2026.10.27
事故防止委員会の議事録の書き方|そのまま使えるテンプレートと記入例
厚生労働省のガイドライン(令和7年11月)は、事故防止委員会に事故・ヒヤリハットの傾向分析、再発防止策の検討・決定、周知、効果検証を求めています。議事録には、事故・ヒヤリハットの分析、決めた対策と担当・期限、周知方法、前回の対策の効果を、開催日時・出席者とともに書きます。発言を並べただけでは4つのどれを行ったかが読み取りにくいため、テンプレートと記入例で書き方を示します。議事録の下書きづくりを短くする方法として、AI議事録(会議の録音を文字に起こし、議事録の下書きへまとめる仕組み)も後半で紹介します。
委員会の発言を議事録の下書きにしたい方は
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事故防止委員会の議事録とは?基準が委員会に求める仕事と残す記録
委員会の4つの役割を議事録の欄に対応させ、運営指導で見られる開催状況と結果までつないだ図(出所: 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第35条、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.14、介護保険施設等運営指導マニュアル 別添 p.60に基づき編集部作成)
事故防止委員会の議事録は、委員会が事故とヒヤリハットを集計・分析し、防止策を決め、職員に周知し、効果を確かめたことを示す記録です。運営指導では、委員会の開催状況と結果を確かめる書類として見られます。
介護老人福祉施設の基準を例に示します。介護老人保健施設・介護医療院なども同じ措置の対象のため、最新の基準と指定権者(事業所を指定し、運営指導を行う自治体)の運用をご確認ください。
運営基準が施設に求める事故防止の措置と委員会の位置づけ
運営基準は、介護保険施設が守る人員・設備・運営の決まりを定めた厚生労働省の省令です。指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準の第35条は、事故の発生と再発を防ぐため、施設に次の4つの措置を求めています。
- 事故時の対応や報告の方法を書いた、事故発生の防止のための指針を整備する
- 事故や事故に至る危険な事態の報告と、その分析による改善策を職員に周知徹底する体制を整える
- 委員会(テレビ電話装置等を使ってもよい)と職員への研修を定期的に行う
- これらを適切に実施するための担当者を置く
4つめの安全対策の担当者は事故防止の措置を進める役の職員で、令和3年度介護報酬改定で施設系サービスに置くことが必要になりました。委員会の議事録は、3つめの委員会を定期的に開いたことを示す記録です。事故防止を含め、施設が開く5つの委員会の設置義務と開催頻度は、介護施設の委員会の設置義務で一覧にしています。安全管理の進め方は、介護のリスクマネジメントとは|目的・進め方と事故対応を解説が参考になります。
ガイドラインが委員会に求める4つの役割と議事録の欄
介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)のp.14は、事故発生防止のための委員会に次の4つの役割を求めています。
| No | 委員会の役割(ガイドライン p.14) | 対応する議事録の欄 |
|---|---|---|
| 1 | 事故・ヒヤリハットの事例収集と発生傾向の分析 | 報告と集計/個別事例の分析 |
| 2 | 事故分析と再発防止策の検討・決定 | 決定事項(担当・期限・効果の確かめ方) |
| 3 | 再発防止策の周知 | 職員への周知(方法・対象・期限) |
| 4 | 対策の効果検証 | 前回の対策の実施状況と効果 |
出所: 介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.14、老企第43号「事故発生の防止及び発生時の対応」に基づき編集部作成
解釈通知(基準の内容と運用を厚生労働省が説明した通知)の老企第43号も、報告と改善のための方策を挙げています。その中身は、委員会での事例の集計・分析、防止策の検討、職員への周知徹底、防止策の効果の評価です。同じ通知は、この仕組みが「決して従業者の懲罰を目的としたものではない」と明記しています。そのため議事録の分析の欄に書くのは、誰の責任かではなく、事故がなぜ起きたかの要因です。
