carebase(ケアベース)コラム

2026.7.8

【2026年最新】介護情報共有アプリ比較|一元化する選び方

連携する医療・介護チーム(情報共有のイメージ)

介護現場では、記録は専用ソフト、申し送りは口頭やノート、マニュアルは紙ファイルというように、情報が分散したまま運用されがちです。情報が散らばると伝達ミスや探す手間が積み重なります。介護情報共有アプリを2026年最新で比較し、費用や多言語対応まで含めた選び方を整理します。

介護情報共有アプリとは?導入が進む背景

申し送りの属人化・多職種連携・新人教育・多言語の4課題と、必要介護職員数が2026年度240万人から2040年度272万人へ増える推計を示した導入背景の図解

情報分散の4課題と人材不足の推計を一望(出所: 厚生労働省の介護職員必要数推計を基に編集部作成・2026年6月時点)

介護情報共有アプリとは、介護記録・申し送り・連絡・教育を1か所にまとめて共有できるアプリで、情報分散による伝達ミスを減らすために使われます(2026年6月時点)。

介護施設では、利用者の体調変化、服薬状況、食事量、事故・ヒヤリハット、家族対応、レクリエーションの様子など、共有すべき情報が日々大量に発生します。これらが「申し送りは口頭」「連絡事項は紙やLINE」「研修資料は紙ファイル」「マニュアルは共有フォルダ」というように別々の場所に置かれていると、必要な情報を探すだけで時間がかかり、確認漏れも起こりやすくなります。情報共有アプリは、こうしてバラバラになりがちな情報を1つの場所に集約し、シフトの異なる職員でも同じ内容を確認できる状態をつくります。

導入が進む背景には、介護人材の確保が構造的に難しくなっている事情があります。厚生労働省が第9期介護保険事業計画に基づいて公表した推計では、必要な介護職員数は2026年度に約240万人、2040年度には約272万人に達し、2022年度の215万人から約57万人の増員が求められます(厚生労働省、2026年6月時点)。年間に換算すると、2026年度までは約6.3万人、その後も毎年約3.2万人ずつ増やす計算です。これは、現場が今後も慢性的な人手不足の中で運営を続ける前提に立たざるを得ないことを意味します。限られた人員で質を保つには、情報共有の効率化と教育の標準化を仕組みで支える必要があります。こうした背景から、申し送り・記録・教育を1つにまとめられるアプリへの関心が高まっています。

申し送りの属人化による伝達ミス

申し送りが口頭や紙中心の場合、「忙しくて細かい内容まで伝えきれなかった」「夜勤から日勤への引き継ぎで認識がずれた」「メモを確認し忘れた」といった事態が起こりやすくなります。対面で直接伝える利点はありますが、後から誰でも確認できる記録が残らないと、勤務時間のズレや多忙さによって伝達の質に差が出ます。アプリで申し送り内容を蓄積・共有すれば、「誰が・いつ・何を共有したか」が残り、振り返りもしやすくなります。利用者の小さな変化や家族対応の内容など、細かな情報ほど後から確認できる仕組みの価値が大きくなります。対面の申し送りは情報の温度感を伝えやすい一方、聞き手の記憶や手元のメモに頼るため、伝え漏れが起きても後から検証しにくいという弱点があります。記録として残る仕組みと組み合わせることで、対面の良さを活かしながら抜け漏れを補えます。

多職種連携の複雑化

介護現場は、介護士だけで業務が完結することはほとんどありません。看護師、ケアマネジャー、相談員、機能訓練指導員、施設管理者など多職種が連携して利用者を支えます。連絡手段がバラバラだと、必要な人に情報が届かなかったり確認漏れが起きたりします。フロアごとの運営がある施設では「他部署の状況が分からない」という課題も生じます。多職種が同じ情報を見ながら動ける環境づくりが、アプリ導入の主な動機の一つです。

新人教育・業務標準化の必要性

情報共有の課題は申し送りだけではありません。「教える人によって内容が違う」「研修資料が紙で管理されている」「過去の教育内容を振り返れない」といった、特定の人に頼った教育体制も大きなテーマです。教育が人に依存すると業務品質にばらつきが生まれます。研修資料・業務ルール・マニュアルもまとめて共有できる環境を整えれば、新人だけでなく既存職員の知識共有にも役立ちます。情報共有アプリは連絡機能だけでなく、教育や現場定着まで含めて考えることがポイントです。介護ICTそのものの導入メリットや進め方については、介護ICTとは?導入メリットと進め方もあわせて確認できます。

