2026.9.18
介護のフェイスシートとは?記入する9項目と様式の点検基準
フェイスシートは介護の利用開始時に作る基本情報シートで、受付から今回のアセスメントの理由までの9項目を客観的な事実で書きます。載せる範囲は、アセスメントで確認する情報の一覧として厚生労働省が示す課題分析標準項目のうち「基本情報に関する項目」9項目が目安です。本記事では、9項目の中身と書き方、アセスメントシート・ケアプランとの違い、様式の点検と作成後の管理を整理します。
利用者の基本情報を記録と同じ画面で管理したい方は
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フェイスシートとは?介護の利用開始時にまとめる利用者の基本情報
呼び方が違っても指す範囲は同じで、国が示しているのは様式ではなく載せる情報の項目です(出所: 厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」に基づき編集部作成)
フェイスシートは、介護サービスの利用を始めるときに作る、利用者一人ひとりの基本情報をまとめた書類です。氏名・生年月日・連絡先から、生活歴、要介護度、現在利用しているサービスまでを1枚に集めます。介護職・看護職・ケアマネジャーなど、関わる職員が共通して参照する書類です。利用の申し込みや初回の面談で書き起こし、確認できた情報を足していきます。
「フェースシート」「利用者基本情報」と呼び方が違っても指す範囲は同じ
同じ書類が、事業所によって「フェースシート」「利用者基本情報」「基本情報シート」と呼ばれています。介護保険の書類名として決まった呼称はないため、呼び方の違いが中身の違いを意味するわけではありません。他事業所から様式を取り寄せたときは、表題ではなく欄の中身を見て突き合わせます。
全国共通の法定様式はなく、厚生労働省は「項目」を標準として示している
厚生労働省は、居宅サービス計画書の標準様式と課題分析標準項目を通知で示しています。ただし通知には、「当該様式以外の様式等の使用を拘束する趣旨のものではない」と明記されています(厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」)。
国が定めた「フェイスシート」という様式は存在せず、示されているのは載せる情報の項目です。様式が自由なのは何を書いてもよいという意味ではなく、載せる範囲は項目の側で点検できるという意味です。配布されている様式を探すより先に、載せる範囲を決めるほうが手戻りが少なくなります。
フェイスシートを作る目的|職員間の共有とケアプラン作成の土台
フェイスシートを作る目的は、職員間の共有と、ケアプラン作成の土台づくりの2つです。日々の介護記録がその日に起きたことを残すのに対して、フェイスシートはその人がどういう人かを残します。担当が替わっても、過去の記録をさかのぼらずに利用者像をつかめる状態が目標です。
誰が読んでも同じ前提でケアに入れるようにする
介護施設・事業所では、多職種が交替で同じ利用者に関わります。生活歴や家族との関係、本人の意向が個々の職員の記憶や個人メモに留まっていると、直接聞いた相手にしか届きません。フェイスシートに集約しておけば、夜勤の職員も新しく入った職員も、勤務前に同じ内容を確認できます。申し送りや記録も含めた情報共有の進め方は、介護施設の情報共有を効率化する方法にまとめました。
アセスメントとケアプランの出発点になる
居宅介護支援では、居宅介護支援台帳の整備が定められています(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第29条)。台帳に含まれるのは、居宅サービス計画、アセスメントの結果の記録、サービス担当者会議等の記録、モニタリングの結果の記録です。省令が整備を求めているのは計画や分析の記録であり、基本情報はその手前を支える資料です。提出物ではなく、後に続く記録の精度を決める土台として扱えば、どこまで書くかを判断しやすくなります。
フェイスシートに記入する9項目|厚生労働省の「基本情報に関する項目」
9項目は聞き取り・書類・支援状況の3つに束ねると、確かめる手段まで対応します(出所: 課題分析標準項目「基本情報に関する項目」9項目を確認手段別に束ねた整理に基づき編集部作成)
