有されていない」という状況も起きやすいですが、電子化によって必要な情報へすぐアクセスできるようになります。

記録検索や監査対応がしやすい

電子保存では、過去の記録を検索しやすい点もメリットです。

紙ファイルの場合、
「数年前の事故記録を探したい」
「特定利用者の記録を確認したい」
となると、保管棚から探し出す必要があります。

一方で電子保存なら、利用者名や日付検索で必要な情報を素早く確認できます。

監査時の書類提出もスムーズになり、管理者の負担軽減につながります。

保管スペースや管理コストを削減できる

紙記録を長期間保管する場合、大量のファイルやキャビネットが必要になります。
電子保存へ移行することで、

  • 保管スペース削減
  • 印刷コスト削減
  • 紙管理の手間削減

につながります。
また、災害時の紛失リスクを減らしやすい点も、電子保存の大きなメリットです。

介護記録の電子保存に関する法的要件と保存期間

介護記録の電子保存は法律上認められている

介護記録は、一定の条件を満たせば電子データで保存することが認められています。
ただし、「電子化すれば何でもよい」というわけではありません。適切に管理・保存できる状態を維持する必要があります。
そのため、介護記録システムを選ぶ際は、法的要件に対応しているか確認することが重要です。

電子保存で押さえるべき3つの要件

-真正性の確保
記録が改ざんされていないことを確認できる状態が必要です。
例えば、

  • ID・パスワード管理
  • 操作履歴の保存
  • 権限設定

などが重要になります。

-見読性の確保
必要な時に記録を閲覧・印刷できる状態を維持する必要があります。
監査時にすぐ確認できることも重要です。

-保存性の確保
長期間、安全にデータを保存できることも必要です。
具体的には、

  • 自動バックアップ
  • 災害対策
  • サーバー管理

などが求められます。

介護記録の主な保存期間

介護記録には、一定期間の保存義務があります。
主に以下のような書類が対象です。

書類例 保存期間の目安 書類例 保存期間の目安
サービス提供記録 5年
事故報告書 5年
ケアプラン関連書類 5年
加算関連書類 5年
研修記録 施設運用による

※自治体やサービス種別によって異なる場合があるため、最新情報の確認が必要です。

紙の介護記録から電子保存へ移行する手順

介護記録の電子保存を成功させるには、いきなり全面導入するのではなく、段階的に進めることが重要です。
ここでは、現場負担を抑えながらスムーズに移行するための基本ステップを紹介します。

STEP1|現在の記録業務を整理する

まずは、現在どのように記録業務を行っているかを整理します。
確認したいポイントは以下の通りです。

  • どの書類が紙運用になっているか
  • 二重入力・転記作業が発生していないか
  • 誰が・どこで・いつ記録しているか
  • 申し送りは紙・口頭どちら中心か
  • 記録作業にどれくらい時間がかかっているか

現状を把握することで、「どこを電子化すると効果が大きいか」が見えやすくなります。

STEP2|電子化する範囲を決める

最初からすべての記録を電子化しようとすると、現場負担が大きくなる場合があります。
そのため、まずは一部業務から始める方法がおすすめです。
例えば、

  • 申し送りだけ電子化する
  • バイタル記録から導入する
  • 一部ユニットのみ試験導入する

など、段階的に進めることでスタッフも慣れやすくなります。
現場状況に合わせて、無理のない導入範囲を決めましょう。

STEP3|介護記録システムを選定する

電子保存を進める上で、システム選びは非常に重要です。
機能の多さだけでなく、“現場で使いやすいか”を重視する必要があります。
比較したいポイント例:

  • スマホ・タブレット対応
  • 入力のしやすさ
  • 外国人スタッフでも使いやすいか
  • セキュリティ対策
  • サポート体制
  • 申し送り・マニュアル共有機能

実際に現場スタッフが操作しやすいかどうかを確認することが、定着率向上につながります。

STEP4|施設内の運用ルールを整備する

電子化後の混乱を防ぐためには、事前に運用ルールを決めておくことが重要です。
例えば、

  • いつ入力するか
  • 修正時のルール
  • アカウント管理方法
  • 端末持ち出しルール
  • パスワード管理方法

などを整理しておくことで、スムーズな運用につながります。
特に個人情報を扱うため、セキュリティルールは明確化しておきましょう。

STEP5|スタッフ研修・試験運用を行う

システム導入時は、スタッフへの説明や研修も欠かせません。
特にICTに不慣れなスタッフが多い場合は、実際に触りながら慣れてもらうことが重要です。
おすすめの進め方:

