2026.8.21
介護の人事考課の書き方|評価項目の決め方と上司コメント例文
介護の人事考課は、評価項目を「〜している」という行動の事実で定義し、コメントを事実・行動・次の目標の順で書くと公平になります。厚生労働省が公開している介護職向けの評価シートも、基準がいずれも行動の記述で組み立てられています。評価項目の決め方から、場面別のコメント例文と記録を使った運用までを整理します。
評価項目とコメントの書き方を施設内でそろえたい方は
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介護の人事考課で使う評価項目の決め方
公開シートの3層をたどると、評価項目の文面までそのまま決まる(出所: 厚生労働省「職業能力評価シート(在宅介護業)」に基づき編集部作成)
介護の人事考課で使う評価項目は、成果・能力・情意の3つに分けたうえで、それぞれを観察できる行動の記述に置き換えます。厚生労働省の職業能力評価シート(在宅介護業)は、評価の基準がいずれも「〜している」という行動の形で書かれており、自施設の項目づくりの下敷きに使えます(2026年8月時点)。
成果・能力・情意の3つに評価の対象を分ける
介護の仕事は、売上や契約件数のように結果だけで測れる業務が限られます。そのため評価の対象を、出した結果(成果)、身につけた技術と知識(能力)、仕事への向き合い方(情意)の3つに分けて考えます。
| 区分 | 評価するもの | 介護現場での例 |
|---|---|---|
| 成果 | 期の目標に対して出した結果 | 担当利用者のモニタリングを計画どおり実施した/担当した新人が単独で夜勤に入れる状態になった |
| 能力 | 身につけた技術・知識と、それを使えているか | 移乗介助を利用者の状態に合わせて手順どおり行っている/認知症のある利用者への声かけを状況に応じて変えている |
| 情意 | 仕事への姿勢・組織人としての行動 | 気づいたヒヤリハットを当日中に報告している/申し送りで受けた内容を次の勤務者へ確実に引き継いでいる |
成果だけを重く扱うと、数字にしやすい業務に評価が偏ります。能力と情意を並べて置くことで、記録の丁寧さや後輩への声かけといった、施設の運営を支えている行動が評価の対象に入ります。育成計画との接続は介護スタッフ教育の完全ガイドで詳しく解説しています。
厚生労働省の職業能力評価シートを下敷きにする
評価項目をゼロから作ると、施設ごとに粒度がばらつきます。厚生労働省は職業能力評価基準に基づく評価シートを在宅介護業の4職務(事業所管理・訪問介護・通所介護・訪問入浴)について無料で公開しており、レベル1から4までの段階別に基準が整理されています(厚生労働省、2026年8月時点)。
シートは3層構造で、大きな分類から具体的な行動へ順に降りていきます。自施設のシートを作るときも、この3層をそのまま骨組みにできます。
| 層 | 公開シートでの呼び方 | 中身 | 自施設シートへの落とし込み |
|---|---|---|---|
| 1層目 | 能力ユニット | 評価の大分類(企業倫理とコンプライアンス、チームワーク、外部連携、目標管理、利用者の安全確保など) | 評価シートの大項目にそのまま流用する |
| 2層目 | 能力細目 | 大分類を場面別に割ったもの(例:「上位者や同僚との連携による職務の遂行」) | 自施設の業務手順書の章立てと突き合わせる |
| 3層目 | 職務遂行のための基準 | 「〜している」で終わる行動の記述 | この文をそのまま評価項目の文面にする |
データ出典: 厚生労働省「職業能力評価シート(在宅介護業)」通所介護サービス レベル2および職種別一覧をもとに作成(2026年8月時点)。
通所介護サービスのレベル2用シートには、番号の付いた基準が70項目並び、それぞれに自己評価欄・上司評価欄・コメント欄が用意されています。○△×で回答すると、末尾で○の数・△の数・×の数とその割合が集計される作りです。
「〜している」の行動で書けているかを点検する
比較軸で見ると、評価項目の良し悪しは言葉の丁寧さではなく、別の評価者が同じ場面を見たときに同じ判定になるかで決まります。公開シートの基準文がいずれも行動の記述なのは、この一致率を上げるためです。
たとえば「利用者に寄り添った対応ができている」は、評価者によって思い浮かべる場面が変わります。これを「利用者の表情や声のトーンの変化に気づいたとき、上位者に相談したうえで対応を変えている」と書き換えると、観察の対象が特定されます。
