2026.9.18
ケアプランの文例|第1表・第2表の欄ごとに当てはめて使える書き方
ケアプランの文例は、第2表のニーズなら「現在の状況+なりたい姿」のように、欄ごとに決まった要素へ当てはめて書きます。各欄に何を書くかは厚生労働省の記載要領が定めており、文例の当否を決めるのはその要素を満たしているかどうかです。検索される「1表・2表」「課題分析の結果」「長期目標 短期目標」の問いに沿って、欄ごとの型と文例、場面への当てはめ方、施設ケアプランとの違いまで整理します。
ケアプランに沿った記録の書き方を施設でそろえたい方は
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ケアプランで文例が必要になるのは、第1表の2欄と第2表の5欄
文例が要るのは自由記述の7欄で、ほかは転記や丸を付ける欄です(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」に基づき編集部作成)
ケアプランで文例が要るのは、第1表の意向と方針の2欄、第2表のニーズから頻度までの5欄です。ほかの欄は被保険者証からの転記や丸を付ける欄が中心で、第3表は第2表の援助内容を1週間の予定に置き換える表です。書き出す言葉に迷う欄は、この7つに絞られます。
ケアプランは第1表から第3表までで1組になっている
ケアプランの正式な様式名は居宅サービス計画書です。第1表に意向を踏まえた課題分析の結果と総合的な援助の方針を書き、第2表にニーズ・目標・援助内容を書き、第3表の週間サービス計画表で1週間の予定に落とします。
第3表には、第2表の援助内容で記載したサービスを保険給付の内外を問わず記載し、援助内容の頻度と合っているかに留意すると示されています(厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」。平成11年11月12日老企第29号、令和3年3月31日老認発0331第6号による改正版)。3つの表は独立した書類ではなく、第2表に書いた内容が第3表へ流れる関係です。文例を探す前に、どの表のどの欄を書こうとしているのかを決めておくと、参考にする例を選び違えずに済みます。
文例が要るのは、自由記述の7欄
認定日・認定の有効期間・要介護状態区分・認定審査会の意見は、被保険者証の記載を転記する欄です。「初回・紹介・継続」や保険給付の対象かどうかの区分は丸を付ける欄で、文章を作る必要はありません。文章として書き起こす欄は、第1表に2つ、第2表に5つあります。
ここでは、欄/記載要領が求める要素/不足しやすい点の3つを軸に、7つの欄を同じ粒度で並べます。不足しやすい点は、大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)が「わかりにくい書き方」として挙げる類型から取りました。
| No | 表・欄 | 記載要領が求める要素 | 不足しやすい点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 第1表 利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果 | どのようなサービスをどの程度の頻度で利用しながら、どのような生活をしたいのか。意向を踏まえた課題分析の結果。本人と家族の意向が異なる場合は各々の主訴を区別する | 意向が抽象的で具体性がない(今までどおりに自宅で暮らしたい) |
| 2 | 第1表 総合的な援助の方針 | ニーズに対応して、利用者と家族を含むケアチームが確認・検討したうえでのチームケアの方針。緊急時の対応方法も書くことが望ましい | 誰にでも当てはまる文章になっている |
| 3 | 第2表 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 自立を阻害する要因を相互関係も含めて明らかにし、優先度合いが高いものから順に書く | 希望だけが書かれている(通所介護を週2回利用したい) |
| 4 | 第2表 長期目標 | 課題に対応した、解決が見込まれる具体的な状態像 | 抽象的で誰にでも当てはまる(在宅生活を継続できる) |