外国人スタッフの増加と多言語対応

人材確保の手段として外国人スタッフを受け入れる施設が増え、日本語中心の情報共有では理解が難しい場面が出てきています。多言語対応や視覚的なマニュアルの仕組みがないと、教育コストや現場の負担が増えます。前述の人材必要数の推計を踏まえると、外国人スタッフの戦力化は人手不足対策の現実的な選択肢の一つです。情報共有アプリを選ぶ際は、多言語対応の有無も評価軸に入れておくと、将来の体制変化に対応しやすくなります。実際、母語で手順を確認できる動画マニュアルや翻訳機能があれば、日本語の習熟度に左右されずに業務を覚えやすくなり、教育する側の負担も軽くなります。人手が限られるなかで多様なスタッフが同じ情報を見て動ける状態をつくることは、人材確保と定着の両面で意味を持ちます。

介護情報共有アプリを比較するときの5つの評価軸

記録機能・申し送り連絡の一元化・教育マニュアル共有・多言語対応・操作性現場定着の5つの評価軸を各観点の確認ポイント付きで整理した図解

5つの評価軸ごとに「何を確認するか」を1行で整理(出所: 各アプリ公式サイトの機能・料金情報の整理に基づき編集部作成・2026年6月時点)

比較では、記録・申し送り連絡・教育マニュアル・多言語対応・課金構造の5軸で、自施設の課題に合うかを確認するのが要点です。

「どのアプリが有名か」だけで選ぶと、自施設の運用に合わず定着しないことがあります。施設規模や運営体制によって必要な機能は異なるため、課題に合うかを軸に比較しましょう。

1. 記録機能

介護記録をスムーズに入力・閲覧できるかは基本です。バイタルや食事量、ケアの様子をその場でスマホやタブレットから入力でき、後から検索しやすいことが、記録の二重入力や探す時間の削減につながります。介護ソフト一体型のアプリは記録から請求業務まで連動する点が強みで、記録した内容がそのまま請求データに反映されると、転記の手間とミスを減らせます。

2. 申し送り・連絡の一元化

最初に確認したいのは、情報が分散しないかどうかです。シフト勤務の現場では、出勤時間が異なる職員でも同じ情報を確認できる仕組みがあると、伝達ミスの予防につながります。申し送りと連絡を1か所で見られるか、記録と連動して共有できるかを見ます。記録と申し送りが別アプリだと結局二度手間になるため、両者がつながっているかは定着を左右する要素です。

3. 教育・マニュアル共有

マニュアル共有、動画研修、業務ルールの周知、研修履歴の管理などに対応していると、教育が特定の人に頼った状態になるのを防ぎやすくなります。人材定着や早期戦力化を重視する施設では、教育の仕組み化が大きなテーマです。動画・画像で手順を見せられるアプリは、文章だけのマニュアルより理解が早く、言葉での説明が難しいケアの所作を伝えるのに向きます。

4. 多言語対応

外国人スタッフが増える中で、多言語対応や視覚的に理解できるマニュアルが作れるかは、教育負担を左右します。前述のとおり介護人材の必要数は2040年度に約272万人へ拡大が見込まれており(厚生労働省、2026年6月時点)、人材確保の選択肢を広げる観点でも、多言語対応は今後の比較軸として重みを増しています。母語で確認できる手順や翻訳機能があると、言語の壁による教育コストを抑えやすくなります。

5. 操作性・現場定着

どれだけ機能が充実していても、現場で使われなければ意味がありません。スマホやタブレットで確認できるか、ITが苦手でも直感的に操作できるか、情報を探しやすいかは、導入後の定着率に直結します。忙しい業務の合間に使う前提で、無理なく使い続けられるかを見ます。導入前に無料体験で現場のスタッフに操作してもらい、抵抗なく使えるかを確かめると、導入後のミスマッチを防げます。

