2026.9.18
訪問介護計画書とは?ケアプランとの違いと様式の決め方
訪問介護計画書は、サービス提供責任者がケアプランに沿って訪問介護の目標と具体的なサービス内容を書き起こす書類です。ケアプランを書き写せばよい、国が定めた統一様式があるはず、という受け止めとは違い、厚生労働省の解釈通知は様式を各事業所ごとに定めてよいとしています(老企第25号)。何を書き、どの様式に書き、作成後の記録をどう残すかまでを、省令と通知の記載に沿って整理します。
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訪問介護計画書とは?ケアプランに沿ってサービス提供責任者が作る書類
2つの書類の役割と様式の定めの違いを3軸で整理(出所: 指定居宅サービス等基準 第24条・老企第25号 第三の一(13)・厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式」に基づき編集部作成)
訪問介護計画書は、サービス提供責任者が訪問介護の目標と、その目標を達成するための具体的なサービスの内容を記載して作成する書類です。既に居宅サービス計画(ケアプラン)がある場合は、その内容に沿って作成することを指定基準(省令)が定めています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(第24条))。サービス提供責任者(サ責)は、計画の作成と訪問介護員等への指示を担う職員です。
同じ省令は、訪問介護そのものについても、利用者の要介護状態の軽減または悪化の防止に資するよう目標を設定し、計画的に行われなければならないと定めています(第22条第1項)。目標を決め、その達成に必要なサービスを組み立てる作業を引き受けるのが訪問介護計画書です。条文が求めているのはケアプランの内容に沿って作成することで、ケアプランの記載をそのまま書き写すことではありません。
ケアプランは生活全体の方針、訪問介護計画書は訪問介護の具体的な手順
2つの書類は、作る人も、書く範囲も、様式の定めも違います。ケアプランには厚生労働省が示す標準様式がある一方で、訪問介護計画書に国の統一様式はありません。この非対称を含めて、4つの観点で並べて整理しました。
| 比べる観点 | 居宅サービス計画(ケアプラン) | 訪問介護計画書 |
|---|---|---|
| 作成する人 | 居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成する(標準様式の第1表に「居宅サービス計画作成者氏名」と居宅介護支援事業者名の欄がある) | サービス提供責任者が作成する |
| 書く範囲 | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)と総合的な援助の方針、利用するサービスの種別 | 訪問介護の目標と、その目標を達成するための具体的なサービスの内容 |
| 記載の細かさ | 第2表にサービス内容・サービス種別・頻度・期間まで | 担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程まで |
| 様式の定め | 厚生労働省が標準様式(第1表〜第7表)と記載要領を示している | 国の統一様式はなく、各事業所ごとに定めてよい |
データ出所: 厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」、前掲の指定基準第24条、前掲の解釈通知の第三の一(13)
ケアプランは生活全般の課題と援助の方針を決める書類で、訪問介護計画書はその方針を訪問介護の手順まで具体化する書類です。厚生労働省が標準様式を示しているのはケアプランの側だけで、訪問介護計画書の様式は事業所に委ねられています。生活全体の方針は様式で統一できても、訪問介護の手順は事業所の体制や訪問先の状況で変わるためです。自事業所の計画書を1件開き、ケアプランの記載をそのまま転記しただけの欄がないかを確かめると、2つの書類の粒度の差がはっきりします。
作成したあとの指示と実施状況の把握もサービス提供責任者が担う
訪問介護計画書は、書いて綴じれば終わる書類ではありません。前掲の指定基準は、サービス提供責任者の責務として、訪問介護員等に対し具体的な援助目標および援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達することを挙げています(第28条第3項第4号)。計画書に書いた目標と手順が、そのまま現場への指示の元になります。
前掲の解釈通知も、サービス提供責任者は他の訪問介護員等が行うサービスが訪問介護計画に沿って実施されているかを把握し、助言・指導等必要な管理を行うと定めています(第三の一(13))。ヘルパーが読んで実行でき、実行した結果を後からたどれる状態にしておくところまでが、計画書の役割です。