自施設の評価シートを点検するときは、項目を1つずつ読み、「この行動を、別の職員が同じ場面で見て確認できるか」だけを確かめます。確認できない項目は、公開シートの近い基準文に置き換えるか、その項目が指している具体的な場面を書き足します。
施設サービスは共通部分だけを流用する
公開されている評価シートの対象は在宅介護業であり、特別養護老人ホームなどの施設サービス専用のシートは用意されていません(厚生労働省の職業能力評価シート公開ページ、2026年8月時点)。
ただし1層目の能力ユニットのうち、企業倫理とコンプライアンス、チームワークとコミュニケーション、外部・関係機関との連携、目標管理、利用者の安全確保の5分類は、サービス種別を問わず共通の内容です。施設サービスの事業所は、この共通部分を下敷きにしたうえで、入浴・排泄・食事・夜勤といったサービス固有の部分を自施設の業務手順書から起こします。公開シートは完成品として使うのではなく、行動の書き方の見本として使うと施設種別を問わず活かせます。
人事考課コメントは事実・行動・次の目標の順で書く
3文の役割と書き換えの型を1枚に整理。書き換えのときは期間・回数・場面のいずれかを1つ入れる(出所: 人事考課コメントの3文構成(事実・行動・次の目標)の整理に基づき編集部作成)
評価コメントは、観察した事実・その行動が業務に与えた影響・次の期間の目標、の3文構成で書くと、根拠と改善の方向が同時に伝わります。順序を入れ替えて評価の言葉から書き始めると、なぜその評価になったのかが本人に伝わらないまま結論だけが残ります。
3文構成のそれぞれの役割
1文目は、評価期間中に実際にあった行動を書きます。日付や場面を添えると、本人が同じ場面を思い出せます。2文目は、その行動が利用者やチームにどう働いたかを書きます。3文目は、次の期間に何をどこまで進めるかを書きます。
たとえば入浴介助であれば、「6月以降、入浴を拒む利用者について、時間帯を変えた声かけを試し、その結果を毎回記録に残しています」(事実)、「同じ利用者を担当する他の職員が声かけの手順をそろえられるようになりました」(影響)、「下半期は、記録に残した工夫をユニットの手順書に反映してください」(次の目標)という並びになります。
3文のうち1文目が抜けると評価の根拠がなくなり、3文目が抜けると本人が次に何をすればよいか分からないまま終わります。
避けたい表現と書き換え例
評価を伝えたあとに本人の意欲が下がるとき、原因は表現が優しいか厳しいかではなく、評価の対象が本人の行動ではなく人柄や他者との比較になっていることに求められます。書き換えの方向は、いずれも行動の記述に戻すことです。
| 避けたい表現 | 起きること | 書き換え例 |
|---|---|---|
| 積極性に欠ける | 何をすれば改善するのか分からない | 申し送りで受けた変更点について、不明な点を勤務前に確認してください |
| Aさんに比べて記録が遅い | 比較対象の評価が変わると自分の評価も変わる | 記録の当日入力ができた日が、10日のうち6日でした |
| いつも笑顔で対応してくれて助かっています | 評価期間のどの行動を指すのか特定できない | 送迎時の会話をきっかけに利用者の体調の変化に気づき、看護職員へ2件報告しています |
| もっと責任感を持ってほしい | 人格への言及になり、行動の改善につながらない | 担当した委員会の議事録を、開催から3日以内に共有してください |
書き換えのときは、期間・回数・場面のいずれかを1つ入れると、行動の記述として成立しやすくなります。
本人の自己評価コメントをどう書かせ、どう読むか
本人が書く自己評価も、上司コメントと同じ3文構成でそろえると、面談で照らし合わせやすくなります。書式に「この期間に実際にやったこと」「その結果どうなったか」「次にやること」の3欄を用意しておくと、感想文になりにくくなります。
自己評価と上司評価がずれた項目は、どちらが正しいかを決める前に、互いがどの場面を見て判断したかを確認します。同じ職員でも、日勤帯しか見ていない上司と夜勤も含めて働いている本人では、観察できた行動の範囲が違います。ずれは観察範囲の差から生まれることがあるため、面談ではまず場面の共有から入ります。
場面別に見る上司コメントの例文
場面別の例文は、行動を書いた部分だけを自施設の記録から差し替えて使うと、職員ごとに内容の異なるコメントになります。以下はいずれも、前述の3文構成のうち事実と影響にあたる部分を中心に示しています。