データ上、実際の製品は、記録に強い一体型、申し送りに強い記録特化型、訪問に特化したもの、チャット中心のもの、マニュアル特化のものと役割が分かれており、すべての軸を最高水準で満たす万能アプリはほとんどありません。比較軸では、機能の数より「自施設が最も困っている軸で強いか」を優先するのが妥当です。まずは自施設が最も困っている軸を1つ決め、その軸で強い候補から絞り込むと、定着まで見据えて無理なく選べます。

介護情報共有アプリ比較一覧【2026年最新】

主要12アプリを一元管理型4・記録特化型3・一体型2・訪問特化型2・チャット/マニュアル特化型に分類し、記録・申し送り・教育・多言語の対応状況を示した比較マップ

12アプリを5タイプに分類し各評価軸の対応状況を整理(出所: 各アプリ公式サイトを基に編集部作成・2026年6月時点)

主要12アプリを5評価軸で比較すると、一元管理型・記録特化型・訪問特化型・チャット型・マニュアル特化型に大別できます。

評価は各アプリの公式情報で確認した対応状況に基づきます。大切なのは「どれが優れているか」ではなく、自施設の課題に合っているかという視点です。

アプリ 記録 申し送り・連絡 教育・マニュアル 多言語 課金構造(タイプ)
carebase(ケアベース) 月額・3プラン(一元管理型)
ケアコラボ 人数連動の月額定額(記録特化型)
カイポケ 事業所別の月額定額(一体型)
ケア樹 要問い合わせ(一体型)
CareViewer 無料+有料(記録特化型)
ほのぼのNEXT 長期使用権(一体型・大規模向け)
ワイズマン 長期契約型(一体型)
Care-wing 要見積(訪問特化型)
Blue Ocean Note 要問い合わせ(記録特化型)
Rehab Cloud 要問い合わせ(機能訓練特化)
LINE WORKS × 無料+ユーザー課金(チャット型)
Teachme Biz × × アカウント課金(マニュアル特化型)

介護情報共有アプリ12種を記録・申し送り連絡・教育マニュアル・多言語・課金構造の5軸で比較した一覧(出所: 各アプリ公式サイトを基に編集部作成・2026年6月時点)

carebase(ケアベース)

carebase(ケアベース)は、介護記録・申し送り・動画マニュアル/教育・多言語対応を1つにまとめて運用できる介護施設向けのクラウドアプリです。動画・画像を使ったマニュアル作成や多言語対応により、外国人スタッフの教育にも対応します。記録・申し送り・連絡・教育を横断して一元化したい施設の選択肢になります。料金は3プラン構成で、詳細は資料請求で確認できます。記録・申し送り・教育がそれぞれ別ツールに分かれていることで生じる二度手間を、1つのアプリにまとめて減らしたい施設に向きます。

ケアコラボ

ケアコラボは、スマホで写真・動画・音声を使って記録できる記録特化型のアプリです。料金は初期費用が無料で、10名まで定額8,800円/月(税込9,680円)、それ以上は人数に応じた定額制です(ケアコラボ、2026年6月時点)。利用者の家族を人数制限なく無料で招待でき、記録を家族とも共有できる点が特徴です。利用者の人生録や希望する生活リズムまで登録・共有できるため、本人を中心にしたケアの情報共有を重視する施設と相性が良い構成です。

カイポケ

カイポケは、記録と請求データが連動する介護ソフト一体型です。料金は初期費用・サポート費用・更新料・解約金がすべて0円で、サービス別の月額定額制です。居宅介護支援は5,000円、通所介護は25,000円、サ高住・有料老人ホームは15,000円(いずれも税別)で、職員・利用者・パソコンの台数が増えても追加料金はかかりません(カイポケ、2026年6月時点)。記録から請求まで一体で運用したい施設に向き、利用者数が多い施設ほど定額制の恩恵が大きくなります。

ケア樹

ケア樹は、介護記録から帳票作成までをカバーする介護ソフト一体型です。記録機能を中心に、日々の業務記録と各種帳票づくりを支援します。料金は施設規模や利用形態によって異なるため、公式での見積もり確認が必要です。記録を起点に業務をまとめたい施設の候補になります。

CareViewer

CareViewerは、グループホーム運営で培った知見をもとに開発された記録特化型のアプリです。無料のフリープランがあり、有料のライトプランは1事業所5,000円にユーザー300円を加えた料金体系で、初期費用はかかりません(CareViewer、2026年6月時点)。端末台数・職員アカウント数は無制限で、申し送り一覧で情報をまとめて確認できます。情報セキュリティの国際規格ISMS認定を取得しており、無料お試し期間の満了後に自動課金されない点も明示されています。まず無料で操作感を試したい施設に適しています。