運営指導で確認される「委員会の開催状況及び結果がわかるもの」
介護保険施設等運営指導マニュアル 別添「確認項目及び確認文書」(令和6年7月改訂)のp.60は、介護老人福祉施設の第35条の確認文書に「事故発生防止のための委員会の開催状況及び結果がわかるもの」を挙げています。確認項目の全体は、介護の実地指導(運営指導)チェックリスト|確認項目と準備の進め方で一覧にしています。
議事録をこの書類として示すなら、開催したこと(日時・出席者)と結果(決めたこと)の両方を1回分から読み取れる形にします。決定事項が「検討した」で終わっていると、結果が読み取れません。議事録の欄を委員会の4つの役割に合わせておくと、開催したことと決めたことを1枚で示せます。
事故防止委員会の議事録テンプレート(記入例つき)
8つの欄を前回の対策の効果→集計・分析→決定・周知→次回予定の順に並べた構成(出所: 老企第43号、介護保険施設等運営指導マニュアル 別添、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)に基づき編集部作成)
事故防止委員会の議事録は、会議の基本情報・出席者・前回の対策の効果・事故とヒヤリハットの集計・個別事例の分析・決定事項・周知・次回予定の8つの欄で作ると、委員会に求められる仕事が順に読めます。前回の対策の効果を最初に確かめ、続けて集計・分析、防止策、周知の順に並べています。委員会や会議に共通する議事録の書き方のルールは、介護施設の議事録の書き方が参考になります。
テンプレートの8つの欄と記入例
記入例の人物は伏せ字、日付と件数は「◯」です。自施設の様式と値に置き換えて使ってください。
| No | 欄 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 会議の基本情報 | 委員会名・回・日時・場所・開催方法・記録者 | 第◯回/◯月◯日 14:00〜15:00/記録者: 生活相談員C |
| 2 | 出席者・欠席者 | 職種と氏名、欠席者への伝え方 | 施設長、事務長、看護職員B、介護職員A(安全対策担当者)/欠席者と回覧日 |
| 3 | 前回の対策の実施状況と効果 | 実施したか・何で確かめたか・判断 | 配薬時の声出し確認: 実施済み、誤薬の報告◯件→◯件、継続 |
| 4 | 事故・ヒヤリハットの報告と集計 | 種別・場所・時間帯ごとの件数と前回比 | 転倒◯件(前回◯件)、うち居室・夜間◯件 |
| 5 | 個別事例の分析 | 事実経過、事実と推測、要因 | 事実・推測・要因を分けて記入 |
| 6 | 決定事項 | 何を・誰が・いつまでに・効果をいつ何で確かめるか | 足元灯を設置(事務長・◯月◯日まで)、次回に転倒件数で確認 |
| 7 | 職員への周知 | 方法・対象・期限・確かめ方 | 夜勤者へ申し送り、回覧し確認欄に記名 |
| 8 | 次回予定・確認事項 | 次回の日時と確かめる項目 | ◯月◯日/決定事項の実施状況と効果 |
出所: 老企第43号、介護保険施設等運営指導マニュアル 別添、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)に基づき編集部作成
法人の規程で承認の手順を決めている施設は、委員長や施設長の確認欄を末尾に加えます。
出席者の欄には職種と欠席者への伝え方を書く
老企第43号は、事故防止検討委員会を幅広い職種(施設長、事務長、医師、看護職員、介護職員、生活相談員など)で構成するよう求めています。メンバーの責務と役割分担を明確にし、安全対策を担当する者を決めておくことも、同じ通知が求める内容です。
そのため出席者の欄には氏名に加えて職種を書き、安全対策の担当者と記録者を明記します。欠席した委員に議事録を回覧した日も欄に残すと、決めたことが委員全員に届いたかを次回に確かめられます。
感染対策委員会と一体で開くときは委員会ごとに議題を分けて残す
老企第43号は、事故防止検討委員会を他の委員会と独立して設置・運営するよう求めています。一方で、関係する職種や扱う事項が深く関わる感染対策委員会とは、一体的に設置・運営してもよいとしています。
