2026.9.15
介護AIでできること・できないこと|活用場面を厚労省データで解説
介護の現場でAIが担えるのは見守りや記録の入力などの業務で、ケア方針の決定と夜間の訪室は職員に残ります。厚生労働省の調査では、居住系・入所や泊まりのサービスで介護業務支援機器の導入率が56.4%(令和4年度は10.2%)まで上がりました。いまは機器を入れるかどうかよりも、どの業務まで任せるかを決める段階です。本記事では、AIを活用できる場面とできないこと、導入後に業務時間がどれだけ変わったかを整理します。
介護記録と職員への教育にかかる時間を見直したい方は
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介護のAIとは?見守り機器や介護記録ソフトに組み込まれた機能を指す
介護のAIは検知・変換・生成の3処理を担い、普及率は分野によって30.0%から0.5%まで開きます(出所: 厚生労働省「介護テクノロジー利用の重点分野の全体図と普及率」に基づき編集部作成)
介護の現場でAIと呼ばれているのは、見守り機器や介護記録ソフトに組み込まれた機能です。動きの検知、音声から文章への変換、議事録の下書きの生成といった処理を担います。厚生労働省は、国として開発と普及を重点的に進める機器・システムの区分を「介護テクノロジー利用の重点分野」として定め、9分野16項目に整理しています(厚生労働省)。
重点分野は9分野16項目|令和7年4月から国の施策に反映
重点分野に並んでいるのは介護ロボットとICT機器の区分であり、AIはそのうち検知・変換・生成を担う部分にあたります。区分自体はAIの分類ではないため、自施設の機器がどの分野に当たるかを先に確認し、そのうえでどの処理をAIが行っているかを見る順番です。
この区分は、平成24年に策定された「ロボット技術の介護利用における重点分野」を令和6年6月28日に改訂して3分野を追加したもので、令和7年4月から運用が始まっています(厚生労働省)。
分野別で30.0%から0.5%まで開く普及率
同じ重点分野でも、現場に入っている割合は分野ごとに大きく開いています。
| No | 分野 | 項目(16項目) | 分野別の普及率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 移乗支援 | 装着/非装着 | 9.7% |
| 2 | 移動支援 | 屋外/屋内/装着 | 1.2% |
| 3 | 排泄支援 | 排泄物処理/動作支援/排泄予測・検知 | 0.5% |
| 4 | 入浴支援 | 入浴支援 | 11.2% |
| 5 | 見守り・コミュニケーション | 見守り(施設)/見守り(在宅)/コミュニケーション | 30.0% |
| 6 | 介護業務支援 | 介護業務支援 | 10.2% |
| 7 | 機能訓練支援 | 機能訓練支援 | 未記載(調査未実施) |
| 8 | 食事・栄養管理支援 | 食事・栄養管理支援 | 未記載(調査未実施) |
| 9 | 認知症生活支援・認知症ケア支援 | 認知症生活支援・認知症ケア支援 | 未記載(調査未実施) |
重点分野の9分野16項目と、令和4年度の調査による分野ごとの普及率(出所: 厚生労働省「介護テクノロジー利用の重点分野の全体図と普及率」に基づき編集部作成)
3割に届いているのは見守り・コミュニケーションだけで、排泄支援は0.5%にとどまります(厚生労働省)。追加された3分野は調査が行われておらず、普及率は未記載です。
現場でほぼ同じ場面に使われる「AI」と「ICT」
夜間に居室のセンサーが起き上がりを検知し、職員のスマートフォンへ通知が届く場面で考えます。設置された機器そのものは見守り支援機器、通知を出すかどうかを判定する部分がAI、通知の内容を記録へ反映する部分が介護業務支援です。1つの場面に機器・判定・記録が同居するため、現場では両者がほぼ同じ意味で使われます。
介護分野のICTの全体像は介護ICTとは?もあわせて確認してください。組織としての進め方は介護DXとは?が参考になります。
介護現場でAIが担える4つの業務
介護でAIが担えるのは、見守り、記録、多言語での説明、段取りの作成の4つの業務です。いずれも利用者へのケアそのものではなく、ケアの前後にある間接的な業務にあたります。厚生労働省の調査では、居住系・入所や泊まりのサービスで見守り支援機器の導入率が47.2%、介護業務支援機器が56.4%に達しました。
1. 夜間の見守りと異変の検知
夜間の見守りでは、居室のセンサーやカメラが利用者の動きや睡眠の状態を検知し、職員のスマートフォンなどへ通知します。見守り支援機器の導入率47.2%は、令和4年度の30.0%からの上昇です。検知して知らせるところまでが機器の担当で、通知を受けて誰が訪室するかの判断は職員が行います。