  • 小規模から試験導入する
  • 現場リーダーを中心に運用開始する
  • 操作マニュアルを整備する
  • 現場の声を反映しながら改善する

「現場に合わせて調整しながら進める」ことで、電子保存は定着しやすくなります。

STEP6|紙運用を段階的に減らしていく

導入初期は、紙と電子を併用するケースもあります。
ただし、二重運用が長引くと、かえって業務負担が増えてしまいます。
そのため、

  • 完全移行の時期を決める
  • 不要な紙記録を整理する
  • 電子化後の運用を定着させる

ことが重要です。
段階的に紙運用を減らしながら、現場に合った電子保存体制を整えていきましょう。

介護記録を電子保存へ移行する際の注意点

“電子化しただけ”にならないことが重要

電子化しても、入力項目が多すぎたり操作が複雑だったりすると、かえって現場負担が増えてしまいます。
そのため、
「現場が使いやすい設計か」
「入力が簡単か」
という視点が非常に重要です。

紙と電子の二重運用を長引かせない

移行期間中は紙と電子を併用するケースがありますが、長期化すると二重入力の負担が発生します。
そのため、

  • 移行スケジュールを決める
  • 段階的に紙を減らす
  • 完全移行の目標を設定する

ことが重要です。

セキュリティ対策を徹底する

介護記録には個人情報が含まれるため、セキュリティ対策は欠かせません。
例えば、

  • 端末紛失対策
  • アクセス権限管理
  • 通信暗号化
  • バックアップ管理

などを確認する必要があります。

電子保存を成功させるなら“記録・情報共有・教育”を一元化できる仕組みが重要

記録だけ電子化しても現場課題は残りやすい

介護現場では、記録だけでなく、

  • 申し送り
  • マニュアル共有
  • 新人教育
  • 研修管理

なども重要な業務です。
そのため、記録だけ電子化しても、情報共有が分散していると現場負担が残りやすくなります。

carebase(ケアベース)なら介護現場の情報共有をまとめて効率化できる

carebase(ケアベース)は、介護記録だけでなく、申し送りやマニュアル、研修情報まで一元管理できる介護現場向けの情報共有ツールです。
スマートフォンやタブレットから利用できるため、現場ですぐ情報確認・入力しやすく、業務効率化につながります。
また、クラウド環境でデータを安全に管理しており、個人情報保護にも配慮されています。

  • 介護記録をリアルタイム共有
  • 申し送り漏れを防止
  • 動画マニュアルで教育効率化
  • ペーパーレス化を推進
  • クラウド環境で安全に情報管理
  • 外国人スタッフとも情報共有しやすい

まとめ

介護記録の電子保存は、記録業務の効率化だけでなく、情報共有や監査対応の改善にもつながります。
一方で、単に紙をデータ化するだけではなく、運用ルールや現場の使いやすさまで含めて設計することが重要です。
特に、

  • 現場負担を増やさないこと
  • 情報共有をスムーズにすること
  • 安全にデータ管理できること

が、電子保存を成功させるポイントになります。

「紙記録からスムーズに移行したい」
「申し送りや情報共有も改善したい」
「安全な記録管理を実現したい」

という施設は、carebase(ケアベース)のように、記録・情報共有・教育をまとめて管理できる仕組みを活用することで、現場負担を抑えながらICT化を進めやすくなります。

介護記録の電子保存・情報共有の見直しならcarebase(ケアベース)へご相談ください

介護記録の電子保存を進める際は、単に「紙をデータ化する」だけではなく、現場で無理なく運用できる仕組みづくりが重要です。

carebase(ケアベース)では、介護記録の電子保存だけでなく、申し送り・マニュアル・研修情報まで一元管理できるため、現場全体の業務効率化につながります。
また、スマートフォン・タブレット対応により、その場で記録・共有しやすく、クラウド環境で安全な情報管理を実現できます。

「紙運用から切り替えたいけれど、何から始めればいいかわからない」
「現場負担を減らしながら電子化したい」
「記録・情報共有・教育をまとめて改善したい」

という施設は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
介護現場に合った記録運用・情報共有の仕組みづくりを、carebase(ケアベース)がサポートします。

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