一体で開いたときの記録について、広島市の資料は、それぞれの委員会の日時・出席者・議論した内容がわかるように記録に残すよう示しています。広島市の運用ですが、書き分けの目安になります。議事録の中で「事故防止検討委員会」と「感染対策委員会」の見出しを分け、出席者と議題をそれぞれの下に書けば、どちらの委員会で何を決めたかを取り違えません。感染対策委員会の側で議事録に書く項目と記入例は、感染対策委員会の議事録の記入例で確かめられます。
事故防止委員会の議題例|定例会・臨時会・年間計画で扱う内容
事故防止委員会の議題は、定例会・臨時会・年間計画の3つに分けて組みます。定例会は前回の対策の効果から、臨時会は重大な事故の事実経過と連絡状況から始め、年間計画では指針の見直しや研修計画を扱います。議題の順番をそろえておくと、議事録の欄も同じ順で埋まります。
毎回の定例会で扱う議題と順番
定例会は、前回決めたことの確認から入り、新しい報告の分析を経て、次の対策の決定へ進みます。老企第43号が挙げる集計・分析、防止策の検討、周知徹底、効果の評価の流れに合わせた並びです。
- 前回決めた対策の実施状況と効果
- 前回以降の事故・ヒヤリハットの件数と傾向
- 詳しく分析する事例の分析
- 再発防止策の決定
- 周知の方法と研修の予定
- 次回の予定と確認事項
事故の報告がなかった月も議題は立てられます。ガイドラインのp.14は、直近で事故が起きていなくても、事故につながる可能性のあるケアを取り上げている施設もあると紹介しています。たとえば入浴介助の手順を1つ選び、ヒヤリハットの報告と照らして見直す議題にすると、議題2から4が空欄で終わりません。
重大な事故が起きたときに開く臨時会の議題
ガイドラインのp.14は、平時の定期的な委員会に加え、事故が起きた際に迅速に対応するための臨時の委員会も必要としています。臨時会の議題は次の順に組みます。
- 事実経過(時刻の順に)
- 利用者の状態と当面の対応
- 家族・市町村への連絡状況
- 原因の分析
- 再発防止策と周知
- 次の定例会で確かめること
連絡状況では、市町村への報告の要否と期限を確かめます。事故の報告様式等に関する厚生労働省の通知(介護保険最新情報 Vol.1332・令和6年11月)は、原則としてすべて報告する事故を2つ挙げています。死亡に至った事故と、医師の診断を受けて投薬・処置など何らかの治療が必要になった事故です。提出の目安は、第1報が遅くとも5日以内、原因分析や再発防止策が作成次第です。それ以外の事故の扱いは自治体で異なるため、指定権者の取扱いを確かめます。事故直後の動き方は、介護の緊急時対応マニュアル|手順・救急要請の基準と記録もあわせて確認してください。
年間計画に入れる議題(指針の見直し・研修・半年ごとの集計)
年間計画には、毎回の議題とは別に、委員会の仕組みそのものを見直す議題を入れます。
- 指針の見直し(老企第43号が挙げる7項目。事故防止の基本的な考え方、委員会など施設内の組織、研修の基本方針、報告方法と改善の方策、事故発生時の対応など)
- 研修計画(同じ通知は、定期的な教育〔年2回以上〕と新規採用時の研修を行い、実施内容を記録するよう求めています)
- 半年・1年の集計の振り返り(ガイドラインのp.23は、事故情報を集計しておけば傾向の変化を定期的に確かめられるとしています)
- 安全対策の担当者と委員の確認(異動や退職に合わせて)
研修の年間計画と記録の残し方は、介護施設の法定研修とは?種類・回数・年間計画と記録の残し方で整理しています。
ヒヤリハットと事故の分析は件数・事実と推測・要因の順に議事録へ書く
件数→事実と推測→要因の順に書くと、要因ごとに手を打つ先が決まる(出所: 事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.17・p.27・p.28に基づき編集部作成)
ヒヤリハットと事故の分析は、件数・事実と推測・要因の順に議事録へ書きます。件数は種別・場所・時間帯で数えて前回と比べ、個別の事例は時系列の事実と推測を分けます。要因は利用者本人・環境・職員に分けて書きます。この順に書くと、次の再発防止策を要因ごとに選べます。