| 5 | 第2表 短期目標 | 長期目標へ段階的に対応する到達点 | 長期目標と文言が同じ。複数の目標が1文に入っている |
| 6 | 第2表 サービス内容 | 短期目標の達成に必要で最適な内容と方針。家族等による援助や保険給付対象外サービスも明記する | 簡潔すぎて支援内容が分からない(リハビリ・入浴)。セルフケアの記載がない |
| 7 | 第2表 頻度 | 一定期間内での回数、実施曜日等 | 「必要時」とだけ書かれ、必要な状況が分からない |
文例が要る7欄を、記載要領が求める要素と不足しやすい点で対照した表(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」(令和3年3月31日老認発0331第6号改正)と大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)に基づき編集部作成)
標準様式は「使用を拘束する趣旨のものではない」
老企第29号の本文には、「当該様式及び項目は介護サービス計画の適切な作成等を担保すべく標準例として提示するものであり、当該様式以外の様式等の使用を拘束する趣旨のものではない」と書かれています(厚生労働省 老企第29号)。
様式そのものは施設や事業所で使っているもので差し支えありませんが、各欄に書く要素は記載要領が示しており、そこは共通します。施設内でそろえるべきなのは様式の体裁ではなく、「この欄には何を書くか」という要素の理解です。書類の点検で見られる範囲は、介護施設の運営指導・実地指導対策完全ガイドが参考になります。
第1表の文例|意向を踏まえた課題分析の結果と総合的な援助の方針
方針欄は課題の中核・日常生活への影響・チームの共通方針の3段で組み立てます(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」と大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)に基づき編集部作成)
第1表で文例が要る2欄は、意向をそのまま写す欄ではなく、聞き取った意向を踏まえた課題分析の結果と、支援チームの方針を書く欄です。前者では自立支援のために解決しなければならない課題が把握できているかを確認し、後者ではケアチームが行うチームケアの内容を書きます(同記載要領)。この2欄が決まると、第2表のニーズを並べる順番も決めやすくなります。
「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」の文例
同記載要領がこの欄に求めるのは、意向を踏まえた課題分析(アセスメント。本人の状態や生活環境を評価して解決すべき課題を明らかにする作業)の結果です。聞き取る内容は「どのような内容の介護サービスをどの程度の頻度で利用しながら、どのような生活をしたいと考えているのか」と示されています。本人と家族で意向が異なる場合は、各々の主訴を区別して書く形です。
大和市は、意向欄の例として「(本人)トイレは自分で何としてでも行きたい」「(本人)令和8年7月までできていた編み物や裁縫を家族のためにやりたい」を挙げています。今後の方向性の例は「自宅で生活を続けていくためにも『薬を1日3回』飲めるようにしましょう」「転ばないで生活するために、正しい姿勢で歩ける訓練をしていきましょう」です。
同資料は、最初の面接では「どのような生活をしたいか」を聞く前に「生活の中で何に困っているか」を深く聴き取るとしています。唐突に希望を尋ねると抽象的な答えになりやすいため、意向欄が埋まらないときの見直し先は、面接で困りごとまで聴けているかどうかです。
「総合的な援助の方針」の文例
同記載要領がこの欄に求めるのは、抽出されたニーズに対応して、利用者と家族を含むケアチームが確認・検討したうえで、どのようなチームケアを行おうとするのかです。緊急事態が想定される場合は、対応機関や連絡先に加えて、どのような場合を緊急事態と考えるか、緊急時を想定した対応の方法まで書くことが望ましいとされています。
大和市が示すのは、この欄を次の3段で組み立てる書き方です。
- 課題の中核を書く(例: 服薬を忘れる)
- 課題の中核から日常生活への影響を書く(例: 服薬を忘れることにより、足元がふらつくことがあります)