フェイスシートに書く情報は、厚生労働省の課題分析標準項目のうち「基本情報に関する項目」9項目で整理できます。9項目は令和5年10月16日の改正後の名称で、あわせて示された「項目の主な内容(例)」に、どこまでを指すのかが例示されています(厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178)。自施設の様式の欄をこの並びに置き換えると、足りない情報が見えてきます。
| No | 標準項目名 | 何を書くか |
|---|---|---|
| 1 | 基本情報(受付、利用者等基本情報) | 受付の記録と連絡先 |
| 2 | これまでの生活と現在の状況 | 生活状況と生活歴 |
| 3 | 利用者の社会保障制度の利用情報 | 保険・年金・手帳の状況 |
| 4 | 現在利用している支援や社会資源の状況 | 制度内外のサービス |
| 5 | 日常生活自立度(障害) | 寝たきり度の判定 |
| 6 | 日常生活自立度(認知症) | 認知症の自立度の判定 |
| 7 | 主訴・意向 | 本人と家族等の希望 |
| 8 | 認定情報 | 区分・意見・限度額 |
| 9 | 今回のアセスメントの理由 | 見直しのきっかけ |
「基本情報に関する項目」9項目の早見表(出所: 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178「課題分析標準項目」新旧対照表に基づき編集部作成)
1. 基本情報(受付、利用者等基本情報)
相談を受け付けた時点の情報と、利用者・家族等の基礎的な情報をまとめる項目です。受付日時・受付対応者・受付方法、氏名・性別・生年月日・住所・電話番号等の連絡先、家族等の基本情報、居宅サービス計画の作成が初回かどうかまでが含まれます。自施設の欄名が違っても、受付の記録と連絡先が載っていれば同じ項目として数えられます。
2. これまでの生活と現在の状況
現在の生活状況と、これまでの生活歴を書く項目です。生まれ育った場所、仕事、家族の変化、趣味や習慣など、本人の来歴が分かる情報が入ります。現在の様子だけで欄が埋まっている場合は、来歴を書き足す余地があります。
3. 利用者の社会保障制度の利用情報
介護保険や医療保険の被保険者情報、年金の受給状況、生活保護受給の有無、障害者手帳の有無、その他の社会保障制度の利用状況を書く項目です。被保険者証・年金の種別・手帳の有無を確認できていれば、欄名が違っても差し支えありません。
4. 現在利用している支援や社会資源の状況
社会資源は、利用者の生活を支える制度・サービス・人のつながりの総称です。この項目には、介護保険・医療保険・障害福祉のサービス、自治体の公的サービスに加えて、配食や見守りのような制度外の生活支援サービスまで含まれます。介護保険のサービス名だけが並ぶ様式であれば、制度外の支援を書く欄を足します。
5. 日常生活自立度(障害)
日常生活自立度は、寝たきりや認知症の程度を段階で表す共通の指標です。この項目に書くのは、障害高齢者の日常生活自立度です。現在の要介護認定を受けた際の判定結果と認定年月日、判定を確認した書類(認定調査票、主治医意見書)、介護支援専門員から見た現在の自立度を記入します。どの書類のいつの判定かまで残っていれば、この項目を満たします。
6. 日常生活自立度(認知症)
障害の自立度と同じ形式で、認知症高齢者の日常生活自立度を書く項目です。判定結果、判定を確認した書類、認定年月日、介護支援専門員から見た現在の自立度の4点をそろえます。2つの自立度が1つの欄にまとめられている様式では、どちらの判定かを後から特定できません。欄は分けておきます。
7. 主訴・意向
主訴・意向は、本人や家族が困っていることと、これからどうしたいかという希望を指します。この項目に書くのは、利用者本人の主訴や意向と、家族等の主訴や意向の2つです。本人と家族の希望が食い違う場合も記録の対象になるため、どちらの言葉かが分かる形で残します。
8. 認定情報
要介護認定の結果を書く項目です。要介護状態区分、審査会の意見、区分支給限度額が含まれます。区分支給限度額はサービスの組み立てに直接影響するため、区分だけでなく金額の記載も必要です。
9. 今回のアセスメントの理由