ほのぼのNEXT

ほのぼのNEXTは、記録から介護請求まで連動する一体型で、大規模施設での実績が豊富です。「ほのぼの」シリーズは全体で72,600を超える事業所が利用しています(NDソフトウェア、2025年4月時点・同社調べ)。LIFE対応や音声入力、デジタルインカム連携、見守りセンサー連携、AIケアプランなど機能が多い分、導入は5年間のソフトウェア使用権を購入する方式で、費用は規模により見積もりが必要です。将来コストが予測しやすい点を重視する大規模施設に向きます。

ワイズマン

ワイズマンは、介護・医療分野で長年の導入実績を持つ一体型で、安定性と信頼性を重視する施設に選ばれています。記録・請求を含む幅広い機能を備えており、料金は長期契約を前提とした見積もり方式です。中〜大規模施設で、実績のある定番システムを腰を据えて使いたい場合の候補になります。

Care-wing

Care-wingは、訪問系サービスに特化した業務効率化クラウドです。スマートフォンをICタグにかざすNFCで訪問記録を残せる点が特徴で、訪問介護の現場で広く使われています。介護記録システムCAREKARTEと連携し、入力した実績から請求データを作成できます(CAREKARTE Link、2026年6月時点)。利用者基本情報や訪問予定の登録作業を省けるため、訪問が中心の事業所に向きます。

Blue Ocean Note

Blue Ocean Noteは、介護記録に特化したアプリで、現場での記録入力のしやすさを重視しています。記録特化型として複数の比較記事でも取り上げられており、記録の入力負担を軽くしたい現場の候補になります。料金は要問い合わせのため、機能と運用の相性を公式で確認するとよいでしょう。

Rehab Cloud

Rehab Cloudは、機能訓練・リハビリ計画の作成支援に強みを持つアプリです。リハビリ記録や計画書づくりを効率化したいデイサービスや通所リハの現場で活用されています。記録・申し送りを中心とした他のアプリとは目的が異なり、機能訓練に注力する施設で計画作成を効率化したい場合の候補になります。

LINE WORKS

LINE WORKSは、ビジネスチャット型のツールです。フリープランは30人まで無料、スタンダードは1ユーザー月額450円、アドバンストは800円(いずれも年額契約・税抜)で利用できます(LINE WORKS、2026年6月時点)。トーク・掲示板・カレンダーなど連絡機能が中心で、申し送りや連絡の共有には使えますが、介護記録の管理機能はありません。連絡手段としての導入に向き、記録は別途補う必要があります。

Teachme Biz

Teachme Bizは、画像・動画を使ったマニュアル作成に特化したツールです。2026年3月以降の新規契約はエントリープランが月額89,800円(50アカウント)で、契約は12ヶ月一括前払いです(Teachme Biz、2026年6月時点)。教育・業務標準化に強みがありますが、記録や申し送りの機能はないため、マニュアル整備に絞った用途や、教育体制を本格的に作り込みたい一定規模以上の組織に向きます。

要点: 12アプリは役割が明確に分かれており、記録に強い一体型(カイポケ・ほのぼのNEXT・ワイズマン)、申し送りに強い記録特化型(CareViewer・ケアコラボ)、訪問特化(Care-wing)、機能訓練特化(Rehab Cloud)、チャット型(LINE WORKS)、マニュアル特化(Teachme Biz)、そして記録・申し送り・教育・多言語を横断する一元管理型(carebase(ケアベース))に整理できます。

申し送り・記録・教育の情報共有はcarebase(ケアベース)の機能で対応できます。

介護情報共有アプリの費用を比較|課金構造で見る選び方

費用は事業所定額型・ユーザー課金型・長期使用権型・無料+有料型に分かれ、月額の安さだけでなく総額で比べることが選び方の要点です。

料金体系はアプリによって大きく異なります。同じ「月額制」でも、課金の単位が事業所か、利用者か、ユーザーかで負担感が変わります。まず課金構造のタイプを押さえると、自施設に合うコスト感を見極めやすくなります。

