2026.9.15
介護業界の課題とは?2040年に57万人増が必要な現状と対策
介護業界の課題は、要介護者の増加と介護職員の確保難が同時に進み、収支と制度の両面から施設を圧迫していることです。厚生労働省の推計では、2040年度に必要な介護職員は約272万人で、2022年度から約57万人の増員が要ります(厚生労働省)。本記事では、課題の全体像と背景、収支と制度の動き、記録や教育を含めて施設が先に着手できる対策を、公的な一次資料に基づいて整理します。
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介護業界の課題とは?利用者の増加と担い手の確保難が重なっている
4つの層を「一施設の裁量が及ぶか」で並べ替えると先に着手できる範囲が絞れ、収支にも支出の使い方の側には裁量が残ります(出所: 厚生労働省「介護人材確保に向けた取組について」「令和7年度介護事業経営概況調査結果」「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」「介護分野における『生産性向上』とは?」に基づき編集部作成)
介護業界の課題は、人材・収支・制度・現場運用の4つの層にまたがって広がっています。介護を必要とする人が増える一方で担い手の確保は難しくなり、その影響が施設の収支や制度対応にも及ぶためです。65歳以上の人口は3,624万人で、高齢化率は29.3%に達しました(内閣府 令和7年版高齢社会白書)。
要介護認定を受けた人は10年で135.7万人の増加
要介護者等の数は、平成24年度の545.7万人から令和4年度には681.4万人へ増え、10年間で135.7万人多くなりました。これは第1号被保険者の19.0%にあたる規模です(内閣府 令和7年版高齢社会白書)。
増加の中心にあるのは年齢構成の変化です。総人口1億2,380万人のうち75歳以上は2,078万人を占めます(内閣府 令和7年版高齢社会白書)。85歳以上では認定率が要支援14.0%・要介護44.5%へ上がると同白書は示しており、75歳以上層の厚みがそのまま介護需要につながる構図です。利用の申し込みが減る局面は当面見込みにくい状況にあります。
2040年度に必要な介護職員は272万人|57万人の増員
担い手側の必要数も推計で示されています。第9期介護保険事業計画に基づく推計では、必要な介護職員は2026年度に約240万人(2022年度比+約25万人)、2040年度には約272万人(同+約57万人)です(厚生労働省 介護人材確保に向けた取組について)。基準の2022年度は215万人で、2040年度までの増員ペースは年3.2万人にあたります。
同じ期間に、働き手の母集団は縮みます。15〜64歳人口は7,373万人で、総人口の59.6%です(内閣府 令和7年版高齢社会白書)。採用の競争相手は全産業であり、人数を積み上げる方法だけで57万人分を埋める前提は置きにくい状況です。
課題の内訳は人材・収支・制度・現場運用の4つ
課題を1つに束ねると打ち手が決まりません。変化がどこに現れるかを4つの層に分け、一施設の裁量が及ぶかどうかを対応させると、着手する対象を絞り込めるはずです。
| No | 層 | 主な事実 | 一施設の裁量 | 施設が決めること |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 人材 | 2040年度に約57万人の増員が必要 | 及びにくい | 採用と育成にかける時間の配分 |
| 2 | 収支 | 令和6年度決算で37.5%の事業所が赤字 | 支出側に一部及ぶ | 増員と間接業務の削減のどちらを先に検討するか |
| 3 | 制度 | 令和6年度改定で、業務改善の継続とデータ提出を評価する生産性向上推進体制加算を新設 | 及ぶ | 加算の要件に接続できる記録の残し方 |
| 4 | 現場運用 | 直接的なケアと間接的業務の切り分けが業務改善の起点 | 及ぶ | 最初に見直す工程(記録・申し送り・教育) |
出所: 厚生労働省「介護人材確保に向けた取組について」「令和7年度介護事業経営概況調査結果」「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」「介護分野における『生産性向上』とは?」に基づき編集部作成