- 影響を防ぐために行う支援チームの共通方針を書く(例: 服薬を忘れることにより、足元がふらつくことがありますので、「服薬(残薬)の確認と声かけ」を行います)
今すぐサービスを使わないものの「何かあったとき」に備えて共有したい内容(例: 妻の体調と相談しながら短期入所等の検討をします)は、第2表ではなく本欄に書くこともできると同資料は示しています。備えを第2表へ書き込むとサービス内容と頻度が対応しなくなるため、置き場所は分けておくのが安全です。
直されやすい書き方(意向・方針)
表記に関する同じ内容の助言を毎年行ってきた、というのが平成30年度からケアプラン点検事業を実施している大和市の説明です。同資料が「わかりにくい書き方」に分類する例を、わかりやすい書き方と並べて確認します。
| No | 欄 | わかりやすい書き方の例 | 「わかりにくい書き方」に挙げられている例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 意向(本人・家族の言葉) | (本人)トイレは自分で何としてでも行きたい | (本人)今までどおりに自宅で暮らしたい |
| 2 | 今後の方向性(課題分析の結果) | 転ばないで生活するために、正しい姿勢で歩ける訓練をしていきましょう | 転倒の危険、病気の再発、食事摂取に課題があります |
| 3 | 総合的な援助の方針 | 服薬を忘れることにより、足元がふらつくことがありますので、「服薬(残薬)の確認と声かけ」を行います | ご本人の意向をうかがい、速やかに関係機関で連携を図りサポートさせていただきます |
第1表の2欄について、大和市が示す良い例と直されやすい例を並べた表(出所: 大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)の書き方の具体例に基づき編集部作成)
このほか、支援チームへのお礼が書かれている、介護保険サービスへの希望だけが書かれている、緊急連絡先が必要性の判断なく並んでいる、といった例も挙げられています。共通するのは、「誰のどの課題に対する記載か」が読み取れない点です。書いたあとに主語と課題を確かめると防げます。
第2表のニーズは、現在の状況となりたい姿を組にして書く
ニーズ欄は「食欲が湧かないが、体重を平常に戻したい」のように、今の状況と本人の望みを組にして書きます。本人の自覚や意欲が確認できない場合は、「お尻に床ずれ(縦4cm、横2cm)があります」のように現在の状況だけを書きます(大和市が示す例)。どちらの型を選ぶかの分かれ目は、本人の意欲を確認できたかどうかです。
ニーズ欄が求める要素と、令和3年改正で加わった3つの担い手
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)は、利用者の自立を阻害する要因を相互関係も含めて明らかにし、優先度合いが高いものから順に書く欄です。令和3年の改正では、次の3つで「できるようになること」を整理し、具体的な方法や手段を分かりやすく書くことが追記されました(同記載要領)。
- 利用者自身の力で取り組めること
- 家族や地域の協力でできること
- ケアチームが支援すること
同じ改正で追記されたのは、目標に対する援助内容で「いつまでに、誰が、何を行い、どのようになるのか」を設定するという点です。ニーズを1文にまとめる段階で3つの担い手を分けておくと、サービス内容の欄で家族の援助や本人のセルフケアを書き落とさずに済みます。
意欲がある場合と、確認できない場合の書き分け
大和市は「○○したい」「○○なりたい」という表記を、解決に向けた本人の自覚と意欲がある場合に使うとしています。意欲がある場合の例は次のとおりです。
- 食欲が湧かないが、体重を平常に戻したい
- 服薬を忘れることがあるが、入院をしない生活をしたい
- ふらつくこともあるが、トイレまでの移動を維持したい
- 右手に不自由さはあるが、調理を継続して行いたい