今回のアセスメントを実施することになった理由を書く項目です。初回、要介護認定の更新、区分変更、サービスの変更、退院・退所、入所、転居、生活状況の変化、居宅介護支援事業所の変更などが例に挙げられています。この欄は、フェイスシートをいつ見直すかの目印にもなります。
9項目が示すのは様式の形ではなく、載せる情報の範囲です。自施設の様式が9項目の情報を満たしているかどうかが、フェイスシートを点検するときの基準です。
フェイスシートの書き方|伝わる記入にする5つのルール
フェイスシートは、職員が見聞きした事実と、本人・家族が話した言葉を分けて書きます。分けて書くと、読んだ職員が同じ場面を思い浮かべられ、判断のもとになった情報までたどれます。書き方のルールは次の5点です。
1. 見聞きした事実と、本人・家族の言葉を分けて書く
評価や印象をそのまま書くと、読んだ職員によって受け取り方が変わります。時刻・発言・行動といった観察できる事実に置き換えると、同じ場面を共有できます。入浴の場面で書き分けた例が次の表です。
| No | 書き方 | 記載例 |
|---|---|---|
| 1 | 評価や印象で書いた場合 | 入浴に非協力的で、声かけに応じない |
| 2 | 見聞きした事実で書いた場合 | 15時の入浴の声かけに応答があり、居室の椅子に座ったまま浴室へ向かわなかった |
| 3 | 本人・家族の言葉として書いた場合 | 本人「足元が滑るのが怖い」、長女「自宅では夕方に入っていた」 |
同じ場面を評価・事実・発言のどれで書くかによる違い(出所: フェイスシートの記入で用いられる書き分けの整理に基づき編集部作成)
2. 誰が読んでも同じ意味になる言葉を選ぶ
事業所内でしか通じない略語や、スタッフ間の通称は避けます。フェイスシートは、他事業所の担当者や新しく入った職員も読む書類です。専門用語は認定調査票や主治医意見書と同じ言い方にそろえると、解釈のずれが減ります。記録全体の言葉の選び方は、介護記録の書き方完全ガイドで詳しく解説しています。
3. 空欄のままにせず「未確認」と分かる形で残す
厚生労働省のQ&Aは、「項目の主な内容(例)」に挙げた内容のすべてについて情報収集を行うことを求めるものではないとしています(厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1179)。埋めること自体が目的ではないため、確認できていない情報は未確認と分かる形で残します。空欄だけでは、聞き取っていないのか、該当がないのかを後から判断できません。次に会う機会で確認する項目として共有できる状態にしておきます。
4. 家族構成はジェノグラムで図にする
ジェノグラムは、家族関係を記号で表した図です。男性を四角、女性を丸で示し、線で婚姻や親子の関係をつなぎ、同居の範囲を囲んで表します。文章で書き並べても、誰が同居していて誰がキーパーソンかはすぐに読み取れません。何世代まで描くかを決めておくと、担当者による差が出にくくなります。
5. 更新日と記入者を残して最新の状態に保つ
フェイスシートは、一度作って終わりの書類ではありません。見直しの起点は、要介護認定の更新、区分変更、サービスの変更、退院・退所、生活状況の変化です。書き換えた日付と記入した職員名を残せば、どの情報がいつの時点のものかを確認できます。紙の様式を複数の職員が別々に更新している場合は、最新版をどれとするかの手順も必要です。
フェイスシート・アセスメントシート・ケアプランの違い
3書類の違いは、同じ通知の中でどの範囲を受け持つかで決まります(出所: 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178および居宅サービス計画書標準様式及び記載要領に基づき編集部作成)
フェイスシートは基本情報、アセスメントシートは課題分析、ケアプランは支援の計画を受け持ちます。アセスメントシートは、利用者の課題を分析するために状態を項目ごとに確認する様式です。3つとも厚生労働省の同じ通知に由来し、前の2つは課題分析標準項目の前半9項目と後半14項目、ケアプランは第1表から第7表として位置づけられています。
並べるときの見方は、位置づけ・記載範囲・通知の中での位置・標準様式の有無の4点です。3つとも老企第29号に由来し、別紙4の課題分析標準項目は令和5年10月16日の老認発1016第1号で改正されています。