日々の声かけ・見守り
「利用者の名前を呼んでから用件を伝える手順を、勤務のたびに守っています。認知症のある利用者からの聞き返しが減り、フロア全体の説明にかかる時間が短くなりました」
見守りについては、「離床の多い利用者について、居室から出た時刻を記録に残し、時間帯の傾向を朝のミーティングで共有しています」のように、記録に残した行為そのものを書くと事実として確認できます。
入浴・排泄・食事の介助
「入浴前のバイタル測定で普段との差を確認し、判断に迷った日は看護職員へ相談してから実施しています」
排泄介助であれば「排泄の記録に、量だけでなく便の性状を毎回記入しており、下剤の調整を検討する際の材料になっています」、食事介助であれば「むせ込みのあった利用者について、食事形態の変更を提案し、変更後の様子を1週間続けて記録しています」のように書きます。いずれも介助そのものの上手さではなく、記録と報告に残った行動を根拠にしている点が共通しています。
チーム連携・報告・連絡・相談
「自分の判断で決めてよいことと上位者に確認することを分けており、判断に迷った場面では勤務中に相談しています」
連携面では「他部署への申し送り事項を、口頭だけでなく共有ノートにも残しており、次の勤務者からの問い合わせが減りました」のように、二重に伝える工夫を書きます。
緊急時の対応とヒヤリハットの報告
「発熱のあった利用者について、連絡の手順どおりに家族とケアマネジャーへ連絡し、経過を時系列で記録に残しています」
ヒヤリハットは、件数だけを評価すると報告そのものが減ります。「気づいたヒヤリハットを当日中に提出しており、うち2件は対策の実施まで担当しています」のように、報告から対策までの行動を書きます。報告書の様式と書き方は介護のヒヤリハット事例集と報告書の書き方で扱っています。
後輩指導・実習指導
「新人職員に対して、移乗介助の手順を実演したうえで、翌週に同じ場面を見て確認する流れを続けています」
指導は成果が出るまでに時間がかかるため、「教えた結果」ではなく「教えた回数と方法」を書きます。「担当した新人が、入浴介助を単独で行える状態になりました」のように結果を書ける場合は、そこに至る指導の行動を1文添えます。
新人・中堅・ベテランで書き分ける
同じ行動でも、経験年数によって評価の意味が変わります。公開されている評価シートも、同じ基準がレベルによって求められたり求められなかったりする作りになっています。
| 段階 | 評価の重心 | コメントで書くこと |
|---|---|---|
| 新人(おおむね3年目まで) | 手順どおりに実施できているか | 手順の実施状況と、確認・報告の頻度 |
| 中堅(4年目以降) | 状況の変化に合わせて対応を変えられるか | 判断を変えた場面と、その根拠を共有した行動 |
| ベテラン・リーダー | 他の職員のやり方をそろえられるか | 手順書への反映、後輩指導、委員会での提案 |
新人に対して「提案が少ない」と書くのは、その段階で求められていない行動を評価していることになります。段階ごとに何を見るかを先に決めておくと、この取り違えが起きにくくなります。
評価の根拠は日々の記録から拾う
方式によって評価の対象になる期間そのものが変わる(出所: 厚生労働省「介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン」の考え方に基づき編集部作成)
評価の根拠は、介護記録・ヒヤリハット報告・研修の受講状況という、評価期間を通じて残る記録から拾うと、直近の印象に偏りません。厚生労働省の介護サービス事業における生産性向上に資するガイドラインも、取組のゴールを決める際に、振り返りで進捗や成果を共有できるよう、あらかじめ測定できる内容かを考えることが大切だとしています(2026年8月時点)。
評価項目と記録の対応を期首に決める
一般には「日頃から記録をつけておきましょう」と言われます。ただし比較軸で見ると、評価期間の終わりに記憶をたどって書く方式と、記録から拾う方式では、評価の対象になる期間そのものが変わります。記憶で書けば直近の数週間が中心になり、記録から拾えば期首から期末まで均等に材料が集まります。
そこで期首の段階で、評価項目ごとに「どの記録から事実を拾うか」を決めて一覧にしておきます。職員にも同じ一覧を共有すると、何を見られているかが分かった状態で期がはじまります。
| 評価項目の例 | 根拠にする記録 | 拾い方 |