2. 記録の入力と転記
記録では、音声での入力、定型文や選択肢からの入力、関連する記録への自動転記をAIが担います。蓄積した記録の分析は、科学的介護情報システム(LIFE)への提出とセットで進みます。LIFEは、ケアの内容と利用者の状態を国へ提出し、分析結果の返却を受ける仕組みです。分析にかけられるのは、同じ様式でそろった記録だけです。電子化の進め方は介護記録の電子化とはで詳しく解説しています。
3. 外国人職員への多言語での説明
手順書やマニュアルの翻訳と、動画・画像を組み合わせた説明が、外国人職員への教育でAIが担える部分です。介助の動作を動画で見せて翻訳した手順書を添えると、口頭の説明に頼らずに同じ内容を伝えられ、教えた内容がそのまま記録として残ります。介護記録ソフト側の多言語対応は介護記録ソフトの多言語対応機能にまとめました。
4. スケジュールや議事録など段取りの作成
訪問や送迎のスケジュール作成、会議の議事録の作成も、AIが下書きを作れる業務です。国は、計画書やサービス担当者会議の議事録の原案を生成AIで作ることを業務効率化に資すると整理する一方、信頼性やセキュリティの課題は実証を通じて明らかにする段階だとしています。
活用できる領域を並べただけでは、どれから着手するかは決まりません。4つのうち記録の入力と転記は、ほかの3つの前提になります。検知した情報も、翻訳した手順書も、生成した議事録も、記録として同じ場所に残らなければ後から確認できないためです。CareBase(ケアベース)は、一度入力したバイタルをケース記録・申し送り・個別ポイントへ自動転記します。見守りセンサーや生成AIの検討に入る前に、記録が1か所に集まって同じ様式で入力されているかを確認しておくと、後の機器選定でつまずきにくくなります。
AIや見守り機器を導入した現場で業務時間はどれだけ変わったか
削減時間は業務ごとに桁が変わり、最大は夜勤帯の102.3分です(出所: 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「介護現場の生産性向上等の推進」に基づき編集部作成)
厚生労働省の効果測定事業では、訪問系のスケジュール作成が1人1日あたり36.8分減りました。見守り機器を導入した介護老人福祉施設では、夜勤帯の直接介護と巡回・移動の合計が102.3分減っています。いずれも5日間の調査による事前と事後の比較で、訪問系は480分、夜勤帯は600分に換算した値です(厚生労働省)。
スケジュール作成のAI|訪問系36.8分・通所系7.8分の削減
訪問系は作成と調整の時間が事前85.0分から事後48.2分へ36.8分減り、通所系は44.1分から36.3分へ7.8分減りました。介護職員1人1日480分あたりに換算した、5日間の自記式のタイムスタディ調査(職員が業務ごとの所要時間を記録して集計する調査)による値です。1日8時間勤務でみると、1時間25分かけていた作成が48分程度になった計算です。
一方で同じ調査には、前週分をコピーして手作業で追加・削除する運用が多く従前の表計算ソフトと変わらない印象だ、という声も記録されています。
見守り機器|夜勤帯の直接介護と巡回・移動が最大102.3分の削減
見守り支援機器を導入した施設では、夜勤帯の「直接介護」と「巡回・移動」の合計時間が減りました。減った時間は介護老人福祉施設で102.3分、介護老人保健施設で68.6分、認知症対応型共同生活介護で59.9分です。介護職員1人1日600分あたりの換算による、5日間の調査の事前と事後の比較です。いずれも施設数が10件台の実証事業による平均値になります。
削減できた時間はレクリエーションの企画や施設内の委員会業務に充てたとヒアリングで示され、「定期巡回時の訪室回数が減った」には33%が「その通りだ」と答えています。
ケアプランのデータ連携(AIを使わない自動入力)|月あたり約6.5時間の削減
ケアプランデータ連携システムは、AIではなく事業所間のデータの受け渡しで入力をなくす仕組みです。紙の実績票を見て手入力していた作業が自動入力に変わり、居宅介護支援事業所では実績確認と予定・実績入力の合計が約6.5時間減りました(1事業所1月あたり・n=9)。ただし連携そのものの作業が新たに3.03時間発生しており、削減幅だけで判断すると増える作業を見落とします。
| No | 対象業務 | 導入した機器・仕組み | AIの関与 | 時間の変化 | 調査条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 訪問系のスケジュール作成 | 訪問スケジュール作成ツール | あり(作成の自動化) | 85.0分→48.2分 | 1人1日480分換算・5日間・n=7 |