意欲や自覚が確認できない場合は、現在の状況を示す記載にします。同資料は「お尻に床ずれ(縦4cm、横2cm)があります」「体重が減っています(1月〜6月で4kg減)」「自宅内で転倒することがあります(9月〜10月で3回)」を例に挙げています。いずれも自治体資料が示す例示であり、実在の利用者の記録ではありません。数値が入っている位置に、担当する方の記録から拾った実際の値を置く形になります。本人の言葉と状況の事実を記録から拾う手順は、介護記録の書き方完全ガイドで詳しく解説しています。
直されやすい書き方(ニーズ)
大和市が挙げるわかりにくい書き方は3つです。1つ目は、希望(デマンド)だけが書かれている例です(通所介護を週2回利用したい)。2つ目に挙がるのは、誰にでも当てはまる個別性のない内容(自宅で暮らしたい、元気に暮らしたい)です。3つ目は、関連のない複数の課題が1文に入っている例(日常生活全般のサポートを受けたい)にあたります。
希望だけを書くと、自立を阻害している要因が読み取れません。1つのニーズごとに1文で書き、複数の課題を同時に入れない形が基本です。ニーズ欄は、本人の意欲が確認できるかどうかで「〜したい」と事実の記載を書き分けます。
長期目標・短期目標と期間の文例|解決後の状態像を段階に割って書く
同じ指標の距離で割ると、長期目標と短期目標の整合が読み取れます(出所: 大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)と厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」に基づき編集部作成)
長期目標は「自宅浴槽にて1人で入浴ができること」のような解決後の姿を書き、短期目標はそこへ届く途中の姿を書きます。期間は開始時期と終了時期の記入が原則で、認定の有効期間も考慮の対象です(同記載要領)。ニーズが決まっていれば、目標欄は状態像への言い換えと段階分けの作業になります。
長期目標はニーズを解決した状態像で書く
同記載要領が長期目標に求めるのは、基本的に個々の解決すべき課題に対応した設定です。そのうえで、抽象的な言葉ではなく誰にもわかりやすい具体的な内容で記載し、実際に解決が可能と見込まれるものであることを求めています。
大和市は、この欄で押さえる点として、平成11年7月29日老企第22号の一節を抜粋しています。「提供されるサービスの目標とは、利用者がサービスを受けつつ到達しようとする目標を指すものであり、サービス提供事業者側の個別のサービス行為を意味するものではないことに留意する必要がある」という部分です。目標欄に「〜を提供します」と書くと事業者の行為が目標にすり替わるため、主語を利用者に固定して状態像で書きます。
同資料が挙げる長期目標の例は次のとおりです。
- 歩行・移動: 杖を使用して、1人で自宅内の歩行ができるようになること
- 保健医療: 服薬カレンダーを活用し、飲み忘れをしないこと
- 家事: 洗濯(干す・取り込む・たたむ・しまう)が継続できていること
- 数値化した例: 500m先の娘の家に歩いて行けること
短期目標は長期目標への途中の到達点で書く
同記載要領は、短期目標を解決すべき課題および長期目標に段階的に対応し、解決に結びつけるものと位置づけています。大和市の例では、「更衣をすべて自分でできるようになる」という長期目標に対して、「上着を自分で着ることができる」「上衣のボタンを自分でできるようになる」が段階に当たります。
同資料が挙げる短期目標の例は「食事の半分は自分で食べられるようになること」「自宅からバス停(約200m)まで1人で歩くことができること」「1日2000ccの水分を飲めていること(脱水症状がないこと)」です。反対に、わかりにくい書き方として挙げられているのは3つです。1つ目は長期目標と文言が同じもの、2つ目は誰にでも当てはまるもの(例: 膝の痛みを軽減し、在宅生活を継続できる)です。3つ目は、複数の目標が1文に入っているもの(例: 食事を全量食べることで、歩行時にふらつかない)が該当します。
期間は開始と終了を入れ、認定の有効期間も見る
長期目標の期間はニーズをいつまでにどのレベルまで解決するのかの期間、短期目標の期間はその達成期限です。同記載要領は、原則として開始時期と終了時期を記入し、終了時期が特定できない場合は開始時期のみの記載でも差し支えないとしています。期間の設定にあたっては、認定の有効期間も考慮の対象です。
