2026.8.21
介護のIT化はなぜ進まない?5つの理由と現場での突破手順
介護のIT化が進まない理由は、費用対効果・職員のスキル差・人手不足・紙との二重運用・情報漏えいへの不安の5つに集約されます。介護記録ソフトの日常利用は72.2%に達する一方、職員間の情報共有機能は41.1%にとどまります(介護労働安定センター、2026年8月時点)。5つの壁と、現場で止まらずに進める手順を整理します。
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介護のIT化は本当に進んでいないのか
書く・渡す・減らすの3工程で利用率を比較。止まっているのは記録の次の共有工程(出所: 介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」に基づき編集部作成)
介護のIT化で止まっているのは記録の電子化ではなく、その先にある共有と省力化の工程です。利用者情報の入力・保存・転記の機能は72.2%の事業所が日常的に使っている一方、職員間の報告・連絡・相談に使うグループウェアは41.1%にとどまります(介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要、2026年8月時点)。
記録の入力は7割超まで広がっている
令和7年度の介護労働実態調査は、全国8,955事業所の有効回答をまとめた調査です(介護労働安定センター、2026年8月時点)。同調査の結果の概要によれば、パソコンで使う介護ソフトのうち「利用者情報(ケア記録・ケアプラン等)の入力・保存・転記の機能」を日常的に利用している事業所は72.2%にのぼります。訪問系ではタブレット端末やスマートフォンでの記録入力が60.4%、施設系(入所型)ではベッドセンサーが66.7%と、サービスの形態に合わせた機器も広がりました。
データ上は、記録を紙からデジタルに移す段階そのものは、すでに例外的な取り組みではありません。「まだ何も始めていない施設が大半」という前提で計画を立てると、実態とずれた投資判断になります。自施設の現在地は「始めているかどうか」ではなく、「どの機能まで日常的に使えているか」で確認するほうが正確です。
止まっているのは「記録のあと」の工程
同じ調査を機能ごとに見ると、記録より先の工程で数字が大きく落ちます。
| 機能 | 日常的に利用している事業所の割合 |
|---|---|
| 利用者情報(ケア記録・ケアプラン等)の入力・保存・転記 | 72.2% |
| シフト管理・勤怠管理・給与計算・配車管理等 | 47.4% |
| 職員間での報告・連絡・相談を行うグループウェア | 41.1% |
| 他の職員との業務連絡(タブレット・スマートフォン) | 38.6% |
| 入力した音声を文章に変える機能(タブレット・スマートフォン) | 16.0% |
| 入力した音声を文章に変える機能(パソコンの介護ソフト) | 13.2% |
データ出典: 介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要(2026年8月時点)
比較軸で見ると、入力の72.2%に対して共有は41.1%、音声入力は13.2〜16.0%と、記録を「書く」段階から「渡す・減らす」段階に進むほど利用率が下がります。書いた記録が職員間で自動的に共有されなければ、口頭の申し送りやノートへの転記が残り、電子化しても手間の総量は減りません。IT化の全体像から確認したい場合は、介護ICTとは?導入メリット・進め方まで解説もあわせて参照できます。自施設で止まっている場所は「IT化そのもの」ではなく、記録の次にある共有と省力化の工程です。
介護のIT化が進まない5つの理由
5つの壁ごとに、導入前に決めておく1手を対応させた整理図(出所: 導入前に決めておく1手の整理に基づき編集部作成。人手不足65.8%は介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」)
介護のIT化が止まる原因は、お金・人・時間・運用・不安の5つに分けられます。どれが主な原因かは施設によって異なり、費用の問題だと考えていた施設が、実際には推進役の不在で止まっていることもあります。5つを順に確認し、自施設に当てはまるものを絞り込んでください。
| No | 進まない理由 | 現場での見え方 |
|---|---|---|
| 1 | 費用対効果が事前に見えない | 稟議が通らず、検討が翌年度へ持ち越される |
| 2 | 職員のITスキル差と機器への抵抗感 | 一部の職員だけが使い、運用がそろわない |
