2026.10.26
介護施設の委員会の設置義務|運営基準で決まる5つの種類と開催頻度の一覧
厚生労働省の資料では、2027年4月から義務になる生産性向上委員会の設置率が、居住系・入所・泊まり系で75.0%です。特養・老健・介護医療院では、運営基準が身体拘束・感染対策・事故防止・虐待防止・生産性向上の5つの委員会の開催を定め、生産性向上委員会は2027年4月1日から義務になります。頻度は委員会ごとに3か月に1回以上から「定期的」までで、サービス別の一覧と議事録づくりの担い方も扱います。会議の録音から委員会の様式に沿った議事録の下書きをAIが作るCareBase(ケアベース)AI議事録(AIの下書きを職員が確認・確定するサービス)も紹介します。
委員会ごとの議事録づくりにかける時間を減らしたい方は
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介護施設で運営基準が開催を定める5つの委員会
5つの委員会のうち4つは現在の義務で、生産性向上委員会は2027年4月1日から義務になる(出所: e-Gov「指定介護老人福祉施設基準」、厚生労働省「解釈通知(老企第43号 令和6年改正の新旧対照)」「令和6年度介護報酬改定の主な事項」に基づき編集部作成)
特養・老健・介護医療院では、運営基準(介護保険の施設が守る人員・設備・運営のルールを定めた厚生労働省令)が次の5つの委員会の開催を定めています。このうち身体拘束・感染対策・事故防止・虐待防止の4つは現在の義務で、生産性向上委員会は2027年4月1日から義務になります(それまでは努力義務)。
身体拘束・感染対策・虐待防止の委員会は、検討した結果を職員へ周知するところまでが基準です。事故防止の委員会は、事故の報告と改善策を職員へ周知する体制とセットで求められます(特養の運営基準|e-Gov)。
1. 身体的拘束等適正化検討委員会(3か月に1回以上)
身体拘束等の適正化に向けた対策を検討する委員会で、指針の整備と研修がセットです。解釈通知(老企第43号 令和6年改正の新旧対照)は、施設長・医師・看護職員・介護職員・生活相談員などでの構成を例に挙げています。やむを得ず行う場合の要件は身体拘束の3要件と経過記録で詳しく解説しています。
2. 感染対策委員会(おおむね3か月に1回以上)
感染症と食中毒の予防とまん延防止を検討する委員会で、感染症が流行する時期なども考えて、必要に応じて随時開きます(解釈通知)。日々の手順は平時の感染対策と委員会・研修の回数にまとめました。
3. 事故防止検討委員会(定期的に開催)
介護事故の発生防止と再発防止を検討する委員会で、指針・報告の体制・研修・担当者の配置がセットです。体制の組み方は事故防止の体制が参考になります。
4. 虐待防止検討委員会(定期的に開催)
虐待の防止のための対策を検討する委員会で、指針・研修・担当者の配置がセットです。研修の組み立ては虐待防止研修の進め方もあわせて確認してください。「定期的に」の目安になる回数とメンバーの決め方は、虐待防止委員会の開催頻度で詳しく解説しています。
5. 生産性向上委員会(2027年3月までは努力義務)
利用者の安全とサービスの質を守りながら、職員の負担を軽くする方策を検討する委員会です。義務化の対象と加算を取る場合の要件は、この記事の後半で扱います。
サービスの種類で変わる、必要な委員会と開催頻度の一覧
開く委員会の数はサービス区分で決まり、通所系・訪問系の身体拘束は委員会ではなく記録の義務になる(出所: e-Gov「指定介護老人福祉施設基準」「指定居宅サービス等基準」、厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の改定事項」、広島市「各種委員会、研修及び訓練の開催頻度及び実施回数について」に基づき編集部作成)
必要な委員会の数はサービスの種類で決まり、施設系は5つ、居住系と短期入所・多機能系は4つ、通所系と訪問系は2つです。このうち生産性向上委員会は2027年4月から義務で、通所系と訪問系の2つは感染対策と虐待防止です。通所系と訪問系の身体拘束は委員会ではなく、行う場合に理由などを記録する義務です(令和6年度介護報酬改定の改定事項)。
| 委員会 | 施設系(特養・老健・介護医療院) | 居住系(グループホーム・特定施設) | 短期入所・多機能系(ショートステイなど) | 通所系(デイサービスなど) | 訪問系(訪問介護・居宅介護支援など) |
|---|---|---|---|---|---|
| 身体拘束 | 3か月に1回以上 | 3か月に1回以上 | 3か月に1回以上 | 記録の義務のみ | 記録の義務のみ |
| 感染対策 | おおむね3か月に1回以上 | おおむね6か月に1回以上 | おおむね6か月に1回以上 | おおむね6か月に1回以上 | おおむね6か月に1回以上 |
| 事故防止 | 定期的 | 定めなし | 定めなし | 定めなし | 定めなし |
| 虐待防止 | 定期的 | 定期的 | 定期的 | 定期的 | 定期的 |
| 生産性向上 | 定期的(2027年3月まで努力義務) | 同左 | 同左 | 定めなし | 定めなし |