訪問介護計画書に書く内容|省令と通知が求める記載事項
様式に必要な6区分と、援助の内容欄に入れる4要素の対応(出所: 滋賀県「訪問介護計画参考例」・老企第25号 第三の一(13)に基づき編集部作成)
省令が求めているのは、訪問介護の目標と、目標を達成するための具体的なサービスの内容です。厚生労働省の解釈通知はさらに、アセスメントによって解決すべき問題状況を明らかにし、援助の方向性と目標、担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程までを明らかにするよう求めています(老企第25号 第三の一(13))。記入例を探す前に、この内容が自事業所の様式で埋まるかを確かめます。
実際の欄立てを確かめる材料になるのが、自治体の公開している参考例です。滋賀県は「訪問介護計画参考例」をWordファイルで公開しており、欄名は次のように並んでいます。
| No | 欄の区分 | 参考例に置かれている欄名 |
|---|---|---|
| 1 | 事業所と作成者 | 事業所名/計画作成者氏名/作成年月日 |
| 2 | 利用者の基本情報 | 利用者氏名/性別/住所(電話番号)/生年月日/年齢/要介護度等/認定期間 |
| 3 | 連携先 | 居宅介護支援事業所/担当の介護支援専門員 |
| 4 | 状況と意向 | 日常生活全般の状況/本人及び家族の意向・希望(身体介護・生活援助・通院等乗降介助の区分ごと) |
| 5 | 目標 | 長期目標(期間)/短期目標(期間)/見直しの時期および視点 |
| 6 | 援助の内容 | 具体的内容/サービス提供曜日/サービス提供時間 |
データ出所: 滋賀県「訪問介護計画参考例」
自事業所の様式にこの6区分がそろっていれば、省令と通知が求める内容はおおむね収まります。区分ごとに書く中身は次のとおりです。
利用者の基本情報と日常生活全般の状況
氏名・性別・住所・生年月日・年齢に加えて、要介護度と認定期間、居宅介護支援事業所と担当の介護支援専門員を書き入れる欄です。認定期間を欄に持たせておくと、目標の期間を決めるときに認定の有効期間をその場で確認できます。
日常生活全般の状況は、運営指導の確認項目にも「利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえているか」として挙がる欄です。起床から就寝までの生活の流れ、住居の状況、家族の支援の有無など、訪問介護の手順を決める材料になる事実を書き残します。
本人・家族の意向と、長期目標・短期目標および期間
意向・希望の欄は、滋賀県の参考例では身体介護・生活援助・通院等乗降介助の区分ごとに分かれた作りです。区分ごとに希望を聞き取っておくと、次の欄で書く援助内容と対応づけやすくなります。
目標は長期・短期に分け、それぞれ期間を入れます。国が目標の年数や月数を定めているわけではありません。ケアプランの目標期間や認定の有効期間と食い違わない範囲で決めます。参考例には「見直しの時期および視点」の欄も置かれており、いつ・何を見て見直すかを目標と同じ場所に書けます。期間の取り方に迷う場合は、居宅介護支援事業者や所管の市区町村へ確認してください。
具体的援助内容はサービス区分・内容・所要時間・提供曜日・担当者まで
具体的援助内容は、実際に提供するサービスを行為の単位まで落とし込んで書く欄です。サービスの区分は、身体介護・生活援助・通院等乗降介助に分かれます。厚生労働省は、訪問介護におけるサービス行為ごとの区分と個々のサービス行為の一連の流れを例示し、訪問介護計画および居宅サービス計画を作成する際の参考として活用するよう示しています(「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の一部改正について)。同じ通知は、示した流れがあくまで例示であり、実際には利用者個々人の身体状況や生活実態等に即した取扱いが求められると付け加えています。
区分を借りたうえで、粒度は前掲の解釈通知が挙げる4つの要素にそろえます。担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程の4つです。この4つに共通するのは、ヘルパーが読んでそのまま動ける情報という点です。書き上げた欄を初めて訪問する職員の目で読み返し、当日の動きが再現できるかどうかで粒度を判断します。
説明日・同意・交付の記録
指定基準は、計画の作成にあたって内容を利用者または家族に説明して同意を得ること、作成した計画を利用者に交付することを定めています(第24条第3項・第4項)。運営指導で確認される文書として示されているのは「訪問介護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの)」です。そのため、様式の中には同意を確認できる形が必要です。