変わるのは人数だけではありません。認知症高齢者数は令和4年の443.2万人から令和22年には584.2万人になると推計され、在宅では同居の主な介護者が60歳以上である割合が男性75.0%・女性76.5%に達します(内閣府 令和7年版高齢社会白書)。介護の内容が重くなる方向と、家庭で支えきれない方向が同時に進んでいる状況です。
人が集まらず、定着しない背景に何があるか
賃上げの原資は介護報酬の改定率で決まるため、施設の裁量は3つ目の育成に残ります(出所: 厚生労働省「介護人材確保の現状について」「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」に基づき編集部作成)
人が集まらず定着しない背景には、採用の難しさ、賃上げの原資、育成の仕組みという3つの詰まりがあります。介護関係職種の有効求人倍率は全職業より高い水準で推移しており(厚生労働省 介護人材確保の現状について)、賃上げの原資は介護報酬の改定率に左右されます。3つは連動しており、1つが詰まると負荷が残りの2つへ移る関係です。
介護関係職種の有効求人倍率は全職業より高い水準で推移
厚生労働省は、介護関係職種の有効求人倍率について「依然として高い水準にあり、全職業より高い水準で推移している」と示しています(厚生労働省 介護人材確保の現状について)。有効求人倍率は、1人の求職者に対して何件の求人があるかを示す数値で、1を超えると求職者より求人が多い状態を表します。
同じ求職者を他業種と奪い合う場面で、介護の求人が数のうえで余る状態が続いているということです。募集の回数を増やしても応募が比例して増えない局面では、入職後に一人前になるまでの時間を短くできるかどうかが充足の速度を左右します。
賃上げの原資を決めるのは介護報酬の改定率
賃上げの原資は、施設の裁量では決まりません。令和6年度の介護報酬改定率は全体で+1.59%(国費432億円)で、このうち介護職員の処遇改善分が+0.98%、その他が+0.61%と示されています(厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について)。
介護報酬は公定価格のため、人材確保を理由に自施設の判断で単価を引き上げることはできません。改定で措置された分を超えて賃金を上げる場合、原資は既存の収入から捻出することになります。採用の課題は、ここで収支の課題と地続きになります。
指導者ごとに変わる教えかた|仕組みになっていない育成
3つ目は育成です。厚生労働省の生産性向上ポータルは、業務改善に向けた取組として「手順書の作成」「記録・報告様式の工夫」「情報共有の工夫」「OJTの仕組みづくり」などを挙げています(厚生労働省 介護分野における「生産性向上」とは?)。裏を返せば、手順書がなくOJTが担当者任せになっている状態は、国が業務改善の対象として想定している状態にあたります。
同じ入浴介助でも指導者ごとに順番や言い回しが変われば、新人は毎回別の手順として覚え直すことになります。教える側の時間も同じだけ増えるため、採用で人数が増えても、その分が現場の余裕にそのまま変わるとはかぎりません。人手不足の背景と施設単位でできる対策は、介護の人手不足の現状と原因で詳しく解説しています。
事業所の収支は動かせない収入と上がる人件費に挟まれている
収入100のうち手元に残るのは1.4で、増員が動かすのは給与費63.5の側です(出所: 厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査結果」に基づき編集部作成)
介護事業所の収入は介護報酬という公定価格で決まり、その収入の6割以上を給与費が占めるサービスが多くあります。令和6年度決算では、37.5%の事業所が赤字でした(厚生労働省 令和7年度介護事業経営概況調査結果)。収入側を動かせないため、赤字の圧縮は支出の使い方を見直す側から検討することになります。
全サービス平均の収支差率は4.7%|前年度から横ばい
全サービス平均の収支差率は、令和5年度決算・令和6年度決算ともに4.7%で、対前年度の増減は0.0%でした(厚生労働省 令和7年度介護事業経営概況調査結果)。収支差率は、収入から支出を引いた差を収入で割った割合です。数値はいずれも税引前で、物価高騰対策関連の補助金を含みません。