| No | 書類 | 位置づけ | 記載範囲 | 通知の中での位置 | 標準様式の有無 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | フェイスシート(利用者基本情報) | 基本情報 | 受付情報、生活歴、社会保障制度、自立度、主訴・意向 | 別紙4 のNo.1〜9 | 様式はなく項目のみ |
| 2 | アセスメントシート | 課題分析 | 健康状態、ADL、認知機能、排泄、口腔、家族等の状況 | 別紙4 のNo.10〜23 | 様式はなく項目のみ |
| 3 | ケアプラン(居宅サービス計画書) | 支援の計画 | 意向、援助の方針、解決すべき課題、目標、サービス内容 | 別紙1 | 第1表から第7表あり |
3つの書類を4つの見方で並べた整理(出所: 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178および居宅サービス計画書標準様式及び記載要領に基づき編集部作成)
アセスメントシートとの違いは「基本情報9項目」と「課題分析14項目」
課題分析標準項目は全部で23項目あり、前半のNo.1〜9が基本情報、後半のNo.10〜23が課題分析にあたります。後半には、健康状態・ADL・IADL・認知機能や判断能力・コミュニケーション・生活リズム・排泄が並びます。さらに、清潔の保持・口腔内の状況・食事摂取・社会との関わり・家族等の状況・居住環境・その他留意すべき事項が続きます(厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178)。フェイスシートとアセスメントシートは無関係な2枚ではなく、同じ一覧の前半と後半という関係です。
ケアプランは第1表から第7表の標準様式が示されている
居宅サービス計画書の標準様式は、第1表から第7表で構成されています。第1表は利用者と家族の意向や総合的な援助の方針、第2表は解決すべき課題と目標、第3表は週間サービス計画表です(厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」)。この標準様式に、フェイスシートに相当する様式は含まれていません。基本情報をどこにまとめるかは事業所の判断に委ねられています。
フェイスシートは前半の9項目、アセスメントシートは後半の14項目、ケアプランは第1表から第7表を担います。この対応で整理すれば、新人指導でもどの書類に何を書くかを先に示せます。
自施設のフェイスシート様式を点検する基準
点検は欄・名称・「例」の3段階で進み、欄がない項目は足すか運用で補うかを選びます(出所: 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178・Vol.1179に基づき編集部作成)
自施設のフェイスシート様式は、欄・名称・埋め方の3点で点検すると過不足が分かります。9項目に対応する欄があるか、項目名が令和5年10月の改正後の名称と対応しているか、「例」の欄をすべて埋める前提になっていないかの3点です。様式を作り直さなくても、直す範囲を絞れます。
基本情報9項目が埋まるかで様式の過不足を見る
点検の手順は3つです。様式の欄と9項目を突き合わせ、欄がない項目を洗い出し、欄を足すか運用で補うかを決めます。運用で補うとは、社会資源の欄がない様式で、備考欄に制度外の支援を書く手順を決めておく対応です。
厚生労働省が標準として示しているのは項目であり、老企第29号は他の様式の使用を拘束しないとしています(厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」)。CareBase(ケアベース)は、様式の見た目をそろえることより、9項目の情報が残るかどうかを先に確かめる進め方をとっています。手元の様式が古い書式でも、9項目の情報が埋まるのであれば、作り直す優先度は高くありません。
令和5年10月の改正で名称が変わった項目を確認する
令和5年10月16日の改正では、項目の名称と「項目の主な内容(例)」の記載が見直されました。名称が変わった主な項目は次のとおりです。
| No | 改正前の項目名 | 改正後の項目名 |
|---|---|---|
| 1 | 生活状況 | これまでの生活と現在の状況 |
| 2 | 利用者の被保険者情報 | 利用者の社会保障制度の利用情報 |