| 3 | 進める人と時間が確保できない | 担当が決まらず、選定が止まったままになる |
| 4 | 紙とデジタルの二重運用が残る | 端末に入力したあと、同じ内容を書き写している |
| 5 | 情報漏えいへの不安と運用ルールの不在 | 端末の持ち出し可否が決まらず、導入を保留している |
理由1|費用対効果が事前に見えない
介護ソフトや見守り機器の費用は、初期費用と月額費用の両方が発生します。一方で、削減できる時間は導入して運用が定着するまで確定しません。判断材料がそろわない状態で稟議を通す必要があるため、決裁が先送りになりやすい構造です。
打ち手は逆方向にあります。この構造を崩すのは、効果の推定精度を上げることではなく、測る対象を1つに絞る判断です。「記録にかかる時間を全体で何割減らすか」ではなく、「夜勤帯の申し送り準備に何分かかっているか」まで対象を狭めれば、導入前後の比較が現場の記録だけで完結します。
理由2|職員のITスキル差と機器への抵抗感
同じ施設の中でも、スマートフォンを日常的に使う職員と、業務でパソコンにほとんど触れない職員が混在します。全員が同じ研修を受けても、到達度は同じになりません。操作に不安がある職員ほど、新しい仕組みが導入されると業務が増えると受け止めます。
抵抗感は性格の問題ではなく、業務量が一時的に増える局面が実際に存在することへの反応です。切り替え期間中は紙と端末の両方を扱うため、慣れるまでは負担が増えます。ここを「一時的に負担が増える期間」として明示し、その期間の人員配置を先に決めておくと、反発の理由そのものが減ります。
理由3|進める人と時間が確保できない
従業員が不足していると回答した事業所は65.8%で、前年度の65.2%から上昇しました(介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要、2026年8月時点)。人員に余裕がない状態では、機器の選定・設定・研修といった通常業務以外の作業を担当する人を置けません。
この数字が示すのは、人手不足がIT化を止める原因であると同時に、IT化が前提としている条件でもあるという関係です。人員が増えてから着手する計画は、人員が増えない限り着手されません。いまの人員のまま回せる範囲、つまり職員1人が週に数時間だけ関われば進む範囲に作業を切り分ける必要があります。人手不足の背景は介護の人手不足の現状と原因で詳しく扱っています。
理由4|紙とデジタルの二重運用が残る
記録は端末に入力しているのに、申し送りは手書きのノート、家族への連絡は紙の連絡帳、ヒヤリハットの報告は所定の用紙、という状態は珍しくありません。入力の72.2%と共有の41.1%という差は、こうした部分的な電子化が広く残っていることと整合します。
二重運用が残ると、職員は「端末に入れたあと、もう一度書き写す」作業を抱えます。この状態では、電子化した分だけ作業が増えたという実感が現場に残り、次の投資への合意が得られません。どの記録を紙で残し、どれを完全に端末へ移すかを決めないまま導入すると、この状態に入りやすくなります。
理由5|情報漏えいへの不安と運用ルールの不在
利用者の心身の状態や家族構成は、扱いを誤ると重大な影響が出る情報です。端末の持ち出し可否、私物端末の利用可否、退職時のアカウント停止、写真の撮影範囲といった運用ルールが決まっていないと、管理者は導入の判断を保留します。
不安の中身は「クラウドが危険かどうか」ではなく、「誰がどこまで見られる状態を、どう管理するか」が決まっていない点にあります。閲覧範囲の設定とアカウント管理の手順を先に文書化すれば、判断の材料はそろいます。個別の判断に迷う場合は、所管の自治体窓口や顧問の専門職へ確認してください。
IT化が止まったままの施設に起きること
3区分のうち最も低い41.1%が職員間の連絡調整。すべて満たすと月100単位(出所: 厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)・介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」に基づき編集部作成)
IT化が止まったままで影響が出るのは、職員の確保・定着と、生産性向上推進体制加算の算定可否の2つです。加算は令和6年度介護報酬改定で新設され、(Ⅰ)が月100単位、(Ⅱ)が月10単位と設定されています(厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)、2026年8月時点)。どちらも採用市場と収入に直結する論点のため、先送りの影響が数字として表に出ます。