この調査は令和7年5月に実施され、調査客体17,528施設・事業所のうち8,099件(有効回答率46.2%)を集計したものです。つまり数値は、回答のあった46.2%の範囲を示したものになります。平均値は横ばいですが、それは個々の事業所の状況が安定していることを意味しません。分布を示すのが次の赤字事業所の割合です。
令和6年度決算で赤字だった事業所は37.5%
令和6年度決算で赤字だった事業所は全サービスで37.5%、黒字は62.5%です。区分別では現れ方に差があります。
| No | 区分 | 赤字の事業所 | 黒字の事業所 |
|---|---|---|---|
| 1 | 全サービス | 37.5% | 62.5% |
| 2 | 施設サービス | 44.8% | 55.2% |
| 3 | 居宅サービス | 35.6% | 64.4% |
| 4 | 地域密着型サービス | 34.8% | 65.2% |
出所: 厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査結果」(令和6年度決算・税引前)に基づき編集部作成
入所の体制を常時維持する施設サービスでは、10施設のうち4施設以上が赤字です。平均の収支差率が横ばいでも、区分によって赤字の広がり方は一様ではありません。自施設の区分の数値に当てて確かめるほうが、実態に近い判断につながるはずです。
人が直接ケアを提供するサービスの給与費は収入の6割以上
収入に対する給与費の割合は、サービスによって幅があります。給与費割合は、収入のうち職員の人件費に回る割合を指します。令和6年度決算の値は次のとおりです。
| No | サービス | 収入に対する給与費の割合 | 収支差率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 居宅介護支援 | 76.2% | 6.2% |
| 2 | 訪問看護 | 70.1% | 10.3% |
| 3 | 訪問介護 | 67.8% | 9.6% |
| 4 | 介護老人福祉施設 | 63.5% | 1.4% |
| 5 | 通所介護 | 60.9% | 6.2% |
| 6 | 福祉用具貸与 | 31.5% | 5.4% |
出所: 厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査結果」(令和6年度決算・税引前)に基づき編集部作成
福祉用具貸与のように3割台のサービスもあり、すべてが6割以上というわけではありません。一方、人が直接ケアを提供するサービスでは6割を超えます。介護老人福祉施設の値を収入100に置き換えると、給与費が63.5、収支差が1.4、差引したその他の費用が35.1という内訳です。手元に残るのは1.4で、職員を1人増やせば動くのは63.5の側になります。収支管理の進め方は、介護施設の運営にまとめました。
ここまでの数値は、人を増やす打ち手だけでは収支の側とぶつかることを示しています。収入が公定価格で決まり、人が直接ケアを提供するサービスでは6割以上を給与費が占めるため、増員は給与費の割合をさらに押し上げる方向に働きます。CareBase(ケアベース)は、介護記録・申し送り・動画マニュアルによる教育をクラウドで一元化し、1人あたりの間接業務にかかる時間の側に働きかけるシステムです。増員の検討と並行して、記録・申し送り・教育にかけている時間のうち仕組みで削れる分を先に切り分けると、限られた人員のままでも時間配分を変えられます。
収入が動かせない以上、打ち手は「人を増やす」と「1人あたりの間接業務を減らす」に分けて検討することになります。
限られた人員のまま間接業務を減らしたい方は
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国は業務改善の継続とデータ提出を加算で評価するようになった
委員会の開催・機器の導入・データ提出を満たした先に(Ⅰ)の100単位/月があります(出所: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」に基づき編集部作成)
令和6年度の介護報酬改定で、生産性向上推進体制加算が新設されました。機器を導入したかどうかだけでなく、改善活動を続けて効果をデータで示せるかどうかも評価の対象に加わっています。単位数は(Ⅰ)が100単位/月、(Ⅱ)が10単位/月です(厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について)。
