2026.9.18
介護のモニタリングとは?|頻度の決まりと記録に残す4つの内容
モニタリングとは、ケアプランの実施状況を継続的に確認し、必要に応じて計画を見直す工程です。介護支援専門員が作成したケアプランを対象に、面接と記録の頻度が国の省令で定められています。事業種別ごとの決まりと記録の4つの内容を条文にそって整理します。
モニタリングに使う記録を共有したい方は
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介護のモニタリングとは?ケアプランの実施状況を確かめる工程
アセスメント・モニタリング・評価は行う時期が分かれ、確かめる計画は立場で変わります(出所: 厚生労働省 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準およびWAM NET ケアマネのしごとガイドに基づき編集部作成)
モニタリングとは、ケアプランの実施状況を継続的に確認し、必要に応じて計画を見直す工程です。介護保険の運営基準(事業所が守る運営上のルールを国が省令で定めたもの)は、これを「居宅サービス計画の実施状況の把握」と表現しています(e-Gov 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条第13号)。居宅サービス計画はケアマネジャーが作るケアプランで、条文は把握だけでなく計画の変更や連絡調整までを同じ号に置いています。
何のために行うのか
独立行政法人福祉医療機構のWAM NETは「利用者の状態や生活状況は刻々と変化するため、モニタリングによって当初のケアプランどおりでよいのかどうかを確認していきます」と説明しています(WAM NET ケアマネのしごとガイド)。目的が変化の把握にある以上、記録は前回との差が読み取れる形で残す必要があります。
アセスメント・評価との違い
3つはタイミングと目的が違います。
- アセスメント: 計画をつくる前に課題を把握する工程
- モニタリング: 計画をつくった後に実施状況を把握する工程(第13条第13号)
- 評価: 目標期間が終わるときに達成度を判定する工程
モニタリングにも「継続的なアセスメント」が含まれますが、これは立てた計画を前提に見立てが合っているかを確かめ直す作業です。
同じ「モニタリング」でも指すものが違う
介護支援専門員が行うのは、居宅サービス計画そのものの実施状況の把握です。一方、訪問介護や通所介護などの事業所は、自分たちが作成した個別サービス計画(訪問介護計画書など、サービス内容を事業所ごとに定めた計画書)について確かめます。対象も根拠も別のため、向き合う計画がどちらかを先に切り分けてください。
誰が・どのくらいの頻度で行うのか
面接は事業種別で周期が分かれ、記録は居宅介護支援・介護予防支援とも1か月に1回です(出所: 厚生労働省の各運営基準および介護保険施設等運営指導マニュアル別添に基づき編集部作成)
居宅介護支援では介護支援専門員が1か月に1回の面接と1か月に1回の記録を行い、介護予防支援では介護予防支援事業所の担当職員が3か月に1回の面接を行います。記録は介護予防支援でも1か月に1回で、施設サービス計画には回数の明文規定がありません。
| 確認する項目 | 居宅介護支援 | 介護予防支援 | 施設サービス計画 |
|---|---|---|---|
| 実施者 | 介護支援専門員 | 介護予防支援事業所の担当職員 | 計画担当介護支援専門員 |
| 面接の頻度 | 1か月に1回以上 | 提供開始月の翌月から3か月に1回 | 定期的に(回数の明文なし) |
| 面接の方法 | 居宅を訪問(条件を満たせばテレビ電話装置等も可) | 居宅を訪問(訪問しない月は電話等) | 入所者に面接(明文なし) |
| 記録の頻度 | 1か月に1回以上 | 1か月に1回以上 | 定期的に(回数の明文なし) |
| 運営指導の確認文書 | 支援経過記録等・モニタリングの結果記録 | 支援経過記録等・モニタリングの結果記録 | モニタリングの結果がわかるもの |
出所: 厚生労働省の各運営基準および運営指導マニュアル別添に基づき編集部作成。以降の記録の様式・減算は居宅介護支援の規定
施設サービス計画は入所者についての計画で、面接と記録は計画担当介護支援専門員が行います。自施設がどの列に当たるかを決めてから、面接と記録の周期を確認してください。
居宅介護支援は面接と記録がそれぞれ1か月に1回