説明日の欄と同意の欄を分けて設けておくと、いつ説明し、いつ同意を得たのかが1枚で分かります。記載事項は省令と通知で決まっているため、様式づくりの出発点は、記入例探しではなく、この6区分の欄が自事業所の様式にそろっているかの照合です。
訪問介護計画書の様式の決め方|国の統一様式はなく事業所ごとに定める
様式を決めるまでの3ステップと、先に決めておく記録の形式(出所: 老企第25号 第三の一(13)・滋賀県「訪問介護計画参考例」・大阪府「様式ライブラリー」・指定居宅サービス等基準 第217条に基づき編集部作成)
訪問介護計画書に全国共通の様式はなく、厚生労働省の解釈通知は各事業所ごとに定めてよいとしています。解釈通知とは、省令の規定をどう運用するかを厚生労働省が示した文書です。様式の扱いもここに書かれています。様式は自事業所で決められる一方、書く内容は省令と通知で決まっているため、探すのは統一様式ではなく、記載事項を満たす自事業所の様式です。
通知は「各事業所毎に定めるもので差し支えない」としている
前掲の解釈通知の第三の一(13)は、記載内容を定めた文の末尾で「なお、訪問介護計画書の様式については、各事業所毎に定めるもので差し支えない」と記しています。厚生労働省が統一様式を示していないため、探しても見つかりません。
同じ号が、アセスメントから援助の方向性と目標、担当者の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程までを明らかにするよう求めていることは前述のとおりです。様式が自由なのは裁量が広いという意味ではなく、書く内容が通知で決まっているために様式まで統一する必要がないという意味です。
自治体が公開する参考例を土台にする
様式をゼロから起こす必要はありません。滋賀県は前掲の「訪問介護計画参考例」をWordファイルで公開しており、そのまま自事業所の様式のたたき台に使えます。大阪府も事業者向けの様式ライブラリーで、重要事項説明書のモデル様式や各種記録のモデル様式を公開し、掲載のないサービスについては掲載様式を参考に作成するよう案内しています(大阪府「様式ライブラリー」)。
進め方は2段階です。まず自治体の参考例を1つ開き、次に前の見出しで確認した記載事項がその参考例でそろうかを照合します。足りない欄を足し、自事業所で使わない欄を落とせば、自事業所版の様式ができます。
紙でなく電磁的記録で作成・保存してもよい
指定基準は、省令で書面によることが規定または想定されている作成・保存等について、書面に代えて電磁的記録により行えると定めています(同基準 第217条第1項)。電磁的記録とは、電子データとして作成・保存する形式のことです。交付・説明・同意についても、相手方の承諾を得れば、書面に代えて電磁的方法によれると定められています(同条第2項)。
紙の書式を細かく作り込んでから電子化を検討すると、あとから様式を作り直す手戻りが生じかねません。どこまで電子データで回せるかを先に確認してから様式を固めると、印刷と押印を前提にした欄立てを避けられます。介護記録の電子化に必要な法的要件や費用については、介護記録の電子化とは|メリット・費用・法的要件まで徹底解説で詳しく解説しています。様式は自事業所で決めてよく、決めるべきは書式の見た目ではなく、記載事項を満たす欄立てと、その記録をどの形で残すかです。
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訪問介護計画書を作成する4つのステップ
訪問介護計画書は、アセスメント、課題と目標の設定、ケアプランに沿った計画の作成、説明と同意を得て交付、の順で進めます。この順序は前掲の指定基準第24条第1項から第4項と、解釈通知の第三の一(13)が示す作成の流れに沿っています。4つのうち事業所ごとに差が出るのは3番目です。残りの3つは手順が条文で決まっています。
1. アセスメントで利用者の状況と希望を把握する
アセスメントは、利用者の状況を把握・分析し、訪問介護の提供によって解決すべき問題状況を明らかにする作業です。ケアマネジャーが居宅サービス計画を作るために行うアセスメントとは別に、訪問介護をどう提供するかという観点でサービス提供責任者が行います。
運営指導の確認文書のひとつが「アセスメントの結果がわかるもの」です。聞き取った内容を頭の中にとどめず、様式または別紙に結果として残します。
2. 課題(ニーズ)を特定し、長期目標と短期目標を決める
把握した状況をもとに、援助の方向性と目標を決めます。目標に必要なのは、後から達成できたかどうかを確かめられる言い方です。
たとえば「安全に入浴できるようになる」だけでは、達成したかどうかの判断が人によって分かれます。「浴室への移動を手すりを使って自分で行える」まで書けば、実施状況の記録と突き合わせて評価できます。この評価が、作成後の実施状況の把握と、計画の修正の材料です。