| 2 | 通所系の送迎スケジュール作成 | 送迎スケジュール作成ツール | あり(作成の自動化) | 44.1分→36.3分 | 1人1日480分換算・5日間・n=6 |
| 3 | 夜勤帯の直接介護・巡回・移動 | 見守り支援機器+インカム | 一部(検知と通知) | 102.3分減(介護老人福祉施設) | 1人1日600分換算・5日間・n=13 |
| 4 | 実績確認と予定・実績入力 | ケアプランデータ連携システム | なし(データ連携) | 約6.5時間減(連携作業3.03時間が新規) | 1事業所1月あたり・n=9 |
実証結果を対象業務・機器・AIの関与・時間の変化・調査条件の5点でそろえた比較(出所: 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「介護現場の生産性向上等の推進」に基づき編集部作成)
同じ「効率化」でも、削減される時間の桁は業務によってさまざまです。減った時間の使い道まで決めておくことが、業務時間の削減を数字の上だけで終わらせないための条件になります。
記録の入力と転記にかかる時間を減らしたい方は
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何から導入し、効果をどう測るか
入れる・測る・算定するの順に、報告項目と加算の要件を対応させた流れ(出所: 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「介護現場の生産性向上等の推進」に基づき編集部作成)
国が集中的に支援しているのは、見守り機器・介護記録ソフト・インカムの3つです。業務時間の削減効果が確認されている機器として、導入と定着にかかる費用が補助の対象です。導入後の効果は、総業務時間と超過勤務時間、年次有給休暇の取得状況という報告項目で測ります。
国が集中的に支援する3つの機器|見守り機器・介護記録ソフト・インカム
厚生労働省がこの3つについて示しているのは、「業務時間削減効果が確認されているため集中的に支援」という方針です。対象は機器の購入費用だけでなく、介護記録ソフトの定着を促す費用やWi-Fi環境の整備費用も含まれます。実施主体は都道府県であり、詳細の問い合わせ先も都道府県です(厚生労働省)。補助の種類・補助率・申請の手順は介護ソフトの補助金まとめで確認できます。
効果を測る指標は残業時間と有給休暇の取得日数
効果は、生産性向上推進体制加算(介護テクノロジーを導入し業務改善を続けて効果をデータで報告する事業所を評価する加算)の報告項目で測ります。この測り方なら、検証と算定の作業が重なります。加算は令和6年度に新設され、(Ⅰ)が100単位/月、(Ⅱ)が10単位/月です。提供を求められるデータには、総業務時間と超過勤務時間の変化、年次有給休暇の取得状況の変化が含まれます。
加算(Ⅰ)のみを算定する970事業所では、月平均の残業が3.96時間、年次有給休暇の取得が10.26日でした。同じ資料が参考として並べる介護労働実態調査の値は6.80時間・7.80日です。ただし同じ時点で並べた断面の比較であり、加算を算定すれば残業が減るという因果を示すものではありません。
加算(Ⅰ)の要件は機器3区分すべての使用
加算(Ⅰ)で求められるのは、ア・イ・ウの3区分の機器をすべて使うことです。アは見守り機器、イはインカム等の連絡調整に資するICT機器、ウは介護記録ソフトウェア等の記録作成の効率化に資するICT機器を指します。アの機器は全ての居室に設置し、イの機器は全ての介護職員が使用することが条件です。アの運用は事前に利用者の意向を確認し、意向に応じて使用を停止する運用も認められています。算定できるかどうかは施設の状況によって変わるため、詳細は指定権者である都道府県・市町村へ確認してください。
導入の効果は「負担が減った」という感想でも語れます。ただ、加算が求めているのは業務時間と有給休暇の集計値です。CareBase(ケアベース)は管理者向けのダッシュボードで期間・利用者・カテゴリ別のデータを出力でき、報告に必要な集計を記録側から取り出せる仕組みです。何から入れるかは、国が効果を確認した3つの機器のうち、自施設で最も時間がかかっている業務に対応するものから選ぶと迷いが減ります。
AIを導入しても人に残る業務
使う制度ごとに、人に残る業務がどこまで制度上の要件になるかを対応させた整理(出所: 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「介護現場の生産性向上等の推進」および個人情報保護委員会のFAQに基づき編集部作成)