居宅介護支援の運営基準は「少なくとも一月に一回、利用者に面接すること」「少なくとも一月に一回、モニタリングの結果を記録すること」を定め、面接は原則として居宅を訪問して行うとしています(同基準 第13条第14号)。同じ号は利用者・家族や事業者との連絡を継続的に行うことも求めます。月1回の面接は義務の下限です。
テレビ電話で面接できるのはどんなときか
テレビ電話装置等(画面越しに顔を見て話せる機器やアプリ)を使った面接は、次の3つが揃う場合に限り、居宅を訪問しない月に認められます。
- テレビ電話装置等の活用について、文書により利用者の同意を得ている
- 心身の状況が安定していること、テレビ電話装置等で意思疎通ができること、把握できない情報を担当者から提供されることを、サービス担当者会議等で合意している
- 少なくとも2か月に1回は、利用者の居宅を訪問して面接している
同意も合意も口頭では足りず、同意書と会議録の有無を確認します。
介護予防支援は面接が3か月に1回、記録は1か月に1回
介護予防支援の運営基準は、担当職員に「少なくともサービスの提供を開始する月の翌月から起算して三月に一回、利用者に面接すること」を求めています。記録の頻度は「少なくとも一月に一回」です(e-Gov 指定介護予防支援等の基準 第30条第16号)。4月に開始した利用者なら、5月から起算して3か月に1回の面接です。評価期間が終了する月と状況に著しい変化があったときは居宅を訪問し、訪問しない月は電話等で連絡を取ります。
施設サービス計画は回数の定めがなく「定期的に」面接と記録を行う
指定介護老人福祉施設の基準は、計画担当介護支援専門員が「定期的に入所者に面接すること」「定期的にモニタリングの結果を記録すること」と定めるにとどまります(e-Gov 指定介護老人福祉施設の基準 第12条第10項)。運営指導の確認項目にも「(月1回)」の括弧書きがなく、確認文書は「モニタリングの結果がわかるもの」とされています。面接と記録は別の要件であり、求められる周期は事業種別で違います。 この2点を自施設の運営規程に当てはめて確認してください。
モニタリングで確認する視点
モニタリングで確かめるのは、計画どおりにサービスが届いているか、目標の達成状況とニーズの変化、利用者と家族の満足度、心身と介護環境の変化の4つです。訪問して「お変わりないですか」と尋ねるだけでは、この4つの視点は埋まりません。
計画どおりにサービスが届いているか
計画に位置づけたサービスが実際に提供されているか、回数や内容にずれが出ていないかを確かめます。WAM NETが挙げる視点のひとつは、現場に出向いて自分の目で確かめることです。
目標の達成状況とニーズの変化
WAM NETは、初期のアセスメントで把握したニーズが現在も適切かを吟味するよう促しています。ニーズがずれたままではサービス内容が不適切になりかねません。達成度は事実で書き、「入浴を週2回」の目標なら実際の回数とできなかった週の事情まで残してください。
本人と家族の満足度、心身と介護環境の変化
WAM NETは「サービスの満足度を尋ねることを忘れないようにしましょう」と促し、「介護者の体調など介護環境に変化はないか」も視点に挙げています。本人の心身の状態が同じでも、支える家族の体調が変われば必要な支援は変わります。面接で聞き取った内容は、次回と比べられる形で記録に残してください。
利用者の変化を記録する手間を減らしたい方は
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モニタリングの記録に残す4つの内容
4つの内容は、落とさない要素まで対にして残すと運営指導で説明できます(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」に基づき編集部作成)
居宅サービス計画のモニタリング記録には、利用者・家族の意向と満足度、目標の達成度、事業者との調整内容、計画変更の必要性を書きます。厚生労働省の「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」が、居宅介護支援経過(第5表)に記載する内容としてこの4つを示しています(厚生労働省 居宅サービス計画書標準様式及び記載要領)。記載要領の表現はいずれも「等」を伴うため、この4つを軸にしたうえで、必要な事項を加えて記載してください。
| 記録に残す内容 | 記載要領の表現 | 落とさない要素 |
|---|---|---|
| 1. 利用者と家族の意向・満足度 | 利用者やその家族の意向・満足度等 | 利用者や家族の発言内容 |
| 2. 目標の達成度 | 目標の達成度 | 日時・曜日・対応者・記載者 |