課金構造の4タイプ

課金タイプ 特徴 該当アプリの例
事業所別の月額定額型 職員・利用者・端末が増えても定額。規模が大きいほど割安に カイポケ
人数・ユーザー連動型 利用人数に応じて月額が増減。小規模で始めやすい ケアコラボ/CareViewer/LINE WORKS
長期使用権・長期契約型 初期費用+数年単位の契約。機能が豊富だが契約期間の検討が必要 ほのぼのNEXT/ワイズマン
無料+有料型 無料プランから始め、必要に応じて有料へ CareViewer/LINE WORKS

課金構造を4タイプに分類し、機能タイプとの対応を整理(出所: 各アプリ公式サイトの料金を基に編集部作成・2026年6月時点)

カイポケのように職員・利用者・パソコンの台数が増えても月額が変わらない事業所定額型は、利用者数が多い施設ほど1人あたりの負担が下がります(カイポケ、2026年6月時点)。一方、ケアコラボは10名まで定額8,800円/月(税込9,680円)で、それ以降は人数に応じて増える形のため、小規模で始めて段階的に広げたい施設に向きます(ケアコラボ、2026年6月時点)。CareViewerも1事業所5,000円+ユーザー単価という人数連動型で、無料プランから試せます(CareViewer、2026年6月時点)。費用で失敗しないためには、現在の利用者数と将来の規模見込みを照らし合わせ、どの課金構造が総額で有利かを試算してから候補を絞ると安心です。

無料で始められるアプリもある

費用を抑えたい施設には、無料プランの存在も選択肢になります。CareViewerはフリープランを用意し、LINE WORKSは30人まで無料で使えます(CareViewer・LINE WORKS、2026年6月時点)。試験導入や小規模施設には始めやすい選択肢です。ただし、無料・低価格のアプリは記録やマニュアルを別ツールで補う必要が出る場合があります。記録・申し送り・教育をまとめて扱える一元管理型と比べると、無料ツールの併用は機能の分断と引き換えになる点を踏まえて判断するとよいでしょう。

複数ツール併用の「隠れコスト」

費用比較では、月額費用の数字だけでなく、複数ツールを併用したときの隠れコストまで含めて考えることが大切です。記録ソフト・チャットツール・マニュアル管理ツールを別々に契約すると、次のようなコストが分散して積み重なります。

  • 各ツールの契約費用と管理工数(重複コスト)
  • 必要な情報を探す時間、申し送りの重複確認、記録の二重入力(人件費)
  • 教育のばらつきによる研修負担(教育コスト)
  • 情報共有の遅れや抜け漏れによる事故リスク(ミス・事故の損失)

たとえば、記録は記録特化アプリ、連絡はチャット、マニュアルはマニュアル特化ツール、と3つを別契約すると、月額が3本分かかるうえに、それぞれの管理者対応・アカウント管理・スタッフへの操作教育も3倍に膨らみます。情報が3か所に分かれることで、必要な内容を探す時間や記録の二重入力も増えます。比較軸では、こうした合計コストと管理工数を踏まえると、一元管理型1本にまとめたほうが総額で有利になる場合があります。判断軸は単体の月額の安さではなく、複数ツールの合計コスト・人件費・教育コスト・ミスによる損失まで含めたトータルコストです。まずは現在いくつのツールや紙運用を併用しているかを洗い出し、その合算と一元管理型の月額を並べて比較すると、合理的に判断できます。

要点: 課金構造は事業所定額型・人数連動型・長期使用権型・無料+有料型の4タイプに分かれ、月額の安さより「複数ツール併用の総額」対「一元管理型の月額」で比べると、自施設に合うコスト感が見えてきます。

失敗しない介護情報共有アプリの選び方チェックリスト

選定では基本機能・操作性・多言語対応・費用契約・サポート・将来性の6観点をチェックすると、導入後の定着で失敗しにくくなります。

機能が多いほど良いとは限りません。現場で使われなければ意味がないため、導入前に次の観点を確認しましょう。

  • 基本機能: 記録・申し送り・マニュアルが一体化しているか/必要な機能が揃っているか/スマホ・タブレットで使えるか
  • 使いやすさ・現場適合性: ITに不慣れなスタッフでも使えるか/直感的に操作できるか/現場の業務フローに合っているか
  • 外国人スタッフ対応: 多言語対応機能があるか/動画・画像で視覚的に理解できるマニュアルが作れるか
  • 費用・契約条件: 初期費用・月額費用が明確か/契約期間の縛りがあるか/追加費用が発生しないか
  • サポート体制: 導入時のサポートがあるか/トラブル時の対応体制が整っているか/継続的なアップデートがあるか
  • 将来性・拡張性: 施設規模の拡大に対応できるか/他システムとの連携が可能か