|---|---|---|
| 記録を当日中に残している | 介護記録の入力日時 | 入力が翌日以降になった日数を月ごとに数える |
| 気づいたリスクを報告している | ヒヤリハット報告 | 提出件数と、対策の実施まで関与した件数を分ける |
| 決められた研修を受けている | 研修の受講状況 | 対象研修ごとの受講完了の有無を確認する |
| 手順どおりに介助している | 業務手順書と申し送り | 手順を変えた場面と、その共有先を確認する |
データ出典: 厚生労働省「介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン」の考え方をもとに、介護現場で残る記録の種類を整理して作成(2026年8月時点)。記録の書き方そのものは介護記録の書き方完全ガイドにまとめています。
評価者どうしで基準をすり合わせる
評価者が複数いる施設では、同じ行動でも判定が分かれます。基準の解釈が評価者ごとに違うことが原因になるため、評価を始める前に、同じ職員の同じ記録を2人以上で読み、○△×の判定を突き合わせる時間を1回取ります。
判定が割れた項目は、基準文の書き方に戻して直します。公開シートの基準文は「利用者の状態を常に観察・把握し、異変が発生した場合は対応のルールに基づき迅速・適確に対応している」のように、判断の条件まで書き込んであります。条件が書かれていない自施設の項目は、この形に近づけます。ただし基準の明文化と評価者どうしのすり合わせを重ねても、判定のばらつきをゼロにできるわけではありません。割れた項目を毎期記録し、基準文を直し続ける前提で運用します。評価者を集めて基準を議論する前に、評価項目と記録の対応を決めておくほうが、すり合わせに使える時間は増えます。
介護記録や研修の受講状況を評価の根拠として残したい方は
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人事考課を昇給に反映するときに満たす条件
事業所の規模で整備する書面が分かれ、周知までがひとつながりの条件になる(出所: 厚生労働省「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度)」に基づき編集部作成)
人事評価の結果を昇給の根拠にする場合、介護職員等処遇改善加算のキャリアパス要件Ⅲが、客観的な評価基準と昇給条件の明文化を求めています。同要件は昇給の仕組みとして「実技試験」や「人事評価」などの結果に基づく方式を認めており、その条件として客観的な評価基準や昇給条件が明文化されていることを要するとしています(厚生労働省、令和8年度・2026年8月時点)。
客観的な評価基準と昇給条件を書面にする
同じ通知は、昇給の仕組みの内容について就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての介護職員に周知することも求めています。常時雇用する者が10人未満の事業所など、就業規則の作成義務がない事業所では、内規等の整備と周知で差し支えないとされています。
通知の条文に照らすと、人事評価を昇給の根拠に使うこと自体は制度上認められており、分かれるのは評価の中身ではなく、基準を書面にして全員に伝えているかどうかです。だからこそ、評価シートの改定に着手する前に、いま手元にある基準が書面として整っているかを先に確認するのが合理的です。
| 段階 | 時期の目安 | 残す記録・書面 |
|---|---|---|
| 評価基準の設定・改定 | 期首の前 | 評価シート、評価基準と昇給条件を定めた規程 |
| 目標設定・周知 | 期首 | 個人目標シート、職員への周知の記録 |
| 期中の記録 | 期中 | 介護記録、ヒヤリハット報告、研修の受講状況 |
| 評価・すり合わせ | 期末 | 自己評価・上司評価の記入済みシート |
| 考課面談・処遇への反映 | 期末〜次期首 | 面談記録、昇給の判定結果 |
データ出典: 厚生労働省「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度)」の書面整備・周知の要件と、介護現場の年間運用を対応づけて作成。なお加算とは別に補助金・助成金を活用する場合は、介護ソフトの補助金まとめが対象制度の判断材料になります。
都道府県の認証評価制度を点検表として使う