報告件数は種別・場所・時間帯で数え、前回と比べて書く
ガイドラインのp.17は、事故の未然防止や再発防止策の検討に重要な仕組みを示しています。事故だけでなくヒヤリハットも施設内で一元的に集め、数値データや事例として発生状況を把握する仕組みです。
議事録の集計の欄には、種別(転倒・誤薬・誤嚥など)ごとの件数を前回の件数と並べ、場所と時間帯の偏りを1行添えます。記入例は「転倒◯件(前回◯件)、うち居室◯件・22時〜6時◯件」です。件数が増えた種別は、議題3の詳しく分析する事例の候補にします。報告書そのものの書き方と場面別の事例は、介護のヒヤリハット事例集と報告書の書き方|場面別の記入例と様式にまとめました。
個別の事例は時系列の事実と推測を分けて書く
ガイドラインのp.17は、発生状況を時系列に沿って書き、原因分析では事実と推測を明確に分けることが効果的としています。議事録の分析の欄も、「事実」と「推測」を別の行に書きます。
夜間の転倒の記入例では、事実の行に「◯:◯◯、居室のベッド脇で床に座っている◯◯様を巡回中の介護職員Aが発見。外傷なし」のように時刻・場所・見た人・状態を書きます。推測の行に入るのは、「トイレに向かおうとした可能性(本人の発言から)」のような委員会の見立てと、その手がかりです。分けておくと、推測を確かめる対策(夜間の排せつの時刻を1週間記録する等)も決定事項に入れやすくなります。
要因は個人の不注意で終わらせず、利用者本人・環境・職員に分けて書く
ガイドラインのp.17は報告の目的を職員の責任追及ではなくケアの改善とし、p.27は根本要因が「利用者本人」「環境面」「職員全員に共通」「職員個人」の要因におおむね分かれるとしています。議事録の要因の欄も、この区分で書きます。
| No | 発言をそのまま並べた書き方 | 要因の区分ごとに整理した書き方 |
|---|---|---|
| 1 | 本人が急に立ち上がった | 利用者本人: 夜間に排せつで起きる回数が増えていた(排せつの記録より) |
| 2 | 部屋が暗かった | 環境面: トイレまでの足元を照らす灯りがなく、手すりがベッドの反対側にあった |
| 3 | 見守りが足りなかった | 職員全員に共通: 夜間の巡回の時刻と順路が決まっていなかった |
| 4 | 介護職員Aの不注意 | 職員個人: 介護職員Aは巡回手順の説明を受ける前だった |
出所: 老企第43号、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.17・p.27に基づき編集部作成(記入例・人物は伏せ字)
CareBase(ケアベース)は、分析の欄に職員の名前と「不注意」だけが残ると、次の対策も「注意する」の一言で終わりやすいと考えています。区分ごとに書けば、足元の灯り、手すりの位置、巡回の順路のように手を打つ先が決まります。清書した議事録の要因の欄に、職員の名前と「不注意」の語しかないかを読み返してください。
詳しく分析する事例の選び方
RCA(根本原因分析)は、事故の根本にある原因まで掘り下げる分析です。ガイドラインのp.28は、RCAをすべての事案で行う必要はなく、繰り返し起きている事案と重大事故につながりかねない事案に行うとしています。
議事録には「詳しく分析する事例」と「件数の報告にとどめる事例」を分けて書き、選んだ理由(同じ居室で◯回目の転倒、など)を1行添えます。理由が残っていれば、次の委員会でも同じ基準で事例を選べます。ガイドラインが紹介するなぜなぜ分析・SHELL分析の手順と、防げる事故の見分け方は、介護事故防止はどこまでできる?防げる事故の見分け方と体制4項目で詳しく解説しています。分析の欄は、事実と推測を分け、要因を区分ごとに書くと、次に選ぶ対策が決まります。
再発防止策は要因に合わせて選び、担当・期限・効果の確かめ方まで決定事項に書く
要因に合う対策を選び、決定事項の効果の確かめ方を次の委員会の最初の議題につなぐ書き方(出所: 老企第43号、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.23・p.27に基づき編集部作成)