特に、申し送り漏れが頻発している、紙・LINE・口頭の運用が混在している、新人教育が現場任せになっている、施設全体の状況が見えにくい、といった課題のいずれかに当てはまる施設は、情報共有の仕組みを見直す効果が大きくなりやすいです。なかでも「申し送り漏れの頻発」と「複数手段の混在」は、見直し効果が表れやすい代表的なケースです。口頭中心の申し送りでは勤務時間のズレや忙しさで伝達に差が出ますが、誰が・いつ・何を共有したかが記録に残れば、認識のズレを防ぎやすくなります。1つでも当てはまる場合、まず最も困っている課題に対応した機能から確認すると、選定の軸が定まります。申し送り・記録・研修を一元化する具体的な進め方は、介護施設の情報共有を効率化する方法で詳しく解説しています。

具体例:外国人スタッフを受け入れる小規模グループホームの選び方

たとえば、定員18名のグループホームで、ベトナムやミャンマー出身のスタッフを数名受け入れている、というケースを考えます。この施設では、日本語の文章マニュアルだけでは手順が伝わりにくく、申し送りの口頭依存も重なって、教育に時間がかかりやすい状態です。この状況では、5つの評価軸のうち「多言語対応」と「教育・マニュアル共有」「操作性」の比重を高めて選ぶのが現実的です。具体的には、動画・画像で手順を見せられて多言語に対応するアプリを軸に、無料で操作感を試せる製品から導入し、まず申し送りと教育マニュアルの2機能に絞って定着させる、という進め方が無理がありません。規模が小さいうちは人数連動型の料金が始めやすく、スタッフが増えても段階的に範囲を広げられます。同じ「情報共有アプリ選び」でも、外国人スタッフの比率や施設規模によって、優先すべき軸と進め方は変わります。

アプリ導入で情報共有を一元化する進め方

導入は、現状の課題整理→対象範囲の決定→現場トライアル→定着支援の順で進めると、現場に根づきやすくなります。

情報共有を改善するとき、「まずチャットツールを入れよう」と手段から入ると、連絡は効率化できても記録や教育の課題は残りがちです。申し送りの抜け漏れを減らしたいのか、教育が特定の人に頼った状態を防ぎたいのか、業務ルールを統一したいのか、施設によって改善したいテーマは異なります。最初に自施設の課題を整理し、それに対応する範囲からスモールスタートするのが現実的です。

導入後は、ITが苦手なスタッフでも使えるよう、入力ルールを決めて少人数で試し、現場の声を反映しながら範囲を広げていくと定着しやすくなります。一気にすべてを変えるのではなく、情報の入口を整理するだけでも現場負担の軽減につながります。最初の段階では、まず申し送りだけをアプリに集約し、慣れてきたら記録やマニュアルへ範囲を広げる、といった段階的な進め方も有効です。申し送りを電子化する具体的なメリットや進め方は、申し送りの電子化とは|メリット・費用・進め方も参考になります。

申し送り・記録・教育の情報共有を一元化するならcarebase(ケアベース)

carebase(ケアベース)は、記録・申し送り・教育・多言語を一元化できる介護施設向けのクラウドアプリです。申し送り・連絡・記録・教育がそれぞれ別ツールに分かれて生じる二度手間を、1つのアプリにまとめて整理できます。

情報共有では、「申し送りだけ」「連絡だけ」と部分的に改善するより、現場全体を横断して情報を整理できることが業務品質に効きます。carebase(ケアベース)は、申し送り・連絡・記録・教育を1つのアプリでまとめて扱える点が特徴です。

具体的には、次のような運用に活用できます。

  • 申し送り内容の共有と振り返り
  • 職員間の連絡事項の整理
  • 業務ルールやマニュアルの共有
  • 動画・画像を使った教育・研修内容の蓄積
  • 多言語対応による外国人スタッフへの情報共有・教育