出所: e-Gov 指定介護老人福祉施設基準・e-Gov 指定居宅サービス等基準・広島市「各種委員会、研修及び訓練の開催頻度及び実施回数について」
特養に短期入所生活介護と通所介護を併設していれば、ショートステイとデイサービスは別の列で数えます。虐待防止を年1回以上と示す自治体(松山市の資料)もあるため、最新の基準は所管の自治体(指定権者)と厚生労働省の資料で確認してください。自施設と併設事業所が表のどの列に当たるかを先に確かめると、1年間に開く委員会とそれぞれの頻度が分かります。
委員会を開かなかったときの減算と、記録に残す内容
措置が1つでも欠ければ減算の対象になり、まとめて開いた日も議事録は委員会ごとに残す(出所: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の改定事項」、広島市「各種委員会、研修及び訓練の開催頻度及び実施回数について」、松山市「【サービス別】各種委員会、研修及び訓練の実施回数について」に基づき編集部作成)
虐待防止・身体拘束・事故防止の3分野は、委員会の開催・指針の整備・研修・担当者の配置などの決められた措置がそろっていない施設が、基本報酬の減算の対象になります。委員会を開いていても、研修や指針が欠けていれば対象です。高齢者虐待防止措置未実施減算(決められた虐待防止の措置がそろっていないときに基本報酬を減らす仕組み)は所定単位数(サービスごとに決まった基本の報酬単位)の1%で、平均すると1日または1回あたり7単位程度です(改定事項)。
委員会にかかわる未実施減算は、次の3つです。
- 高齢者虐待防止措置未実施減算:居宅療養管理指導と特定福祉用具販売を除く全サービス
- 身体拘束廃止未実施減算:施設系・居住系に加え、2024年度の介護報酬改定で短期入所系・多機能系にも拡大
- 安全管理体制未実施減算:施設系のみ(広島市の資料)
一体的に開く場合も、委員会ごとに日時・出席者・議論した内容が分かる記録を残すよう、広島市と松山市の資料は求めています。検討した結果の職員への周知と、指針・研修の整備もセットです。書類の点検項目は運営指導のチェックリストで確かめられます。開催回数を減らすより先に、議事録を委員会ごとに分ける様式を決めておくと、まとめて開いた日の記録が抜けにくくなります。
委員会で検討した結果は、職員へ周知し、研修で身につけてもらうところまでが求められます。CareBase(ケアベース)は、職員への申し送りと動画マニュアルを使った教育を、介護記録とあわせてクラウドで一元化しています。
検討結果の周知と研修を仕組みで整えたい方は
CareBase(ケアベース)のサービス資料を確認
2027年4月から義務になる生産性向上委員会の要件
加算を取る場合は3か月に1回以上開き、設置率は居住系・入所・泊まり系で75.0%にとどまる(出所: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の主な事項」「令和6年度介護報酬改定 生産性向上推進体制加算について」「第263回社会保障審議会介護給付費分科会 資料2」に基づき編集部作成)
生産性向上委員会は2027年3月31日まで努力義務で、2027年4月1日から短期入所系・居住系・多機能系・施設系サービスで開くことが義務になります。2024年度の介護報酬改定で、3年間の経過措置つきで設けられました(令和6年度介護報酬改定の主な事項)。
委員会で検討することと、施設の状況に合わせて決める開催頻度
委員会では、現場の課題を洗い出して分析したうえで、利用者の安全とサービスの質を確保しながら職員の負担を軽くする方策を検討します(主な事項)。解釈通知は、管理者やケアを行う職種を含む幅広い職種での構成を望ましいとしています。頻度に回数の定めはなく、形骸化しないよう施設の状況に合わせて決めます。事故防止の委員会など既存の会議と一体的に開いてよく、法令と違う名称でもかまいません。
生産性向上推進体制加算を取る場合に加わる要件
生産性向上推進体制加算(委員会の開催と見守り機器などの導入を条件に、毎月の報酬に上乗せされる加算)を取る場合は、次の要件が加わります。
| 項目 | 加算を取らない場合 | 加算を取る場合 |
|---|---|---|
| 構成員 | 施設の状況に応じて検討 | ケアを行う職員やユニットリーダーなども参画 |
| 開催頻度 | 施設の状況に応じて検討 | 3か月に1回以上 |
| 検討する事項 | 生産性向上ガイドラインを参考に取り組む | 利用者の安全とケアの質、職員の負担軽減と勤務状況への配慮、介護機器の点検、職員研修 |
出所: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定 生産性向上推進体制加算について」
加算の取組は介護の生産性向上の取組で進め方を扱っています。
設置している施設の割合と、開いていない理由
第263回社会保障審議会介護給付費分科会 資料2では、設置している割合は全サービスで63.1%、居住系・入所・泊まり系で75.0%でした。開いていない理由は「職員の業務負担が多い」42.1%が最も多く、「委員会に関する情報が足りない」36.1%が続きます。