再発防止策は分析した要因に合う対策を選び、議事録の決定事項には何を・誰が・いつまでに行い、効果をいつ何で確かめるかまで書きます。担当と期限のない決定事項では、次の委員会で誰に実施状況を聞けばよいかが分かりません。
要因に合う再発防止策を選ぶ
ガイドラインのp.27は、ベッドからの転落に「観察を頻回に行う」という対策を当てた例を挙げています。この対策では転落の不安は変わらず、人員に限りがある中での実効性も低いとしています。同じページが挙げる対策の例は、利用者本人の要因ならアセスメントとケアの見直し、環境面なら家具の配置変更や設備改修です。職員全員に共通の要因には業務手順書の見直しや研修、職員個人の要因には再教育を当てます。
p.23は、委員会が事故報告書の原因分析と再発防止策を、妥当で実現できるものか確かめて必要に応じ修正するとしています。議事録には、報告書の対策をそのまま写さず、委員会で確かめた結果(採用/修正して採用)を書きます。動きを止める対策は注意が必要です。p.30は、ベッドから動かないようにする対策が身体的拘束等に当たる可能性を示しています。
決定事項は担当・期限・効果を確かめる時期と方法まで書く
老企第43号は防止策を講じた後の効果の評価を求め、ガイドラインのp.23も、再発防止策が有効かは実行してみないと判断がつかないとしています。だから決定事項の1行には、効果をいつ・何で確かめるかまで入れます。
| No | あいまいな決定事項 | 担当・期限・確かめ方まで書いた決定事項 |
|---|---|---|
| 1 | 見守りを強化する | 夜間の巡回の時刻と順路を巡回表に定める(夜勤リーダー・◯月◯日から)。次回、記入漏れと夜間の転倒件数を確認 |
| 2 | 職員に注意を呼びかける | 誤薬の報告◯件の内容を申し送りで共有(看護職員B・◯月◯日まで)。次回、同種の報告件数を前回と比較 |
| 3 | 手順を見直す | 食事介助の手順書に食前の姿勢確認を追加(介護職員A・◯月◯日まで)。改訂後1か月のむせ込みの報告を確認 |
| 4 | 研修を行う | 移乗介助の研修を実施(安全対策担当者・◯月中)。研修記録で未受講者を次回確認 |
出所: 老企第43号、事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.23・p.27に基づき編集部作成(記入例)
結論が出なかった論点は「継続して検討(次回の議題)」と書けば、議題から落ちません。CareBase(ケアベース)は、決定事項の1行に効果の確かめ方まであれば、その行が次の委員会の最初の議題(前回の対策の効果)の点検項目になると考えています。決定事項を書き終えたら、何を・誰が・いつまでに・どう確かめるかの4つがそろっているかを読み返してください。決定事項の1行から、次の委員会で確かめる項目をそのまま拾える形にしておきます。
分析と再発防止策の議論を録音して議事録の下書きを作る方法
メモから清書する方法では、分析や決定事項が誰のどの発言に基づくかを確かめる手がかりが、記録者のメモに限られます。ガイドラインのp.19は、音声入力等で記録作成を補助する介護記録ソフトを介護テクノロジーの例に挙げています。そのうえで、テクノロジーはあくまでツールで、頼りきりにならないよう注意を促しています。
AI議事録とは、会議の録音を文字に起こし、発言者ごとに分けて、議事録の下書きへまとめる仕組みです。CareBase(ケアベース)AI議事録は事故防止検討委員会を含む19種類の会議に対応し、会議の種類を選ぶとその様式に沿った下書きを作ります。すべての施設に19種類すべての開催義務があるわけではなく、開催・記録の要件は施設種別や適用される基準で異なります。AIが作るのは下書きで、職員が要約の各項目から根拠になった元の発言を開いて確かめ、修正して確定します。編集した人・日時・変更前後の内容は履歴に残り、確定後は編集できません(確定の取り消しは施設管理者のみで、その操作も履歴に残ります)。
確定済みの議事録画面。要約の各項目にある「根拠」から元の発言に戻れ、最終編集者・最終確定者の欄と操作履歴のタブで誰が直したかを確かめられる(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
再発防止策の根拠の発言をたどりたい方は
CareBase(ケアベース)AI議事録の資料を見る