大和市は、長期目標を解決するための短期目標が何段階にもなる場合、短期目標を適切に評価し、必要に応じて内容を変更するとしています。期間を書いた時点では紙の上の日付にとどまるため、終了時期が来たときに評価する場面まで運用へ落としておくことが、期限が過ぎたまま次の月に進むことを防ぐ手立てです。
ニーズから短期目標までの通し文例
| No | 欄 | 例1(歩行・移動) | 例2(床ずれ) |
|---|---|---|---|
| 1 | ニーズ | 歩行時に転倒の不安はあるが、自分で昼食を買いに行きたい | お尻(尾てい骨)に床ずれ(縦3cm・横2cm)があります |
| 2 | 長期目標 | 300m先のコンビニまで歩行器で昼食を買いに行くことができる | 床ずれが完治します |
| 3 | 長期目標の期間 | 令和8年1月18日から令和9年1月31日 | 令和8年4月1日から令和8年10月31日 |
| 4 | 短期目標 | 100m先の電柱まで歩行器で行くことができる | 床ずれの大きさが縮小します(縦2cm・横1cm) |
| 5 | 短期目標の期間 | 令和8年1月18日から令和8年4月30日 | 令和8年4月1日から令和8年6月30日 |
1つのニーズが長期目標・短期目標へどう割られるかを示した通し例(出所: 大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)の長期目標と短期目標の整合性の例に基づき編集部作成)
例1では、ニーズの「昼食を買いに行きたい」が長期目標の距離(300m)へ、その距離が短期目標(100m)へ引き継がれています。例2は床ずれの大きさという同じ指標で、完治と縮小に割った形です。長期目標と短期目標は、同じニーズを「いつの姿か」で割ると整合が取れます。
サービス内容は、誰が何をどれくらい行うかまで書き分ける
サービス内容の欄は、短期目標の達成に必要な支援を「掃除(寝室・リビング)を一緒に行います(身体)」のように、誰が何をするかが分かる形で書きます。家族等による援助や保険給付対象外のサービス、本人が続けているセルフケアも書く対象です(同記載要領)。頻度の欄は、回数や実施曜日、想定される場面で書きます。
サービス内容の文例(本人・家族・保険外も書く)
同記載要領は、短期目標の達成に必要であって最適なサービスの内容とその方針を明らかにし、適切・簡潔に記載するとしています。家族等による援助や必要に応じて保険給付対象外サービスも明記し、計画作成時にすでに行われていて本人と家族に定着しているサービスも記載の対象です。
大和市は、支援者が行う内容とセルフケアの違いが分かる表記を勧めています。「(ヘルパー)洗濯干し」と「(本人)衣類を脱ぎ、洗濯機を回す」のように分ける形です。生活援助と身体介護が混ざらない表記にすることや、インフォーマルサポート(家族・近隣住民・ボランティアなど制度外の支援)は明記の可否を確認したうえで、定例的なものを月単位程度で書くことも示されています。加算を算定している場合に、加算名だけでなく算定要件に即したサービス内容を具体的に書くことも、同資料が挙げるポイントの1つです。
同資料が挙げる例は「掃除(寝室・リビング)を一緒に行います(身体)」「服薬について声かけし、服用をサポートします(身体)」「下半身の訓練を行います(歩行)」「むせ込みを予防(軽減)するための嚥下訓練を行います」です。
サービス種別は「誰が行うのか」まで書く
サービス種別の欄には、サービス内容と提供方針を実行できる事業者を選び、具体的なサービス種別と事業所名を書きます。令和3年の改正では、家族が担う介護部分についても誰が行うのかを明記することが追記されました(同記載要領)。
生活援助中心型(1人暮らしなどを理由に家事の援助が中心になる訪問介護の類型)を位置づける場合は、第1表の算定理由の欄に事情を簡潔明瞭に書きます。事情の例として同記載要領が挙げているのは、家族が高齢で筋力が低下して行うのが難しい家事がある場合や、家族が介護疲れで共倒れ等の深刻な問題が起きる恐れがある場合などです。
頻度は「必要時」ではなく場面や状況で書く
同記載要領は、頻度を一定期間内での回数、実施曜日等で書くとしています。大和市が書き方のポイントに挙げているのは、日・週・月という単位で書くことと、必要時・随時ではなく想定される場面や状況を書くことの2点です。