職員が働き先を選ぶときの判断材料になる
必要な介護職員数は、2022年度の約215万人に対して2026年度は約240万人と推計されています(厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」、2026年8月時点)。2040年度にはさらに約272万人が必要とされ、採用の競争は当面続く見通しです。応募者は労働条件だけでなく、記録や申し送りにどれだけ時間を取られるかという働き方の実態も比較します。
データ上は、人員を増やして業務量に対応する方法は、業界全体では成立しにくい状況です。残業の発生源が記録と申し送りに偏っている施設では、その工程を変えないまま採用だけを強化しても、入職後の定着で同じ課題に戻ります。採用の打ち手と業務の見直しは、切り離さずに並行して考えてください。
生産性向上推進体制加算が求めるテクノロジー3区分
生産性向上推進体制加算は、テクノロジーの導入と、その効果を確認する仕組みの両方を求めています。加算(Ⅱ)は3区分のうち1つ以上、加算(Ⅰ)は3区分すべての導入が要件です(厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)、2026年8月時点)。この3区分を全国の利用実態と並べると、自施設の未着手領域が把握しやすくなります。
| 加算が求めるテクノロジー区分 | 該当する代表的な機能 | 全国で日常的に利用している事業所の割合 | 自施設の点検欄 |
|---|---|---|---|
| 1. 見守り機器(離床を感知し職員に通報できる機器) | ベッドセンサー(マット型・内蔵型) | 施設系(入所型)66.7%/居住系41.4% | 導入済み/一部導入/未導入 |
| 2. 職員間の連絡調整を速くするICT機器(インカム・チャットツール等) | 職員間の報告・連絡・相談を行うグループウェア | 41.1% | 導入済み/一部導入/未導入 |
| 3. 介護記録作成の効率化に資するICT機器(介護記録ソフト等) | 利用者情報の入力・保存・転記 | 72.2% | 導入済み/一部導入/未導入 |
データ出典: 厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)および介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要(いずれも2026年8月時点)を基に作成
3区分のうち何が欠けているかを点検する
3区分のうち、全国平均で最も低いのは職員間の連絡調整にあたる区分です。比較軸で見ると、多くの施設で足りていないのは記録ソフトではなく、記録を職員間で流す仕組みのほうだとわかります。理由4で挙げた二重運用が残る施設は、この区分が空欄のまま止まっている場合が多くあります。
加算では、利用者の安全とケアの質の確保、職員の負担軽減を検討する委員会を3か月に1回以上開くことも求められます。委員会の設置自体は基準省令上の義務で、3年間の経過措置が置かれました(厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)、2026年8月時点)。加算の要件表は制度の確認だけでなく、次に何を足すかを決める点検表としても使えます。
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5つの壁を越えるための進め方
現場で止まらずに進めるには、対象業務を1つに絞り、記録の先までを見て機器を選び、話し合う場を先に作る順序が要になります。厚生労働省は「介護サービス事業における生産性向上に資するガイドライン」(令和6年度改訂版)を公開しており、業務の洗い出しから改善までの流れを示しています(厚生労働省、2026年8月時点)。
ステップ1|困っている業務を1つに絞り、いまの時間を測る
最初に決めるのは、導入する機器ではなく対象業務です。「記録全般」ではなく「夜勤帯の申し送り準備」「入浴後のバイタル記入」のように、時間帯と作業を特定します。対象が絞れたら、その作業に何分かかっているかを1週間だけ実測してください。
実測がないまま導入すると、効果を語る材料が印象だけになり、次の投資の合意が取れません。数分の記録でも、導入前後の比較ができれば加算で求められるデータ提出の下地になります。改善の進め方全体は介護の生産性向上とは?7つの取組と進め方が参考になります。
ステップ2|「記録のあと」まで含めて機器を選ぶ