| 3. 事業者との調整内容 | 事業者との調整内容 | 情報収集の手段(訪問・電話・FAX・メール) |
| 4. ケアプランを変更する必要があるか | 居宅サービス計画の変更の必要性等 | 「軽微な変更」の根拠 |
出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」に基づき編集部作成
1. 利用者と家族の意向・満足度
記載要領は「利用者や家族の発言内容」を記録する要素に挙げています。「特に不満なし」と要約すると次の面接で前回との違いを比べられないため、本人の言葉のまま残してください。
2. 目標の達成度
短期目標・長期目標にどこまで届いたかを、実際の回数・時間・場面という事実で書きます。記載要領は日時・曜日・対応者・記載者(署名)も求めており、誰が確認した内容かがわかることも要件です。
3. 事業者との調整内容
記載要領は「サービス事業者等との調整、支援内容等」を挙げ、情報収集の手段を明記するよう求めています。訪問なら訪問先を書き、電話・FAX・メールなら発信か受信かがわかるように残してください。時系列で並んでいれば、担当者が交代しても引き継げます。
4. ケアプランを変更する必要があるか
記載要領は「居宅サービス計画の変更の必要性等」を挙げ、「軽微な変更」の根拠や判断も残すよう求めています。変更が不要と判断した月も、その根拠を書き残してください。記録全般の書き方は介護記録の書き方完全ガイドで詳しく解説しています。様式を各事業所で発明する必要はなく、記載要領の4つを見出し代わりにすれば書き始められます。
記録の残し方でつまずきやすい点
様式は選べる一方、面接ができない月は減算の対象になります(出所: 厚生労働省 介護保険施設等運営指導マニュアル別添および介護保険最新情報 Vol.1213に基づき編集部作成)
居宅介護支援では、記録をモニタリングシート(面接で確認する項目を並べた記録用紙)に残しても、居宅介護支援経過(第5表。支援の経過を時系列で残す国の標準様式)に残してもよく、同じ内容を二度書く必要はありません。
| 状況 | 記載要領が示す扱い |
|---|---|
| モニタリングシート等を活用している | 居宅介護支援経過に「モニタリングシート等(別紙)参照」等と記載して差し支えない |
| モニタリングシート等を別途作成していない | 居宅介護支援経過への記載でも可 |
出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」に基づき編集部作成
モニタリングシートと居宅介護支援経過の使い分け
シートは必須の様式ではありません。用紙を増やす前に、いま使っている様式で4つの内容が残せているかを確認してください。逆に、記載要領は「(別紙)参照」の多用を避け、経過に概要がわかるように記載しておくことが望ましいとしています。
面接や記録ができなかった月に何が起きるか
厚生労働省の運営指導マニュアル別添は、居宅介護支援の確認項目に「定期的に居宅サービス計画の実施状況の把握(モニタリング)を行い、結果を記録しているか(月1回)」を挙げています。確認文書には「支援経過記録等」「モニタリングの結果記録」が指定されています(厚生労働省 介護保険施設等運営指導マニュアル 別添)。
運営指導では月1回の実施と結果の記録が対で確認されます。ここで扱うのは、そのうち面接ができていない場合の減算です。特段の事情のない限り、面接ができなかった月から状態が解消された月の前月まで運営基準減算の対象になります(厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1213)。運営基準減算は居宅介護支援費が引き下げられる仕組みです。厚生労働省 法令等データベースが示す算定基準では、所定単位数の100分の50に相当する単位数を算定し、2か月以上継続する場合は算定しないとされています。
たとえば5月に面接ができず7月に再開できた場合、5月は100分の50、6月は算定しない扱いです。適用は個別の事情によるため、判断は保険者(市町村)へ確認してください。運営指導で確認される書類の全体像は介護の実地指導(運営指導)チェックリストもあわせて確認してください。
誰が読んでも伝わる書き方の作法
記載要領は、簡潔かつ適切な表現の例として次の4点を挙げています。
- 文章における主語と述語を明確にする
- 共通的でない略語や専門用語は用いない
- 曖昧な抽象的な表現を避ける
- 箇条書きを活用する