事故防止委員会の議事録の記入例
事故防止委員会の議事録は、定例会では前回の対策の効果から、臨時会では事実経過と連絡状況から書き始めると、読んだ職員が判断の流れを追えます。以下は人物を伏せ字にし、日付と件数を「◯」にした記入例で、実在の事故ではありません。
定例会の記入例(夜間の転倒が続いた月)
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 会議の基本情報・出席者 | 事故防止検討委員会 第◯回/◯月◯日 14:00〜15:00/出席: 施設長、事務長、看護職員B、介護職員A(安全対策担当者)、介護職員E、生活相談員C(記録者)/欠席: 管理栄養士D(◯月◯日に回覧) |
| 前回の対策の実施状況と効果 | 配薬時の声出し確認: 実施済み(看護職員Bが配薬の場面を確認)。誤薬の報告◯件→◯件。継続 |
| 報告と集計 | ヒヤリハット◯件(前回◯件)、事故◯件(前回◯件)。転倒◯件のうち◯件が居室・22時〜6時で前回より増加 |
| 個別事例の分析 | ◯◯様の居室での転倒。事実: ◯:◯◯にベッド脇で座り込んでいるのを介護職員Eが発見、外傷なし。推測: トイレへ向かう途中(本人の発言より)。要因: 本人=夜間に起きる回数の増加/環境=足元灯がない/職員全員=巡回の順路が未定 |
| 決定事項 | 1. 足元灯を設置(事務長・◯月◯日まで) 2. 巡回表に時刻と順路を定める(夜勤リーダー・◯月◯日から) 3. 夜間の排せつの時刻を1週間記録しケアを見直す(介護職員A・◯月◯日まで)。効果は次回、夜間の転倒件数と巡回表の記入状況で確認 |
| 職員への周知 | 夜勤者へ申し送り(◯月◯日まで)。議事録を各ユニットで回覧し確認欄に記名 |
| 次回予定・確認事項 | ◯月◯日/決定事項1〜3の実施状況と効果 |
出所: 老企第43号とガイドライン(令和7年11月)が委員会に求める仕事を、テンプレートの欄に当てはめた整理に基づき編集部作成
決定事項の3つは、要因の3つの区分に1つずつ対応させています。確かめる方法まで書いてあるため、次回の定例会はこの3行の点検から始められます。
臨時会の記入例(食事中の誤嚥で救急搬送した事故)
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 開催の理由・出席者 | ◯月◯日昼食時の誤嚥による救急搬送のため臨時開催/出席: 施設長、事務長、看護職員B、介護職員A(安全対策担当者)、管理栄養士D、生活相談員C(記録者) |
| 事実経過 | 12:10 介護職員Fがむせ込みを確認 → 12:12 看護職員Bが吸引 → 12:20 救急要請 → 12:35 搬送 → 12:40 家族へ電話 |
| 利用者の状態と当面の対応 | 入院が必要と医師から説明を受けた(◯月◯日、看護職員Bが聴取)。当日の夕食から全員の食前の姿勢を確認 |
| 家族・市町村への連絡状況 | 家族: ◯月◯日に経過を説明。市町村: 第1報を◯月◯日に提出、原因分析と再発防止策は作成次第報告 |
| 分析 | 事実: 介助者1名が◯名を同時に介助、テーブルが高かった。推測: 一口の量が多かった可能性。要因: 本人=前月から食べこぼしの記録が増加/環境=テーブルの高さ/職員全員=同時に介助する人数の決まりがない |
| 決定事項 | 1. 嚥下の状態の評価を依頼しケアを見直す(看護職員B・◯月◯日まで) 2. テーブルの高さを調整(事務長・◯月◯日まで) 3. 手順書に一口の量と同時に介助する人数を追加(介護職員A・◯月◯日まで)。効果は次の定例会で、むせ込みの報告件数と手順書の改訂状況で確認 |
| 周知・次の定例会で確かめること | 手順書の改訂後に全職員へ回覧(◯月◯日まで)/決定事項1〜3の実施状況、市町村への追加報告の提出 |
出所: 事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン(令和7年11月)p.14・p.22〜23、介護保険最新情報 Vol.1332に基づき編集部作成
医学的な判断は議事録に書かず、医師から説明を受けた内容と日付を事実として書きます。市町村への報告の要否や様式は、指定権者の取扱いを確かめてください。