選定では、記録が書けるかどうかだけでなく、書いた記録がそのまま申し送りや家族への報告に使えるかを確認します。記録と共有が別々の仕組みだと、理由4で挙げた二重運用が導入直後から発生しかねません。既存の端末やネットワークで動くか、既存データを移行できるかも同時に確認しておくと安全です。
費用面では、介護テクノロジーの導入に対する国の支援策があり、厚生労働省が「介護テクノロジー導入・定着支援事業」として案内しています(厚生労働省、2026年8月時点)。対象や補助率、申請の流れは年度と自治体によって異なるため、詳細は介護ソフトの補助金まとめで確認してください。製品ごとの比較や導入手順は介護ソフト導入を成功させる7ステップにまとめています。
ステップ3|推進役と話し合う場を先に決める
加算の要件では、委員会の構成員として管理者だけでなくケアを行う職員やユニットリーダーの参画が求められています(厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)、2026年8月時点)。制度が求めているのは、ITに詳しい担当者ではなく、現場の意見が反映される会議体です。
推進役を選ぶ基準も、機器に詳しいかどうかではなく、現場の困りごとを集めて言葉にできるかどうかに置けます。既存の会議と一体で運営することも認められているため、事故防止の委員会などに議題を1つ足す形で始められます。会議の場が先にあることで、導入後に出た不具合を持ち込む先が決まり、放置されにくい状態です。
ステップ4|教育を一度きりの研修で終わらせない
導入時の集合研修だけでは、操作に不安がある職員は数週間で使い方を忘れがちです。理由2で挙げたスキル差は、研修の回数ではなく、分からないときに確認できる手段があるかどうかで縮まります。
手順を短い動画にして端末から呼び出せる状態にしておくと、夜勤帯など質問できない時間帯でも確認できます。外国人スタッフが在籍する施設では、文字の説明より画面の操作を映した動画のほうが伝わる場面が増えます。研修は「全員に一度教える」から「必要なときに何度でも見られる」形へ切り替えるのが定着の条件です。
ステップ5|効果をデータで確認し、次の業務へ広げる
ステップ1で測った時間を、導入から3か月後に同じ方法で測り直します。加算では業務改善の効果を示すデータを1年以内ごとに1回提供することが要件になっているため、この測定は制度対応にもそのまま使えます(厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)、2026年8月時点)。
結果が出た工程から次の工程へ広げると、費用対効果の説明が実績ベースになり、理由1で挙げた決裁の壁が下がります。申し送りが片付いたら家族連絡、次に研修記録というように、1つずつ紙を止めていきましょう。情報共有の具体的な進め方は介護施設の情報共有を効率化する方法で詳しく解説しています。
進まない理由別に見る次の一手の選び方
同じ機器でも施設系(入所型)では効果実感が20ポイント以上高い(出所: 介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」に基づき編集部作成)
次の一手は、止まっている理由ではなく止まっている工程で決めると判断を誤りにくくなります。同じ「費用が出ない」という状態でも、記録が未着手の施設と、記録だけ電子化して共有が紙の施設では、次に足すべき機能が異なるためです。順序は工程の特定が先で、機能の選定は後になります。
止まっている工程から次に足す機能を決める
自施設がどの工程で止まっているかは、現場での見え方から判定できます。工程ごとに、次に足す機能と着手の目安を並べました。
| 止まっている工程 | 現場での見え方 | 次に足す機能 | 判断の目安 |
|---|---|---|---|
| 記録の入力 | 記録用紙への手書きと、事務所での転記が残っている | 端末で入力できる介護記録の仕組み | 記録の清書・転記に1日30分以上かかっている |
| 記録から共有への受け渡し | 端末に入力した内容を、申し送りノートに書き写している | 記録がそのまま申し送りに反映される仕組み | 申し送り準備が交代のたびに発生している |
| 職員間の連絡 | 口頭伝達の漏れがヒヤリハットにつながっている | 職員間で既読が分かる連絡の仕組み | 「聞いていない」を原因とする事案が月1件以上ある |
| 教育・手順の伝達 | 教える人によって手順の説明が変わる | 手順を動画などで参照できる仕組み | 新人の独り立ちまでの期間が指導者によって差がある |
| 効果の確認 | 導入したが、楽になったかを説明できない | 業務時間を記録・集計できる仕組み | 加算の算定や次年度の予算要求を控えている |