3. ケアプランに沿ってサービス内容・所要時間・担当者を確定する
ケアプランに書かれたサービスの種別と頻度を、訪問介護の手順まで具体化する段階です。ケアプランに「入浴介助」とだけ書かれている場合、訪問介護計画書では、どの曜日の何時から何分間、誰が担当し、どの手順で介助するかまで書き分けます。脱衣所での声かけ、浴槽への移乗、洗身の分担、着衣後の水分補給まで書けば、担当が替わっても同じ手順で提供できます。
ここが、ケアプランを書き写すだけでは埋まらない部分です。ケアプランの1項目を選び、訪問介護計画書の側でどこまで具体化できているかを確かめると、自事業所の粒度が分かります。
4. 利用者・家族へ説明して同意を得て、計画書を交付する
作成した計画書は、内容を利用者または家族に説明し、同意を得たうえで利用者に交付します。前掲の解釈通知は、目標や内容等について理解しやすい方法で説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行うと定めています(第三の一(13))。
説明した日、同意を得た日、交付した日を書き残す先も、様式の欄です。日付の並びが作成年月日と食い違っていないかも、この段階で確認します。
訪問介護計画書の見直しと、変更するときの手続き
訪問介護計画書は作成して終わりではありません。前掲の指定基準は、作成後に実施状況の把握を行い、必要に応じて変更を行うものとすると定めています(第24条第5項)。変更するときは、あらためて説明・同意・交付を行います(同条第6項)。
実施状況の把握で、目標の達成状況を確かめる
実施状況の把握は、設定した目標がどこまで達成できたかを確かめる作業です。前掲の解釈通知は、目標達成の度合いや利用者およびその家族の満足度等について常に評価を行い、訪問介護計画の修正を行うなど改善を図るよう求めています(第三の一(12))。
評価の材料になるのは、ヘルパーが日々残しているサービス提供記録です。指定基準は、指定訪問介護を提供した際に提供した具体的なサービスの内容等を記録することを定めています(第19条第2項)。記録の残し方そのものについては、介護記録の書き方完全ガイド|5W1Hと文例で記録漏れを防ぐにまとめました。
見直すきっかけは、ケアプランの変更と目標期間の満了
見直しの入り口は3つあります。1つ目はケアプランの変更です。訪問介護計画はケアプランの内容に沿って作成する決まりのため、ケアプランが変われば訪問介護計画の側も内容を合わせることになります。
2つ目は目標に設定した期間の満了です。前掲の滋賀県の参考例に「見直しの時期および視点」の欄が置かれているのは、この時期をあらかじめ決めておくためです。3つ目は利用者の状態や生活環境が変わったときで、退院直後や同居家族の就労状況が変わった場面が当てはまります。
変更するときは説明・同意・交付をやり直す
前掲の指定基準第24条第6項は、第1項から第4項までの規定を変更について準用しています。変更した内容についても、あらためて説明し、同意を得て、交付する流れです。
ケアプランの変更が訪問介護計画書の変更にあたるかどうかは、目標・具体的援助内容・担当者・時間に影響するかどうかで判断が分かれます。この線引きは自治体の運用や居宅介護支援事業者との取り決めによって異なる場合があるため、迷う事例は所管の市区町村または居宅介護支援事業者へ確認してください。
運営指導で確認される項目と、そろえておく文書
確認項目5つと確認文書4つの対応関係(出所: 厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」別添「確認文書・確認項目一覧」に基づき編集部作成)
運営指導では、居宅サービス計画・訪問介護計画・アセスメントの結果・モニタリングの結果の4つが確認文書になります。運営指導は、都道府県や市区町村が運営基準の遵守状況を確認する手続きです。厚生労働省は、指導の標準化・効率化のため令和4年3月より介護保険施設等運営指導マニュアルを示し、確認すべき項目と文書をサービスごとにまとめた別添を公開しています(厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」)。
この標準確認項目・標準確認文書は、指導の場で何を見るかを国が事前に公開した一覧です。5つの確認項目と、それぞれに対応する文書、事業所側で先に決めておくことを1枚に並べました。
| No | 確認項目 | 対応する確認文書 | 事業所で先に決めておくこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえているか | 訪問介護計画/アセスメントの結果がわかるもの | 状況と意向・希望を書く欄を様式に置く |