令和6年度に新設された生産性向上推進体制加算
生産性向上推進体制加算は、介護ロボットやICT機器を導入し、業務改善を続けて効果を報告する事業所を評価する加算です。厚生労働省の改定資料では、対象を短期入所系・居住系・多機能系・施設系のサービスとし、(Ⅰ)(Ⅱ)の2区分を置いています。
単位数だけを見ると小さく映りますが、この加算が示すのは金額よりも、国が何を評価しているかという点です。(Ⅱ)は改善活動を始めた段階を、(Ⅰ)はその成果がデータで確認できた段階を評価する構成で、取り組みの継続が前提に置かれています。算定できるサービス種別や体制は施設ごとに異なるため、自施設が対象になるかは所管の指定権者(都道府県・市町村)へ確認してください。
算定の要件は委員会の開催・機器の導入・1年以内ごとのデータ提出
算定要件は段階に分かれています。(Ⅱ)が求めるのは4つです。1つ目は職員の負担軽減に資する方策を検討する委員会の開催と安全対策、2つ目はガイドラインに基づく改善活動の継続です。3つ目は見守り機器等の導入、4つ目は1年以内ごとのデータのオンライン提出です。(Ⅰ)はさらに、そのデータで成果が確認されていることを要件に置きます。
| No | 比較する項目 | 加算(Ⅱ) | 加算(Ⅰ) |
|---|---|---|---|
| 1 | 単位数 | 10単位/月 | 100単位/月 |
| 2 | 委員会と安全対策 | 開催と安全対策が必要 | (Ⅱ)と同じ |
| 3 | 導入する機器の数 | 1つ以上 | 複数 |
| 4 | データ提出 | 1年以内ごとに1回・3項目 | 1年以内ごとに1回・5項目 |
| 5 | 職員間の役割分担 | 要件なし | 介護助手の活用等 |
| 6 | 成果の確認 | 要件なし | (Ⅱ)のデータで確認 |
出所: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」に基づき編集部作成
見守り機器等のテクノロジーは3区分です。アは見守り機器、イはインカム等の連絡調整の迅速化に資するICT機器を指します。ウは介護記録ソフトウェアやスマートフォン等の介護記録の作成の効率化に資するICT機器です。ウには「データの入力から記録・保存・活用までを一体的に支援するものに限る」という限定が付いています。
提出するデータ項目は3つです。利用者のQOL等の変化、総業務時間と超過勤務時間の変化、年次有給休暇の取得状況の変化を出します。(Ⅰ)ではこれに心理的負担等の変化と業務時間の変化が加わります。求められているのは、計画・実行・確認・改善を順に回すPDCAサイクルを記録として残せる状態です。費用面の補助金・助成金については、種類や補助率、申請の手順を介護ソフトの補助金まとめにまとめました。
ICTを導入すれば業務が効率化されると語られます。ただ、厚生労働省が示す加算の要件は導入だけでなく効果データの提出まで求めており、機器区分「ウ」も入力から記録・保存・活用までの一体的な支援に限定されています。CareBase(ケアベース)は、スマートフォンやタブレットからバイタルや日々の介護記録を入力し、情報を自動で整理・共有する仕組みを備えたシステムです。ツールは機能の数ではなく、導入後に業務時間の変化を記録として残せるかで確かめると、加算の要件と現場の運用を同じ土台で判断できます。
評価されるのは機器を入れたことではなく、業務の変化を続けて記録できていることです。
施設が先に着手できる5つの対策
施設が先に着手できるのは、直接的なケア以外の間接業務を切り分けるところから始まる5つの対策です。厚生労働省は、介護に関する業務を「直接的なケア」と「間接的業務」に分け、施設・事業所内の課題を抽出したうえでPDCAサイクルを回すことを生産性向上の考え方として示しています(厚生労働省 介護分野における「生産性向上」とは?)。この5つは、一施設の判断で動かせます。
1. 直接的なケアと間接的な業務を分けて、間接業務から見直す
最初にやることは切り分けです。間接的業務とは、記録・申し送り・書類作成など、利用者に直接向き合う以外の業務を指します。
たとえば、運営指導を控えて施設内を点検する場面です。点検の対象は、記録様式、研修の実施記録、身体拘束の経過記録(身体拘束の態様や時間、利用者の心身の状況を残した書類)の3つです。これらが紙のファイル・共有フォルダ・個人のパソコンのどこにあるかを探すところから始まるなら、その時間はすべて間接業務です。どの作業に何分かかっているかを1週間書き出すと、削る対象が名前つきで出てきます。