| 3 | 現在利用しているサービスの状況 | 現在利用している支援や社会資源の状況 |
| 4 | 主訴 | 主訴・意向 |
| 5 | 課題分析(アセスメント)理由 | 今回のアセスメントの理由 |
課題分析標準項目「基本情報に関する項目」のうち名称が変わった主な項目(出所: 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178「課題分析標準項目」新旧対照表に基づき編集部作成)
この表に載せたのは名称が変わった主な項目です。旧名称が残っていないかは、前掲の9項目の早見表と自施設の欄名を1つずつ突き合わせて確かめます。
厚生労働省のQ&Aは、この改正で情報収集項目がこれまでと変わるわけではないとしています(厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1179)。全面的に作り替える必要はありません。欄の名称を新しい呼び方にそろえ、欄がない項目を足せば足ります。
テンプレートを使うときは「例」をすべて埋めようとしない
配布されているテンプレートには、「項目の主な内容(例)」に沿った細かい欄が並んでいることがあります。前掲のQ&Aは保険者に対しても、例の内容が把握されていないことのみをもって基準違反としないよう留意を求めるものです。欄の多さは記入義務の多さを意味しません。その利用者の課題分析に必要かどうかで、どこまで書くかを決めます。
点検で直す対象は、欄と名称の2点です。欄の有無・改正後の名称・「例」の扱いの3点を確かめれば、様式を作り直さずに点検を終えられます。
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作成後の管理|個人データとして守り、保存年限を確かめる
フェイスシートを含む介護関係記録は、紙でも電子データでも個人データにあたります。保管場所を決めるだけでなく、誰がどこまで見られるかの取り決めも必要です。保存年限は国の省令で原則2年とされ、自治体の条例で上乗せされる場合があります。
介護関係記録は個人データであり、要配慮個人情報を含む
医療・介護関係事業者向けのガイダンスは、ケアプランや提供したサービス内容等の記録を個人情報の例として挙げ、介護関係記録は媒体の如何にかかわらず個人データに該当するとしています(個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」)。
病歴や障害の事実は要配慮個人情報にあたり、取得や第三者提供には原則として本人の同意が必要とされています。事業者に求められるのは、組織的・人的・物理的・技術的な安全管理措置です。フェイスシートも、閲覧できる職員の範囲まで決めておきます。電子化したときの注意点は、介護施設における個人情報保護と記録管理もあわせて確認してください。
保存年限は原則2年、自治体条例で上乗せされる場合がある
居宅介護支援では、居宅サービス計画やアセスメントの結果の記録などを、完結の日から2年間保存することが定められています(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第29条)。訪問介護などの居宅サービスについても、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準が同じく2年間の保存を定めています。ただし、この年限には自治体の条例が上乗せする場合があります。たとえば横浜市の条例は、訪問介護で提供したサービスの内容等の記録を完結の日から5年間保存すると定めています(横浜市指定居宅サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例)。
保存年限は所在地の条例で変わるため、個別の取扱いは所管の保険者(市町村)に確認します。書類の種別ごとの起算日と保存年限は、介護記録の保管期間は2年?5年?が参考になります。
利用者情報と日々の記録をひとつにまとめるならCareBase(ケアベース)
CareBase(ケアベース)は、利用者の基本情報を日々の介護記録と同じ画面で扱います。更新が必要な項目はアラートで知らせ、記録の入力中にその場で開ける設計です。様式を作り直すのではなく、更新のきっかけを記録の中に置く方法です。