| 2 | サービスの目標、当該目標を達成するための具体的サービスの内容等を記載しているか | 訪問介護計画 | 目標欄と具体的援助内容欄の書き方をそろえる |
| 3 | 居宅サービス計画に基づいて訪問介護計画が立てられているか | 居宅サービス計画/訪問介護計画 | 記載を突き合わせる担当者と時期 |
| 4 | 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 訪問介護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの) | 説明日欄と同意欄を様式に加える |
| 5 | 計画作成後、実施状況の把握を行い、必要に応じて変更を行っているか | モニタリングの結果がわかるもの | 実施状況の把握の結果をどこに残すか |
データ出所: 厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」の別添「確認文書・確認項目一覧」(101 訪問介護)
訪問介護計画について運営指導で確認される項目は5つ
上の表に挙げた5項目は、いずれも指定基準第24条の各項に対応しています。第1項に対応するのが項目1と項目2、第2項が項目3、第3項と第4項が項目4、第5項が項目5です。条文の順に自事業所の計画書を読み直せば、確認項目に沿った点検になります。
項目3は、ケアプランと訪問介護計画書の記載が食い違っていないかを見る項目です。ケアプランを更新したときは、計画書側の記載も合わせて見直します。
運営指導に備えてそろえておく文書は4つ
確認文書は、居宅サービス計画、訪問介護計画(同意があったことがわかるもの)、アセスメントの結果がわかるもの、モニタリングの結果がわかるものの4つです。見られるのは計画書1枚ではなく、計画の前後にある記録がつながっているかどうかです。
4つのうち、居宅サービス計画と訪問介護計画が計画書そのものにあたります。残るアセスメントの結果とモニタリングの結果は、様式に欄を置かなければ別の記録に散らばります。運営指導の準備を計画書以外の書類まで含めて進める場合は、介護の実地指導(運営指導)チェックリスト|確認項目と準備の進め方もあわせて確認してください。計画書の書式をそろえるより先に、アセスメントと実施状況の把握の結果をどこに残すかを決めておくと、運営指導の準備が1か所で完結します。
訪問介護計画の実施状況を日々の記録から確かめるなら CareBase(ケアベース)
様式を作り込む前に、目標に対する実施状況をどこに残すかを先に決めると、見直しと運営指導の準備が同じ記録で回ります。指定基準は計画の作成後に実施状況の把握を求め、運営指導もモニタリングの結果を確認文書に挙げているためです。判断の入り口になるのは、記録の置き場所です。
手段を選ぶときの軸は3つあります。1つ目は、目標の達成状況を確かめるときに、ヘルパーの日々の記録を1か所からすぐ取り出せるかどうかです。記録が紙や個人メモに分散していると、見直しのたびに集め直す作業が先に来ます。2つ目は、スマホ・タブレットからその場で記録を残せるかどうかで、事業所へ戻ってからまとめて転記する運用は記載漏れと二重入力を生みます。3つ目は、サービスの具体的内容と手順を、担当が替わっても同じ品質で伝えられるかどうかです。
紙の計画書とサービス提供記録を別々のファイルで保管する運用では、評価の前に記録を突き合わせる工程が挟まります。表計算ソフトで様式を作っても、日々の記録が別ファイルのままなら、目標と実施状況を並べて見る作業は手作業のまま残ります。
CareBase(ケアベース)は、介護記録と申し送りをクラウドで一元化するシステムです。バイタルチェックや日々の介護記録はスマホ・タブレットから入力でき、情報は自動で整理・共有されます。日々の記録が1か所に集まるため、利用者の変化を追いやすくなり、看護・介護・リハビリなど職種をまたいだ情報も同じ場所で確認できます。
介助の手順を担当者間でそろえる手段が、動画や画像を使ったマニュアルです。担当のヘルパーが替わっても、訪問の前に同じ手順を確認できます。マニュアルシステムと記録システムのいずれも、企画から運用まで継続してサポートします。
訪問介護計画書を紙で保管していて、見直しのたびにヘルパーの記録を集め直している事業所に向いています。担当のヘルパーが替わるたびに介助の手順を口頭で伝え直している事業所も同じです。記録がすでに1か所に集まっていて、目標の達成状況を数分で確認できているなら、様式の欄立てを整えるところから着手するほうが早く整います。
目標の達成状況をヘルパーの記録から確かめたい方は
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訪問介護計画書に関するよくある質問
訪問介護計画書に利用者の押印は必要ですか?