| No | 書き方の単位 | 大和市が示す例 |
|---|---|---|
| 1 | 週・月単位の回数と曜日 | 週1回(火曜日)/月2回(第1・3の木曜日)/月7日程度(短期入所の場合) |
| 2 | 1日の回数と時刻 | 1日3回(10:00・12:00・18:00) |
| 3 | 想定される場面や状況 | トイレ時/歩行時(福祉用具貸与 歩行器等) |
頻度欄を3つの単位で書き分けた例(出所: 大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)の頻度の書き方の具体例に基づき編集部作成)
同資料が指摘しているのは、「必要時」とだけ書かれていると必要な状況が読み取れない点と、「週2回〜4回」では回数が変わる理由が分からない点です。実施できたかどうかを後から記録と突き合わせるためにも、頻度は「週1回(火曜日)」「トイレ時」のように、回数か想定される場面で書きます。
サービス内容や頻度どおりに実施できたかを記録で確認したい方は
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食事や入浴などの場面に文例を当てはめる手順
場面からではなく欄・型・事実の順で当てはめ、前の欄の要素を受けているかを確かめます(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」と大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)に基づき編集部作成)
場面別の文例は、欄の型を選んでから、記録に残っている本人の言葉と状況の事実を入れる順で当てはめます。場面から文例を探すと、欄が求める要素を確かめないまま言い回しだけを写す結果になりがちです。順序を入れ替えるだけで、同じ文例集が自分のケースに使える素材になります。
当てはめの手順(欄 → 型 → 事実)
- どの欄の文例かを決める(第1表の意向欄なのか、第2表のニーズ欄なのか)
- 欄の型を選ぶ(ニーズなら「現在の状況+なりたい姿」、長期目標なら解決後の状態像)
- 記録にある本人の言葉・数値・頻度を入れる
3の段階で入れるものが見つからない場合は、文例の側ではなく記録の側が足りていません。客観的に書くための言い回しは、介護のケース記録の書き方にまとめました。
欄をまたいだ連動を確認する
ここでは、欄/前の欄から受け取る要素/確認する点/不足していたときに取る行動の4つを軸に、第2表の5欄を同じ粒度で並べます。
| No | 欄 | 前の欄から受け取る要素 | 確認する点 | 不足していたときに取る行動 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 第1表の意向と課題分析の結果 | 自立を阻害している要因が分かるか。意欲の有無で型を選べているか | 面接に戻り、困りごとと本人の言葉を聴き直す |
| 2 | 長期目標 | ニーズ | ニーズを解決した状態像になっているか。主語が利用者か | ニーズの文を読み直し、解決後の状態像へ言い換える |
| 3 | 短期目標 | 長期目標 | 長期目標へ届く途中の到達点か。長期目標と同じ文になっていないか | 長期目標を段階に割り直す |
| 4 | サービス内容 | 短期目標 | 短期目標の達成に必要な内容か。家族の援助・保険給付対象外・セルフケアが入っているか | 短期目標に立ち返り、誰が何を行うかを書き分ける |
| 5 | 頻度 | サービス内容 | 回数・曜日か想定される場面で書けているか。第3表の予定と合っているか | 「必要時」を場面や状況の言葉へ置き換える |
第2表の5欄が前の欄から何を受け取るかと、確認する点をまとめた連動チェック表(出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」の各欄の定義と、大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)の書き方のポイントに基づき編集部作成)
服薬と食事の場面で、欄をつないで確かめる