決めた対策の周知方法と次回の効果評価まで議事録に書き足す
議事録は回覧で終わらせず、決めた対策をいつ・誰に・どう伝えたかと、次の委員会で確かめた効果まで書き足していくと、委員会の4つの役割が議事録の上でつながります。周知と効果の欄が埋まっていれば、対策が現場で行われたかを議事録だけで追えます。
決めた対策の周知は方法・対象・期限を記録する
老企第43号は、報告された事例と分析結果の職員への周知徹底を求めています。ガイドラインのp.22が挙げる周知・徹底の方法は、マニュアルの作成やルール化です。p.14には、会議録を施設内で公開している施設の例も載っています。
周知の欄に書くのは、方法(申し送り・手順書の改訂・研修)、対象(全職員・夜勤者など)、期限、伝わったかの確かめ方(確認欄への記名など)です。手順書を改訂したら、改訂日と改訂版の置き場所も1行残します。
改訂した手順書と研修の記録を残す手段として、CareBase(ケアベース)は動画・画像・テキストを組み合わせた現場マニュアルを作成でき、研修の実施記録を自動で保存します。介護記録はスマートフォンやタブレットで入力でき、看護・介護・リハビリなど各職種の情報を一元管理します。
改訂した手順書と研修記録を残したい方は
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前回の対策の効果は次の議事録の最初の議題で評価する
ガイドラインのp.27は、再発防止策を一定期間実践した後に効果を検証するよう求め、p.22は事故情報を集計・分析して有効性を評価し、見直す段階を示しています。次の議事録の最初の欄には、前回の決定事項ごとに次の4点を書きます。
- 実施したか(いつから・誰が)
- 何で確かめたか(報告件数・記録・職員への聞き取り)
- 結果(前回との比較)
- 判断(継続・見直し・終了)
効果の欄が埋まらない対策は、確かめる時期と方法を足して、次回の決定事項として書き直します。
議事録の保管と事故の記録との関係
基準の第37条第2項は、事故の状況と事故に際して採った処置の記録を、完結の日から2年間保存するよう定めています。同じ項の列挙に委員会の議事録は含まれていないため、議事録の保存年限は指定権者の条例と法人の規程で確かめてください。
議事録の個別事例の欄に事故の記録の日付や番号を書き、事故の記録にも検討した委員会の回を書いておくと、両方を行き来できます。書類ごとの保存期間と起算日は、介護記録の保管期間は2年?5年?書類種別・起算日・電子保存を解説で書類ごとに解説しています。
事故防止委員会の議事録づくりを短くするならCareBase(ケアベース)AI議事録
定例会と臨時会のたびに議事録を作る施設では、会議を録音して様式に沿った下書きから作ると、職員の時間を元の発言の確認と確定に回せます。議事録づくりの方法を比べる軸は、次の2点です。
- 定例会・臨時会のたびに、様式に沿った議事録を短い時間で作れるか
- 確定までの確認で、分析や決定事項の要約から根拠になった発言に戻れ、誰がいつ何を直したかが残るか
メモから清書する方法では、決定事項の根拠になった発言はメモを取った職員の手元にしか残らず、回覧までの時間は清書にかかる時間で決まります。
CareBase(ケアベース)の機能の一部に、単独でも導入できるCareBase(ケアベース)AI議事録があります。本体のCareBase(ケアベース)は100社以上が導入しています。AI議事録は、PC・タブレット・スマートフォンのブラウザで、TeamsやZoomのオンライン会議も含めて録音できます。定例会でも臨時会でも、会議の種類で事故防止検討委員会を選べば、書き起こしと様式に沿った議事録の下書きを作ります。処理時間は録音終了後1〜2分が目安で、条件により異なり、職員の確認・修正の時間は含みません。AIが作るのは下書きで、職員が元の発言を確かめて修正・確定し、押印欄付きPDFで回覧します。1時間の会議の議事録作成は、従来の40分〜1時間に対し、AI議事録の利用時は5〜10分程度が目安です。導入検討施設へのヒアリングに基づく目安で、会議内容や録音環境、確認・修正量により異なります。