AIを導入しても、ケアの方針を決めるのは職員です。夜間の訪室、機器の不具合の点検、職員への教育、生成された文章の確認も人が担います。この4つは、見守り機器で夜間の人員配置基準を緩和する場合や、生産性向上推進体制加算を算定する場合には制度上の要件です。緩和も加算も使わない施設で義務にはなりませんが、担当と手順を施設内で決めておくことは同じく必要です。
老健などが見守り機器で夜間の人員配置を緩和する場合の6要件
介護老人保健施設(ユニット型を除く)や短期入所療養介護では、見守り機器等の導入を条件に夜間の配置人数を1日あたり2人以上から1.6人以上へ減らせます。この人員配置基準の緩和を使う場合、安全体制の確保として次の6つが要件になります。
- 委員会の設置
- 休憩時間の確保等の勤務・雇用条件への配慮
- 緊急時の体制整備
- 機器の不具合の定期チェック
- 職員へのテクノロジー活用に関する教育
- 夜間の訪室が必要な利用者への個別の訪室
最後の1つが示しているのは、緩和されるのが配置人数であって必要な訪室ではないという点です。
生成AIが作った文章は人の確認が前提
生成AIが作った文章は、人が内容を確認したうえで使うことが前提です。厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会の資料は、議事録などの原案を生成AIで作ることを業務効率化に資するとしています。そのうえで「AIの信頼性やセキュリティ等の問題があるが、実証を通じて効果や利用における留意点を明らかにし」と整理しています。ケアプランの作成支援も「どのように現場に組み込むか、検討が必要である」段階で、内容が利用者の状態と合っているかを判断する部分は職員の担当です。
カメラやセンサーの映像は個人情報として扱う対象
カメラやセンサーの映像は、個人情報として扱う前提で運用します。個人情報保護委員会は、特定の個人を識別することができる映像情報であれば個人情報に該当すると示しています(個人情報保護委員会)。個人情報データベース等に当たるかは検索できる形に構成されているかで変わるため、自施設の運用が該当するかは個別に確認してください。映像の保管と記録の管理は介護施設における個人情報保護と記録管理で詳しく解説しています。
| No | 業務 | AIが担う範囲 | 人が担う範囲 | どの制度を使う場合に要件となるか |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 夜間の見守りと訪室 | 動きや睡眠状態の検知と通知 | 必要な利用者への個別の訪室 | 夜間の人員配置基準の緩和 |
| 2 | 機器の保守と職員の習熟 | なし | 定期チェックと活用の教育 | 同緩和/生産性向上推進体制加算 |
| 3 | 記録の入力と転記 | 音声入力・定型入力・自動転記 | 内容の確認と最終的な責任 | 要件なし(施設内で運用を決める) |
| 4 | 議事録・計画書の下書き | 文字起こしと原案の作成 | 生成された内容の確認と修正 | 要件なし(国は実証段階と整理) |
| 5 | カメラ・センサーの映像 | 動きの検知 | 利用者への意向確認と映像の管理 | 加算(事前の意向確認) |
AIが担う範囲と人が担う範囲を、制度上の要件になる場合と対応させた整理(出所: 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「介護現場の生産性向上等の推進」および個人情報保護委員会のFAQに基づき編集部作成)
AIにできないことを心構えの問題として整理すると、施設として何を用意すべきかが決まりません。制度が求めているのは、点検と教育を実施した記録です。CareBase(ケアベース)は全法定研修項目に対応した研修の実施記録を自動で保存し、実施状況を職員別に追えます。誰がいつ操作の研修を受けたかを残せる状態にしておけば、加算の算定でも運営指導でも後から示せる記録です。AIで減った時間の一部を、機器の点検・職員への教育・生成物の確認に回して初めて、削減が定着します。
議事録と翻訳をAIに任せ、記録と教育をそろえるなら CareBase(ケアベース)
CareBase(ケアベース)でAIが担うのは、議事録の作成とマニュアルの翻訳の2つです。AI議事録機能は会議の音声を録音して文字起こしと議事録の自動生成まで行い、利用料金は利用時間1時間あたり500円(税別)、初期費用と最低利用料金は発生しません。マニュアルのコンテンツはAIで翻訳し、外国人スタッフ専用の研修コースとして配信できます。本記事の区分でいえば、前者が「段取りの作成」、後者が「外国人職員への多言語での説明」にあたります。
そのうえでCareBase(ケアベース)は、介護記録の入力から共有までと、職員への研修の実施記録を1つの仕組みで扱います。AIを入れた後に増える確認と教育の記録を、別々の台帳に分けずに残せる設計です。介護記録・介護特化マニュアルシステムとして、導入実績は100社以上です。