2. 記録と申し送りの二重入力をなくす
厚生労働省の生産性向上ポータルは、紙媒体での情報のやりとりを抜本的に見直し、ICTを介護現場のインフラとして導入する動きが求められていると示しています。行政に提出する文書も、標準化と簡素化の検討が進められている状況です。
現場で起きているのは、同じ内容を手書きの記録用紙、申し送りノート、パソコンの様式へ順に書き写す形です。入力の場所を1つにすると、転記の回数がそのまま減ります。ICTで何ができるのかは、介護ICTとは?もあわせて確認してください。
3. 教えかたを動画マニュアルと手順書で標準化する
厚生労働省の生産性向上ポータルは、業務改善の取組として「手順書の作成」と「OJTの仕組みづくり」を挙げています。口頭とその場の実演だけで教えていると、指導の内容は指導者の記憶に依存します。
手順を文字で残し、動作の順番や手の位置のように文字では伝わりにくい部分を動画マニュアルで補うと、教える人が替わっても中身は変わりません。新人が後から見返せるため、同じ質問に何度も答える時間も減らせるはずです。ただし、移乗や認知症の方への対応のように、利用者の状態に合わせた判断を伴う技術は教材だけでは身につきません。標準化できるのは手順と説明の中身であって、現場での実地指導そのものを置き換えるものではありません。
4. 外国人職員が同じ内容で学べる状態をつくる
外国人職員を受け入れている施設では、教育の標準化がそのまま定着の条件になります。口頭説明が中心の指導では、日本語の聞き取りという負荷が加わるぶん、伝わったかどうかの確認が難しくなりがちです。
文字と映像で手順を示し、同じ教材を何度でも確認できるようにすると、指導の場に居合わせたかどうかで理解度が決まる状態を避けられます。職員ごとに別の教え方を用意する手間もなくなります。
5. 改善の前後を数字で残す
最後は記録です。生産性向上推進体制加算で提出が求められるデータ項目には、総業務時間と超過勤務時間の変化、年次有給休暇の取得状況の変化が含まれます(厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について)。
この項目は、加算を算定するかどうかにかかわらず、改善が進んでいるかを確かめる目安になります。着手前の1週間と着手3か月後の1週間を同じ方法で測れば、体感ではなく数字で判断できる状態です。全社的な進め方から検討するなら、介護DXとは?が参考資料です。
育成が遅れる原因を人手の不足に求めると、打ち手は採用だけになります。厚生労働省の生産性向上ポータルは、業務改善の取組として手順書の作成・情報共有の工夫・OJTの仕組みづくりを挙げています。育成は人数ではなく仕組みの側の論点だという整理です。CareBase(ケアベース)は、動画や画像を使ったマニュアルで新人教育と業務の標準化を支援し、指導者が替わっても同じ内容を同じ手順で伝えられる状態をつくります。採用を増やす前に「誰が教えても同じ内容になるか」を確かめ、なっていなければ手順書と動画から着手する順序が現実的です。
5つのうち最初に動かせるのは、記録・申し送り・教育という間接業務の3点です。
記録・申し送り・教育を一元化するなら CareBase(ケアベース)
記録・申し送り・教育を別々の仕組みで扱っている施設では、入力と共有の重複が間接業務の時間として残ります。紙の記録用紙、申し送りノート、研修資料が別の場所にあると、同じ情報を複数回書き、複数回探すことになります。CareBase(ケアベース)は、この3つを1つのクラウド上で扱う介護記録・介護特化マニュアルシステムです。
手段を選ぶときは、次の3点を基準にすると自施設の条件で比べられます。1つ目は、記録の入力から共有までが1つの仕組みで完結するか。2つ目は、教育の内容が指導者によらず同じになるか。3つ目は、導入後の業務時間の変化を記録として残せるかで、これは生産性向上推進体制加算が求めるデータ提出とそのままつながる観点です。
手段ごとに得意な範囲は違います。紙の様式は自由度が高い代わりに、同じ内容を別の様式へ書き写す工程が残ります。表計算ソフトは集計に強い一方、版の管理を人が担うため最新版を探す時間が生まれる形です。記録に特化した単機能のツールは記録を残せますが、教育の標準化までは届きません。3つのうちどこまでを一体で扱いたいかを先に決めると、比べる対象が絞り込めるはずです。