紙の様式では、更新のきっかけが様式の外に置かれます。複数の職員が別々の控えを直すと、最新版がどれかは人の記憶と口頭の申し送り頼みです。認定の更新や退院で様式を開く手順が業務の流れになければ、古い情報のまま参照される状態が続きます。紙から電子へ切り替える場合の費用や法的要件は、介護記録の電子化とはで整理しています。
ご利用者情報を記録と同じ画面で扱う
ご利用者情報として扱うのは、基本情報(介護度・かかりつけ情報など)、ADL、ケアプラン、ご家族情報、服薬情報、既往歴、個別ポイントです。記録の入力中には、申し送りや連絡事項、マニュアル、ケアプランへのリンクを展開できます。フェイスシートで扱う基本情報と、その日の記録を同じ画面で行き来できる形です。
更新期限のアラートで「古いまま」を防ぐ
ケアプランやADL項目などの更新期限はアラートで知らせ、記録の入力中に未更新情報へのリンクを表示して、その場での編集を案内します。更新日と記入者を残すという書き方のルールを、思い出す作業ではなく画面の動線に置き換える仕組みです。CareBase(ケアベース)はこの動線を標準で備えているため、様式を作り直す前に、更新のきっかけが日々の記録の中にあるかで運用の手段を選べます。
向いているのは、紙の様式を複数人で更新していて最新版が分からなくなっている施設や、多職種・交替勤務で基本情報の共有に時間がかかっている施設です。担当者が固定され、更新のたびに関係者全員へ声をかけられる規模であれば、紙の様式に更新日と記入者の欄を足すことから始めるほうが早く整います。
利用者情報の更新漏れをなくしたい方は
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よくある質問
フェイスシートの様式はどこかからダウンロードできますか?
全国共通の指定様式はないため、自治体・職能団体・事業者が公開している様式から選ぶことになります。どれを使う場合も、選ぶ基準は基本情報9項目が埋まるかどうかです。自施設の記録の流れに合わせて欄名を調整すると、運用しやすくなります。
介護施設と居宅介護支援事業所で、フェイスシートの中身は変わりますか?
名称や様式は事業所ごとに異なりますが、載せる情報の範囲の共通の目安は基本情報9項目です。施設では入所前の生活歴、居宅介護支援では在宅の住環境や地域の支援者など、サービス種別に応じて必要な欄を足す形にすると整理しやすくなります。
フェイスシートの作成は介護保険制度で義務づけられていますか?
「フェイスシート」という名称の様式の作成を義務づける規定は、介護保険の基準省令にはありません。ただし居宅介護支援では、アセスメントの結果の記録などを整備し、完結の日から2年間保存することが定められています。名称にかかわらず、求められるのは基本情報とアセスメントの結果が記録として残っている状態です。
フェイスシートはどのタイミングで更新すればよいですか?
要介護認定の更新、区分変更、サービスの変更、退院・退所、転居、生活状況の変化など、今回のアセスメントの理由に挙げられている出来事が起点になります。担当者が替わるときも確認のタイミングです。更新した日付と記入者を残しておけば、どの情報がいつの時点のものかを後からたどれます。
CareBase(ケアベース)では利用者の基本情報を日々の記録と同じ画面で管理できますか?
管理できます。ご利用者情報として基本情報やADL、ケアプラン、服薬情報、既往歴などを扱い、ケアプランやADL項目の更新期限はアラートで知らせます。記録の入力中に展開できるのは、申し送りや連絡事項、ケアプランへのリンクです。画面の構成と運用の流れは、サービス資料で確認できます。
まとめ
介護のフェイスシートは、課題分析標準項目の基本情報9項目に沿って、見聞きした事実を客観的に書く書類です。様式は事業所ごとに決められますが、載せる情報の範囲は9項目で点検できます。保存年限や個人情報の扱いの確認先は、自治体の条例と所管の保険者です。まずは自施設の様式を9項目と突き合わせ、欄がない項目を書き出すところから始めます。CareBase(ケアベース)は利用者の基本情報を日々の記録と同じ画面で扱い、更新期限をアラートで知らせます。紙の様式を複数人で更新している施設に向く仕組みです。
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