指定基準が求めているのは内容を説明して同意を得ることで、押印そのものについての定めは置かれていません。前掲の第217条第2項により、相手方の承諾を得れば、書面に代えて電磁的方法で同意を得ることもできます。運営指導では「同意があったことがわかるもの」が確認文書になるため、押印か署名か電磁的方法かを事業所として決め、様式に反映しておきます。個別の取り扱いは所管の市区町村・都道府県へ確認してください。
訪問介護計画書の同意日と作成年月日は同じ日でよいですか?
前掲の指定基準第24条は、計画を作成し、内容を説明して同意を得て、交付するという順序で規定しています。同意日は作成年月日と同じ日か、それ以降の日付です。作成年月日より前の同意日が入っていると、作成前に同意を得たことになり、条文が示す順序と合いません。様式に説明日欄と同意欄を分けて設けておくと、日付の前後関係が1枚で確認できます。
訪問介護計画書の評価欄には何を書けばよいですか?
評価欄は、第24条第5項が定める実施状況の把握の結果を残す欄です。前掲の解釈通知は、目標達成の度合いや利用者およびその家族の満足度等について常に評価を行うこと、実施状況や評価についても利用者・家族へ説明することを求めています。設定した目標ごとに、どこまで達成できたか、達成できていない場合は何が要因か、計画を変更するかどうかを書きます。日々のサービス提供記録から拾った事実を根拠として添えたものが、次の見直しの判断材料です。
訪問介護計画書は何年保存すればよいですか?
前掲の指定基準第39条第2項第1号は、訪問介護計画を含む記録を完結の日から2年間保存すると定めています。ただし、記録の整備に関する基準は都道府県や市区町村の条例で定められるため、実際の保存年限が異なる場合があります。自事業所に適用される年限は所管の市区町村・都道府県へ確認してください。記録の種類ごとの保管期間の考え方は、介護記録の保管期間は2年?5年?書類種別・起算日・電子保存を解説が参考になります。
CareBase(ケアベース)では、訪問介護計画書の見直しに使う日々の記録を1か所にまとめられますか?
まとめられます。対象になるのは日々の介護記録と申し送りです。クラウドで一元化し、バイタルチェックや日々の記録をスマホ・タブレットから入力して自動で整理・共有します。導入の企画から運用までは継続サポートの対象です。集まった記録が、第24条第5項が定める実施状況の把握や、運営指導の確認文書であるモニタリングの結果を示す材料です。対応できる範囲はサービス資料で確認できます。
まとめ
訪問介護計画書は、サービス提供責任者がケアプランに沿って訪問介護の目標と具体的なサービスの内容まで書き起こす書類で、様式は事業所ごとに定めて差し支えありません。様式は自由に決められる一方、書く内容と、説明・同意・交付、実施状況の把握という手続きは省令と通知で決まっています。自事業所の様式に目標の期間欄・具体的援助内容・同意欄・評価欄がそろっているかを、自治体の参考例と照らして確かめてください。
CareBase(ケアベース)は、介助の手順を動画や画像のマニュアルで共有できるようにします。担当のヘルパーが替わっても、新しく入った職員が記録と手順を自分で確認して提供できます。
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