服薬と食事の場面について、大和市が各欄で示す例をこの順序でつなぐと次のようになります。
| No | 欄 | 服薬の場面 | 食事の場面 |
|---|---|---|---|
| 1 | ニーズ | 服薬を忘れることがあるが、入院をしない生活をしたい | 食欲が湧かないが、体重を平常に戻したい |
| 2 | 長期目標 | 服薬カレンダーを活用し、飲み忘れをしないこと | 55kg(標準内)の体重になること |
| 3 | 短期目標 | 食事時に服薬カレンダーから薬を出せること | 食事の半分は自分で食べられるようになること |
| 4 | サービス内容 | 服薬について声かけし、服用をサポートします(身体) | むせ込みを予防(軽減)するための嚥下訓練を行います |
| 5 | 頻度 | 1日3回(10:00・12:00・18:00) | 週1回(火曜日) |
大和市が欄ごとに示す例を、服薬と食事の場面でつないだ対応表(出所: 大和市「ケアプランの基本的な考え方と書き方」(令和8年度版)の各欄の書き方の具体例に基づき編集部作成)
表に載せた2場面のほかも、同じ並びで確認できます。
- 歩行・移動: 前掲の通し例1(ニーズ「昼食を買いに行きたい」→長期目標300m→短期目標100m)
- 床ずれ: 前掲の通し例2(長期目標は完治、短期目標は大きさの縮小)
- 入浴: ニーズ「浴槽をまたぐことに危険はあるが、自宅浴槽にて1人で入浴したい」/長期目標「自宅浴槽にて1人で入浴ができること」(いずれも大和市が挙げる例)
- 認知症・独居: 欄の型は変わらず、本人の意欲が確認できないときはニーズ欄を現在の状況だけで書く
トイレまでの移動や排泄をどう記録に残すかは、排泄記録の書き方もあわせて確認してください。
型を流用し、個別性は記録の事実で書く
誰にでも当てはまる表記は、自治体が公開する書き方の指標で「わかりにくい書き方」に分類されます。書いた内容は、保険者が行うケアプラン点検でも確認されます。ケアプラン点検は、介護支援専門員が作成した計画の記載内容について、市町村職員等の第三者が点検および支援を行う介護給付費適正化事業の取組です(厚生労働省「ケアプラン点検について」)。
分かれ目になるのは、第三者が読んだときに個別性を確認できるかどうかです。文例は言い回しの型として流用し、本人の言葉・数値・頻度は記録から取って入れ替えます。
施設ケアプラン・訪問介護計画書では作る人が変わり、第2表の型は共通で使える
施設ケアプランは作成者の欄に職種が加わり、第2表の型は居宅と共通で使えます。訪問介護計画書(訪問介護事業所が自事業所のサービス内容を定める計画書)は、ケアプランとは別に事業所側が作るもので、居宅サービス計画の内容に沿って作成します。様式が変わっても、欄が求める要素は大きくは変わりません。
施設サービス計画書は第2表の定義が居宅と共通
施設サービス計画書(介護保険施設で作るケアプランの様式)の記載要領では、第1表の作成者の欄は「施設サービス計画作成者氏名及び職種」、所属の欄は「施設サービス計画作成介護保険施設名及び所在地」と示されています(厚生労働省「施設サービス計画書記載要領」)。職種を書く欄がある点が居宅版との違いです。
第2表のニーズと援助目標の定義は、居宅版とほぼ同一です。そのため、ここまでに整理した第2表の型と文例は、施設ケアプランでも同じように使えます。
要支援の方の計画は保険者の指定を確認する
大和市は、居宅と施設のケアプランに関する厚生労働省の通知には類似する点が多いため、施設サービスや介護予防支援サービスのケアプランを作成する際も同資料を参考にできると説明しています。要支援の方の計画(介護予防サービス・支援計画書)についても、欄が求める要素の考え方は参考にできる範囲です。
ただし、様式そのものと記載欄は保険者によって指定が異なる場合があります。自施設で使う様式や記載の可否は、所管の保険者(市町村)へ確認してください。
訪問介護計画書はケアプランに沿って作る別の計画