CareBase(ケアベース)は、バイタルチェックや日々の介護記録をスマートフォンやタブレットから入力し、情報を自動で整理・共有します。PC・タブレット・スマートフォンに対応したレスポンシブ設計で、テンプレートや1ボタン入力を備えています。テンプレートの文章は導入時のヒアリングで初期値を設定し、導入後も変更できます。導入実績は100社以上です。教育の面では、動画や画像を使ったマニュアルで新人教育と業務の標準化を支援します。動画制作オプションでは、計画・振り返り、動画撮影、マニュアル納品、現場運用・改善の4ステップを提供します。厚生労働省の生産性向上ポータルは、手順書の作成とOJTの仕組みづくりを業務改善の取組として挙げています。動画マニュアルは、この手順書とOJTを動画で標準化する手段です。
効果が出やすいのは、次のような施設です。記録は紙やパソコンの表で残しているが、新人への教え方は指導者ごとに違う。申し送りの内容が個人のメモや口頭に残っている。外国人職員に同じ手順を伝えきれていない。一方、記録の様式がまだ定まっていない段階なら、まず様式の統一から着手するほうが早く進みます。
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介護業界の課題についてよくある質問
介護業界の課題の数値は、厚生労働省のどの資料で確認できますか?
介護職員の必要数は「介護人材確保に向けた取組について」、事業所の収支は「令和7年度介護事業経営概況調査結果」で確認できます。制度の動きは「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」、業務改善の考え方は「介護分野における『生産性向上』とは?」が該当します。高齢者の人口や要介護者数は、内閣府の「令和7年版高齢社会白書」が一次資料です。いずれも本文の該当箇所からリンクをたどれます。
訪問介護と施設サービスでは、課題の現れ方に違いがありますか?
収支の現れ方が異なります。令和6年度決算の収入に対する給与費の割合は、訪問介護が67.8%、介護老人福祉施設が63.5%でした。赤字の事業所の割合は、施設サービスが44.8%、訪問介護を含む居宅サービスの区分が35.6%です(厚生労働省 令和7年度介護事業経営概況調査結果)。給与費の重さは訪問介護、赤字の広がりは施設サービスのほうが大きい形です。
介護業界のIT化が進みにくいのはなぜですか?
紙媒体でのやりとりと、行政に提出する文書の作成負担が残っていることが背景にあります。厚生労働省の生産性向上ポータルは、紙媒体での情報のやりとりを抜本的に見直すことと、行政文書の標準化・簡素化の検討を進めていることを示しています。機器を入れるだけでは運用が変わらない点も要因です。生産性向上推進体制加算が改善活動の継続とデータ提出を要件に置いているのも、導入後の運用まで含めて評価するためです。
CareBase(ケアベース)では、介護記録と職員教育をまとめて扱えますか?
まとめて扱えます。CareBase(ケアベース)は、介護記録と動画マニュアルによる教育を同じクラウド上で扱い、スマートフォンやタブレットから入力した情報を自動で整理・共有します。導入実績は100社以上です。記録様式に合わせるテンプレートの初期値は、導入時のヒアリングで設定します。
まとめ
介護業界の課題は、介護を必要とする人の増加と担い手の確保難が、収支と制度の両面に及んでいる構造の問題です。介護報酬の改定率や人口動態は一施設では動かせませんが、記録・申し送り・教育にかかる間接業務の時間は自施設の裁量で減らせます。まず直接的なケア以外の業務を書き出し、二重入力と口頭伝達が残る工程から見直すのが順序です。
記録の入力から共有までが1つの仕組みでつながり、新人にも外国人職員にも同じ手順を動画マニュアルで示せる状態になると、指導のやり直しと申し送りの探しものに使っていた時間が現場のケアへ戻ります。CareBase(ケアベース)は、記録・申し送り・教育を1つのクラウドで扱い、動画マニュアルで教育の中身をそろえるシステムです。指導者によって教え方が変わる状態を先に解消したい施設に向いています。
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