あわせて「漫然と記載するのではなく、項目毎に整理して記載するように努める」とも記されています。事業所内でしか通じない略語や「落ち着いている」だけの表現では、状況を再現できません。記録の目的は判断の根拠を残すことにあり、書式より主語・述語・事実が揃っているかが先に問われます。
モニタリングに使う日々の記録を共有するなら CareBase(ケアベース)
CareBase(ケアベース)は、バイタルや日々の介護記録をスマートフォンやタブレットから入力し、利用者の変化を職員間で共有できる記録システムです。入力した情報は自動で整理され、1画面で確認できます。
口頭の申し送りや個人のメモで利用者の変化を追っているいまの運用と比べると、日々の記録を残す仕組みでは次の3点に違いが出ます。現場の記録から利用者の変化を読み取れるか、看護・介護・リハビリテーションの記録を同じ画面で見られるか、入力の抜けや重複を減らせるかです。WAM NETがサービス担当者からの情報の活用を挙げるとおり、面接だけでは変化の兆しは集まりません。
CareBase(ケアベース)は、記録漏れの防止と重複入力の削減を機能として備え、看護・介護・リハの情報を一元管理して多職種連携を支えています。導入実績は100社以上で、記録システムの料金は1施設あたりの月額制です。プランにより異なりますので、詳細はお問い合わせください。日々の記録が担当者ごとに分かれている施設に向いています。記録の一元化の進め方は介護施設の情報共有を効率化する方法が参考になります。
よくある質問
モニタリングの記録は何年保存する必要がありますか
居宅介護支援・介護予防支援の場合、完結の日から2年間です。モニタリングの結果の記録は、居宅介護支援台帳(介護予防支援は介護予防支援台帳)の一部として保存対象になります(指定居宅介護支援等の基準 第29条第2項/指定介護予防支援等の基準 第28条第2項)。書類の種別ごとの保管期間は介護記録の保管期間にまとめました。
利用者に会えなかった月はどう扱えばよいですか
条文は「特段の事情のない限り」と定めており、会えなかった経緯と行った連絡を記録に残すことが前提です。WAM NETは、努力しても会えない場合は保険者(市町村)や地域包括支援センターへ相談することを勧めています。
モニタリングシートは必ず作成しなければなりませんか
国の記載要領は、シートを別途作成していない場合は居宅介護支援経過への記載でも可としています。シートを使う場合は「モニタリングシート等(別紙)参照」等と記載すれば重複記載は不要です。
モニタリングの結果、ケアプランを変更するときはどう進めますか
要介護更新認定や要介護状態区分の変更の認定を受けた場合は、サービス担当者会議を開催し、担当者から専門的な見地からの意見を求めます(第13条第15号)。やむを得ない理由があるときは照会等でも差し支えありません。計画を変更するときにも、作成時と同じ手続きが準用されます(同第16号)。
CareBase(ケアベース)ではモニタリングに使う日々の記録を職員間で共有できますか
共有できます。CareBase(ケアベース)は、バイタルチェックや日々の介護記録をスマートフォン・タブレットから入力でき、情報を自動で整理して職員間で共有します。見逃しを防ぐアラート未確認通知と管理者向けダッシュボードも備えています。
まとめ
介護のモニタリングは、ケアプランが計画どおりに実施されているかを継続的に確かめ、必要に応じて計画を見直す工程です。頻度は事業種別で異なり、居宅介護支援は面接も記録も1か月に1回、介護予防支援は面接が3か月に1回、施設サービス計画には回数の明文規定がありません。記録の内容は国の記載要領が示しています。まずは自施設の事業種別に当てはめ、面接と記録の周期を分けて確認してください。
CareBase(ケアベース)は、見逃しを防ぐアラート未確認通知と管理者向けダッシュボードを備えています。日々の記録の抜けに後から気づくことが多い施設に向いています。
日々の記録の抜けを防ぎたい方は
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介護ソフトの導入や見直しをご検討中の方は、まずは情報収集から始めてみませんか。
carebase(ケアベース)では、現場に定着する介護記録システムとして、多くの事業所でご活用いただいています。
費用や機能、導入事例について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
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