仕組みは3つの観点で比べると判断できます。記録の入力から共有までが1つの仕組みで完結するか、教育の内容が指導者によらず同じになるか、業務時間の変化と研修の実施状況を記録として残せるかの3点です。3つ目は生産性向上推進体制加算の報告項目にそのまま接続します。
紙の様式や表計算ソフトでも記録は残せますが、教育を実施した記録までは届かない場合があります。記録の入力と共有が別の仕組みに分かれていると転記や二重入力が残り、記録だけを扱う単機能のツールでは誰がいつ研修を受けたかを同じ画面で追えません。
記録側では、スマートフォンやタブレットから入力したバイタルをケース記録・申し送り・個別ポイントへ自動転記し、まだ入力していない項目を可視化します。教育側で対応しているのは、虐待防止や身体拘束廃止・適正化、BCP(業務継続計画。災害や感染症の発生時にサービスを続けるための計画)を含む全法定研修項目です。研修の実施記録は自動で保存され、職員別に受講状況を追えます。動画マニュアルで手順を残せば、指導する職員が替わっても同じ内容を伝えられます。
見守り機器は入れたものの記録は紙やパソコンの表に残している施設、研修を実施した記録が個人のメモにしかない施設、外国人職員に同じ手順を伝えきれていない施設が対象です。記録の様式そのものをこれから統一する段階であれば、様式の整理から着手するほうが早く進みます。
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介護のAI活用についてよくある質問
介護記録はAIでどこまで自動化できますか?
音声入力、定型文や選択肢からの入力、関連する記録への自動転記までは仕組みで担えます。一方で、記録した内容が事実と合っているかの確認と最終的な責任は職員のままです。国も、原案を生成AIで作ることは業務効率化に資するとしたうえで、留意点を実証で明らかにする段階だと整理しています。
介護でAIを導入するデメリットは何ですか?
導入費用に加えて増えるのは、機器の点検、職員への教育、生成された文章の確認という運用の手間です。厚生労働省の効果測定事業でも、前週分をコピーして手作業で追加・削除する運用が多く従前の表計算ソフトと変わらない印象だ、という声が記録されています。既存の記録や様式とつながらないまま導入すると、削減幅は小さいままです。
AIが入ると介護職やケアマネジャーの仕事はなくなりますか?
国の資料では、AIによるケアプランの作成支援について「どのように現場に組み込むか、検討が必要である」と整理されています。置き換えではなく組み込み方を検討する段階です。ケア方針の決定、必要な利用者への訪室、生成された文章の確認は職員に残ります。
ITが苦手な職員が多い施設でもAIは使えますか?
夜間の人員配置基準を緩和する場合の要件にも、職員に対するテクノロジー活用に関する教育の実施が含まれています。操作の手順を動画や画像で残し、誰がいつ受講したかを記録できる状態にしておくと、機器の使い方が特定の職員に偏りません。
CareBase(ケアベース)にはAIを使った機能がありますか?
CareBase(ケアベース)は、会議の音声を録音して文字起こしと議事録の自動生成を行うAI議事録機能を備えています。利用料金は利用時間1時間あたり500円(税別)で、初期費用と最低利用料金は発生しません。マニュアルのコンテンツをAI翻訳し、外国人スタッフ専用の研修コースとして配信することも可能です。機能の範囲と導入の流れは、サービス資料で確認できます。
まとめ
介護のAIは、見守りと検知、記録の入力と転記、多言語での説明、段取りの作成という間接業務を支え、ケア方針の決定と夜間の訪室は職員に残ります。効果測定事業では、スケジュール作成で36.8分、夜勤帯の直接介護と巡回・移動で102.3分の削減が確認されました。一方で、点検と教育、生成された文章の確認は人の仕事のままです。導入の候補は、国が集中的に支援する見守り機器・介護記録ソフト・インカムの3つです。この3つのうち、自施設で最も時間がかかっている業務に対応するものから選びます。記録が紙や表計算ソフトに分かれている施設は介護記録ソフト、夜勤帯の巡回と訪室に時間がかかっている施設は見守り機器が先です。
CareBase(ケアベース)は、マニュアルをAI翻訳して外国人職員へ配信でき、法定研修の実施記録を職員別に残せる仕組みです。指導者ごとに説明が変わる施設や、研修の記録が個人のメモにしかない施設に向きます。
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介護ソフトの導入や見直しをご検討中の方は、まずは情報収集から始めてみませんか。
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