訪問介護計画書は、訪問介護事業所のサービス提供責任者が作る事業所側の計画で、ケアプラン(居宅サービス計画)とは別の書類です。訪問介護計画については、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第24条第2項に定めがあります。同項は「既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成しなければならない」と定めています(e-Gov 法令検索)。ケアプランの目標が変われば、訪問介護計画も見直す関係にあります。
ケアプランに沿った記録と申し送りを一か所にまとめるなら CareBase(ケアベース)
文例を当てはめる材料は、日々の記録に残っている本人の言葉と状況の事実です。型は記載要領と自治体の指標で確認できますが、当てはめる事実は施設ごとの記録にしかありません。手段を選ぶ基準は、記録から本人の言葉と数値をすぐ拾えるか、記載ルールが職員間でそろっているかの2点です。
記録が紙や個人のメモに分散していると、ニーズ欄に入れる一言や目標欄に入れる数値を探す時間が、計画を作るたびに発生します。記載ルールが口頭だけで伝わっている場合は、書き方が職員ごとに変わります。大和市がケアプラン点検で同じ内容の助言を毎年行ってきたと説明しているように、表記のばらつきは個人の努力だけでは収まりにくい部分です。
CareBase(ケアベース)は、介護記録・申し送り・バイタルをスマートフォンやタブレットから入力し、1画面のテーブル型デザインで確認できるシステムです。動画・画像・テキストを組み合わせたマニュアルを法人で作成でき、記載ルールを全職員へ同じ内容で共有できます。本部統制機能で複数施設を一元管理でき、導入実績は100社以上です。
向くのは、記録から事実を探す時間と記載ルールのばらつきが課題になっている施設です。記録側の仕組みでそろえることは、計画書に書く事実を集める工程を短くする手立てになります。
ケアプランの文例についてよくある質問
ケアプランの文例は、そのまま使ってもよいですか?
言い回しの型としては使えます。ただし、「自宅で暮らしたい」「元気に暮らしたい」のように誰にでも当てはまる内容は、大和市が「わかりにくい書き方」に分類する例です。流用するのは文の組み立て方までにとどめ、本人の言葉・数値・頻度は日々の記録から取って入れ替えると、個別性が読み取れる記載になります。
短期目標の期間が終わるときは、どう書き換えればよいですか?
短期目標は長期目標へ向かう段階なので、期限が来たら達成状況を評価してから次の段階を設定し直します。短期目標が何段階にもなる場合は、短期目標を適切に評価し、必要に応じて内容を変更するというのが大和市の説明です。期間に書くのは原則として開始時期と終了時期で、認定の有効期間も考慮の対象です(同記載要領)。
福祉用具貸与を位置づけるときは、どの欄にどう書きますか?
同記載要領は、福祉用具貸与または特定福祉用具販売を居宅サービス計画に位置づける場合の書き方を示しています。「生活全般の解決すべき課題」「サービス内容」等に、そのサービスを必要とする理由が明らかになるように記載するという内容です。理由は別葉に記載しても差し支えありません。頻度の欄には、大和市の例のように「歩行時(福祉用具貸与 歩行器等)」と使う場面を書きます。
CareBase(ケアベース)では、ケアプランの目標に沿った日々の記録や申し送りを一か所にまとめられますか?
まとめられます。介護記録・申し送り・バイタルを同じ画面で確認できるため、ニーズ欄や目標欄に入れる本人の言葉と数値を、紙や個人のメモから探し直さずに拾えます。自施設の記録の分散が気になる場合は、サービス資料で対応できる範囲を確認してください。
まとめ
ケアプランの文例は、欄ごとに決まった要素へ当てはめて書くと、根拠を説明できる計画書になります。型と言い回しは厚生労働省の記載要領と自治体が公開する書き方の指標から流用できますが、個別性は日々の記録に残った事実からしか作れません。手元のケアプランを1件開き、ニーズから長期目標・短期目標・サービス内容・頻度までが、前の欄の要素を受けているかを確かめるところから始められます。
記録と申し送りの記載ルールを全職員でそろえたい施設や、文例に入れる事実を記録から素早く拾いたい施設には、CareBase(ケアベース)が向きます。
日々の記録と申し送りを同じ画面で見返せる形にしたい方へ
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