データ出典: 各工程の課題は介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要の機能別利用率、加算に関する要件は厚生労働省「生産性向上推進体制加算について」(令和6年度介護報酬改定)(いずれも2026年8月時点)を基に作成
効果の出方はサービスの形態で変わる
同じ調査では、介護テクノロジーの導入効果について「効果がある」「やや効果がある」と答えた事業所は、昼間の業務負担の軽減で53.8%、夜間で47.2%でした。一方、施設系(入所型)に限ると同じ項目が76.8%と74.2%まで上がります(介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」結果の概要、2026年8月時点)。
全体平均は目安にすぎません。データ上は、効果の出方がサービスの形態によって大きく異なり、平均値をそのまま自施設の期待値には置けません。夜勤があり職員が広い建物に分散する施設ほど、共有と通知の仕組みが効きやすい構造にあります。だからこそ、他施設の導入事例をそのまま採用するのではなく、自施設のサービス種別に近い条件で効果を見積もるほうが判断を誤りにくくなります。次に投資する対象は、他施設の成功例ではなく、自施設で止まっている工程から決められます。
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CareBase(ケアベース)は、介護記録・申し送り・動画マニュアルによる教育を1つのクラウド上で扱う介護施設向けの業務支援サービスです。記録した内容がそのまま職員間の共有に回る設計のため、記録と共有が別々の仕組みに分かれている施設で発生しやすい書き写しの作業を減らせます。
動画マニュアルとアラート通知を備えており、手順の確認を必要なときに端末から行えます。外国人スタッフ向けの多言語対応と、文字より画面の動きで伝える視覚的なマニュアルにも対応しました。機能・対応領域・導入の条件はサービス資料で確認できます。
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よくある質問(FAQ)
介護のIT化とICT化・DXは何が違うのですか?
IT化は業務を機器やソフトに置き換えること、ICT化はそこに職員間・事業所間の情報のやり取りを含めた考え方、DXは仕組みや働き方そのものを組み替えることを指す場合が多い言葉です。記録を端末で書けるようになった段階はIT化、書いた記録が自動で共有される段階はICT化にあたります。言葉の整理は介護ICTとは、業務全体の組み替えは介護DXとはで扱っています。
IT化の費用負担を軽くする公的な支援はありますか?
厚生労働省は介護テクノロジーの導入に対する補助を案内しており、「介護テクノロジー導入・定着支援事業」として情報を公開しています(厚生労働省、2026年8月時点)。対象機器・補助率・申請時期は年度と都道府県によって異なるため、実際の申請にあたっては所管の自治体窓口で最新の要領を確認してください。制度ごとの内容は介護ソフトの補助金まとめにまとめています。
ITが苦手な職員が多い施設は、何から始めればよいですか?
対象業務を1つに絞り、すでに職員が使い慣れている端末から始める方法があります。全職員がすべての機能を覚える前提を外し、最初は記録の入力だけ、慣れたら申し送りの共有、という順で範囲を広げてください。操作手順を短い動画にして端末から呼び出せるようにしておくと、質問しにくい夜勤帯でも確認できます。
導入したのに使われなくなった場合、どう立て直せばよいですか?
まず、紙とデジタルの二重運用が残っていないかを点検します。端末に入力した内容を別の用紙に書き写す作業が残っている場合、使うほど手間が増えるため定着しません。どの帳票を紙で残し、どれを端末へ完全に移すかを委員会などの場で決め、期日を切って紙を止める判断が要ります。
まとめ
介護のIT化が止まる原因は、費用対効果・スキル差・人手不足・二重運用・情報漏えい不安の5つに分けられます。全国では記録の入力が72.2%まで広がる一方、職員間の共有は41.1%にとどまり、多くの施設で止まっているのは記録の先の工程です。生産性向上推進体制加算が求めるテクノロジー3区分を点検表として使えば、次に足すべき機能を自施設の条件で決められます。まずは業務を1つ選び、いまかかっている時間を1週間だけ測るところから着手してください。
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