スマートフォンで開いたその場録音の画面。録音する音声を「マイクのみ」と「PC音声+マイク」から選ぶ(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
確定までの確認では、要約の各項目から根拠になった発言を開けます。職員が加えた修正は、編集した人・日時・変更前後の内容としてAI議事録の履歴に残り、確定後は編集できません。録音から下書きを作るこの方法は、臨時会も含めて回覧までの時間を縮めたい施設や、決定事項の根拠を確定前に発言で確かめたい施設に合います。
議事録を委員が持ち回りで作り、決定事項を誰がいつ直したかを確かめる場面がある施設にも向いています。音声は録音から30日で自動的に削除され、議事録の内容は残ります(30日を過ぎると、会議の種類を変えた要約のやり直しはできません)。料金は録音1時間あたり500円(税抜)で、初期費用と最低利用料金はかかりません。資料は、フォームにメールアドレスを入力すると担当者から届きます。
決定事項を誰がいつ直したか残したい方は
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事故防止委員会の議事録についてよくある質問
事故防止委員会はどのくらいの頻度で開けばよいですか?
国の基準(第35条)は委員会を「定期的に」行うよう定めており、事故防止検討委員会の開催回数の定めはありません。重大な事故が起きたときは臨時で開くことも必要です(ガイドライン p.14)。指定権者が目安を示している場合があるため、最新の基準とあわせて所管の自治体の資料をご確認ください。
事故防止委員会の議事録は委員長が書くものですか?
基準に議事録を書く人の定めはありません。老企第43号は構成メンバーの責務と役割分担を明確にするよう求めているため、委員長に限らず記録者を決め、記録者の名前を基本情報の欄に書きます。持ち回りなら、次回の記録者を次回予定の欄に書いておくと引き継げます。
事故防止委員会で行う研修の記録は、議事録に書けばよいですか?
研修の計画と実施予定は議事録の議題として書き、実施した研修の記録は研修記録として別に残します。運営指導の確認文書(p.60)も、「委員会の開催状況及び結果がわかるもの」と「研修の計画及び実績がわかるもの」を分けています。
事故防止委員会を開いていないと減算になりますか?
未実施減算は、基準で求められる措置を講じていない場合に介護報酬が減らされる仕組みです。令和3年度介護報酬改定(p.158)では、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、介護医療院などに安全管理体制未実施減算(1日につき5単位)が設けられました。事故の発生・再発を防ぐ措置が講じられていない場合の減算です。委員会を定期的に開くことは、その措置の1つです(基準第35条第1項第3号)。適用の判断は、最新の基準と指定権者にご確認ください。
CareBase(ケアベース)AI議事録で、事故防止委員会の議事録を作れますか?
作れます。CareBase(ケアベース)AI議事録は事故防止検討委員会を含む19種類の会議に対応し、会議の種類を選ぶと様式に沿った下書きを作ります(すべての施設に19種類すべての開催義務があるわけではなく、開催・記録の要件は施設種別や適用される基準で異なります)。職員が元の発言を確かめて確定した議事録は押印欄付きPDFで回覧でき、確定前の下書きはPDFにできません。本体を導入していない施設でも単体で使えます。
まとめ
事故防止委員会の議事録には、事故・ヒヤリハットの分析、決めた対策と担当・期限、周知方法、前回の対策の効果を、開催日時・出席者とともに書きます。要因は区分ごとに書き、職員名は担当の欄に置きます。次の定例会の前に、様式に「周知」と「前回の対策の効果」の欄があるか確かめます。欄のそろった議事録が続けば、記録者が替わっても前回の対策の効果から委員会を始められます。
CareBase(ケアベース)は100社以上が導入しています。その機能の一部のCareBase(ケアベース)AI議事録は、録音から事故防止検討委員会の様式で下書きを作り、職員の修正を履歴に残します。そのため、持ち回りで議事録を作る施設に向きます。
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