特に、情報共有が職員ごとにバラついている、申し送り漏れを減らしたい、新人教育を仕組み化したい、紙・口頭・チャット運用が混在している、情報を探す時間を減らしたい、といった課題を抱える施設と相性が良い構成です。動画マニュアルとアラート通知を組み合わせることで、ITに不慣れなスタッフや外国人スタッフでも手順を確認しながら運用しやすくなります。比較表で見たとおり、記録・申し送り・教育・多言語の4つを同時に必要とする施設では、それぞれを別アプリで揃えると機能の分断と費用の分散が起きやすくなります。これらを横断して扱える一元管理型は、その分断を1つのアプリにまとめる選択肢として位置づけられます。機能・料金プラン・導入事例の詳細はcarebase(ケアベース)とはで確認できます。自施設に合う運用ができるかは、資料請求や無料体験で機能を確かめたうえで判断するのが確実です。

よくある質問(FAQ)

介護の情報共有アプリは無料で使えますか?

無料プランがある製品もあります。CareViewerはフリープラン、LINE WORKSは30人まで無料で利用できます(CareViewer・LINE WORKS、2026年6月時点)。ただし、記録・申し送り・教育まで一元化したい場合は、機能がまとまった有料の一元管理型のほうが、結果的に運用しやすいことがあります。まず無料で試し、必要な機能が足りるかを確認してから有料への切り替えを検討するのがよいでしょう。

LINE WORKSなどのビジネスチャットで代用できますか?

連絡や申し送りの共有は可能ですが、介護記録の管理機能はありません(LINE WORKS、2026年6月時点)。記録とセットで共有したい場合は、介護向けの記録機能を持つアプリが現実的です。チャットは連絡手段、記録は専用アプリ、と役割で分けて考えると整理しやすくなります。記録まで一元化したい場合は、チャットと記録を併用するより一元管理型のほうが管理工数を抑えられます。

介護記録ソフトと情報共有アプリは何が違いますか?

介護記録ソフトは記録や請求業務が中心、情報共有アプリは申し送り・連絡・教育の共有が中心という違いがあります。近年は両方の機能を備えた一元管理型もあり、カイポケのように記録と請求が連動する一体型や、carebase(ケアベース)のように記録・申し送り・教育をまとめて扱える製品もあります(各社公式、2026年6月時点)。自施設が記録中心か情報共有中心かで、選ぶ方向性が変わります。

ITが苦手なスタッフでも使えますか?

スマホやタブレットで直感的に操作できる設計のアプリを選ぶと、ITに不慣れなスタッフでも使い続けやすくなります。導入時は入力ルールを決めて少人数で試し、現場の声を反映しながら広げると定着しやすくなります。導入サポートやトラブル時の対応体制が整っているかも、選定時に確認しておくとよいでしょう。動画マニュアルで操作手順を残しておくと、新人や交代した職員への引き継ぎもスムーズになります。

家族とも情報共有できるアプリはありますか?

家族と記録を共有できる製品もあります。ケアコラボは、利用者の家族を人数制限なく無料で招待し、記録を共有できます(ケアコラボ、2026年6月時点)。家族との共有を重視する場合は、家族向け閲覧機能の有無と費用を確認するとよいでしょう。写真や動画で日々の様子を伝えられると、家族の安心や信頼にもつながります。

まとめ

介護情報共有アプリは、記録・申し送り・連絡・教育を1か所にまとめ、情報分散による伝達ミスや探す手間を減らす仕組みです。アプリごとに役割が分かれており、記録に強い一体型、申し送りに強い記録特化型、訪問特化、機能訓練特化、チャット型、マニュアル特化、そして一元管理型と特徴が異なります。選ぶときは、記録・申し送り連絡・教育マニュアル・多言語・課金構造の5軸で自施設の課題に合うかを確認し、費用は月額の安さだけでなく複数ツール併用の総額まで含めて比べることが大切です。人材確保が構造的に難しくなる中で、情報共有と教育を仕組みで支える視点が、現場の負担軽減とサービス品質の安定につながります。

介護ソフトの導入や見直しをご検討中の方は、まずは情報収集から始めてみませんか。
carebase(ケアベース)では、現場に定着する介護記録システムとして、多くの事業所でご活用いただいています。
費用や機能、導入事例について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

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