評価制度が整っているかを外部の基準で確かめたい場合、都道府県が実施する「人材育成等に取り組む介護事業者の認証評価制度」の評価項目が使えます。この制度は、職員の人材育成や就労環境の改善につながる取組について都道府県が基準に基づく評価を行い、一定の水準を満たした事業者に認証を付与するものです(厚生労働省、2026年8月時点)。
評価項目の例には「職員の能力評価」「給与支給基準、昇級基準等の策定、周知」が含まれ、令和8年4月1日現在で41都道府県が実施しています。加算の要件が最低限の整備水準を示すのに対し、認証基準は育成・処遇・職場環境を横断した点検項目になっています。実施状況は年度で変わるため、自施設のある都道府県が実施しているかを確認したうえで、認証基準を整備状況の確認リストとして使う進め方があります。
年間スケジュールと考課面談の進め方
考課面談では、評価結果を伝える前に本人の自己評価から聞きます。先に上司の判定を示すと、そのあとの発言が判定への反応になり、観察範囲の違いが出てこなくなるためです。
伝える順序は、コメントと同じく事実・影響・次の目標です。判定が下がった項目については、その判定になった場面を1つ挙げ、次の期間にどの行動を変えるかまで一緒に決めます。研修で補う項目は、施設で実施が義務づけられた研修の年間計画と合わせて組みます(介護施設の法定研修で種類と回数を扱っています)。評価の伝え方より、評価基準を期首に配って期末に同じ基準で説明できる状態のほうが、納得のされ方に効いてきます。
介護の人事考課についてよくある質問
Q1. 人事考課は誰が、いつ行うのですか?
一次評価を直属の上司(ユニットリーダーやフロア主任など)が行い、二次評価を管理者が行う二段階の形で組みます。時期は年1回または半期に1回とし、期首の目標設定、期中の記録、期末の評価と面談という流れにします。
Q2. 評価者の主観に偏らないようにするにはどうすればよいですか?
評価項目を観察できる行動の記述にそろえ、判定の根拠を記録から拾います。厚生労働省の職業能力評価シート(在宅介護業)は基準文に判断の条件まで書き込んであるため、自施設の項目を直すときの見本になります(2026年8月時点)。
Q3. 職員本人が書く自己評価コメントは、どう書かせればよいですか?
上司コメントと同じ「実際にやったこと」「その結果どうなったか」「次にやること」の3欄に分けた書式を配ります。自由記述だけだと感想が中心になり、面談で照らし合わせる材料になりません。
Q4. 評価結果を昇給に反映するとき、決めておくべきことは何ですか?
評価基準と昇給条件を明文化し、就業規則等の根拠規程として書面で整備したうえで、全ての介護職員に周知することが介護職員等処遇改善加算のキャリアパス要件Ⅲで求められています(厚生労働省、令和8年度・2026年8月時点)。就業規則の作成義務がない小規模な事業所は、内規等の整備と周知で差し支えないとされています。
Q5. パート・非常勤の職員も同じ評価シートで評価してよいですか?
勤務時間や担当業務の範囲が違うため、同じシートをそのまま使うと担当していない業務の項目が空欄で残ります。共通の能力ユニットは同じ項目を使い、サービス固有の項目は実際に担当している範囲に絞ります。個別の雇用条件や賃金への反映の可否は、所管の労働基準監督署や社会保険労務士へ確認してください。
記録と教育をつないで人事考課を運用するなら CareBase(ケアベース)
人事考課の根拠になる材料は、介護記録・申し送り・研修の受講状況といった日々の業務のなかに分かれて残ります。これらが別々の場所にあると、評価の時期にそれぞれを開いて集める作業が発生します。
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まとめ
介護の人事考課は、評価項目を観察できる行動の記述にそろえ、コメントを事実・影響・次の目標の順で書くと、評価者が変わってもぶれにくくなります。評価の根拠は記憶ではなく、介護記録やヒヤリハット報告から拾います。昇給に反映する場合は、評価基準と昇給条件を書面にして全職員へ周知することが制度上の条件になります。
まず取りかかるなら、いま使っている評価シートを1項目ずつ読み、「別の職員が同じ場面で確認できるか」を確かめるところからです。書き換えが必要な項目は、公開されている評価シートの基準文に置き換えます。評価制度と定着の関係については介護職の離職防止もあわせて確認してください。
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