CareBase(ケアベース)は、この業務負担を議題の準備と議事録づくりの2つに分けて見ています。議題の準備は、一体的な開催が認められている既存の会議(事故防止の委員会など)の場を使えば、新しい会議を一から立ち上げずに済みます。議事録づくりの負担を軽くする方法は、後半の「議事録の作り方・残し方」で取り上げます。改定に向けた審議は第263回の分科会でも続いているため、最新の基準を厚生労働省と所管の自治体の資料で確認してください。2027年4月を待たずに既存の委員会へ議題を足すと、準備の負担を分けて始められます。
褥瘡対策や給食など、施設が課題に合わせて任意で置く委員会の種類
褥瘡対策・給食・看取り・研修・行事などは、運営基準で開催が定められておらず、施設が課題に合わせて置く委員会です。褥瘡は予防の体制を整える義務がありますが、委員会の開催までは求められていません。
老企第43号は、褥瘡予防の体制の例に医師・看護職員・介護職員・栄養士等からなる褥瘡対策チームを挙げています。施設が置く委員会の例は次のとおりです。
- 給食・栄養:食事形態や栄養管理の確認
- 看取り:看取り期の方針と家族対応の共有
- 研修:法定研修の年間計画づくり
研修の種類と回数は、法定研修の種類と回数が役立ちます。
委員会への職員の関わり方と議事録の作り方・残し方
委員会は施設長・看護職員・介護職員・生活相談員など幅広い職種で構成し、現場の介護職員も委員や担当者として議題の準備と議事録づくりを担います。担当が回ってきたときは、前回の議事録を見ながら議題と様式を整えるところが出発点です。
委員と担当者は幅広い職種から選び、職務に支障がなければ兼務も可
解釈通知は、委員を幅広い職種から選び、構成メンバーの責務と役割分担を明確にするよう求めています。身体拘束・感染対策・事故防止・虐待防止の担当者は、職務に支障がなければ施設内でも他の事業所とも兼務できます。担当者には、感染対策は看護師、虐待防止は委員会の責任者と同じ職員が望ましいというのが解釈通知の考え方です。
議事録の作り方・残し方
法定の委員会は、基準の頻度で開くことと、委員会ごとに日時・出席者・議論した内容が分かる記録を残すことがセットで求められます(広島市と松山市の資料)。議事録にはこの3点に加え、決定事項・担当・期限・周知の方法も書いておくと、次の委員会で進み具合を確かめられます。虐待の事案は複雑で機微な情報を含むため、審議会資料に載った解釈通知(居宅介護支援の例)も慎重な扱いを求めており、議事録を誰が読めるかも決めておきます。委員会や会議に共通する議事録の書き方とテンプレートは、介護施設の議事録の書き方が参考になります。
委員会ごとの議事録の書き方と例文は、次の記事にまとめました。
委員会ごとに様式の違う議事録を毎回整える手間は、担当者に残ります。CareBase(ケアベース)AI議事録は、会議を録音して会議の種類を選ぶと、書き起こし(録音を文字にしたもの)とその委員会の様式に沿った要約を下書きとしてAIが作ります。職員が元の発言を確かめて修正・確定し、押印欄付きPDFで回覧する流れです。対応する会議は法定委員会5種類を含む19種類ですが、すべての施設に19種類すべての開催義務があるわけではなく、開催・記録の要件は施設種別や適用される基準で異なります。
録音ファイル・その場録音・テキスト貼付から入力方法を選び、法定委員会の会議種別を選んで議事録の下書きを作り始める新規作成画面(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
委員会ごとに様式が違う議事録づくりの手間を減らしたい方は
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介護施設の委員会についてよくある質問
介護施設の委員会はまとめて一体的に開催できますか?
関係の深い会議と一体的に開催できます(解釈通知)。回数は委員会ごとの基準を下回らないように組み、議事録は委員会ごとに議論した内容が分かるように残します。
介護施設の委員会はオンラインで開催できますか?
運営基準は5つの委員会すべてで、テレビ電話装置等での開催を認めています。その際に守るのは、個人情報の適切な取扱いのガイダンスと、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインです(解釈通知)。
介護施設の委員会に外部の専門家を入れる必要はありますか?
必須ではありませんが、解釈通知は外部の専門家の活用を望ましいとしています。身体拘束は精神科専門医等、感染対策は感染管理等の専門家、事故防止は安全対策の専門家が例です。
委員会の議事録づくりに、CareBase(ケアベース)AI議事録だけを導入できますか?
導入できます。CareBase(ケアベース)AI議事録はCareBase(ケアベース)の機能の一部ですが、本体を使っていない施設でも単体で利用できます。AIが作るのは下書きなので、内容の確認と確定は職員の役割です。CareBase(ケアベース)AI議事録の資料は、フォームにメールアドレスを入力すると担当者から届きます。
委員会の議事録づくりを短くするならCareBase(ケアベース)AI議事録
委員会を掛け持ちし、会議後のメモを議事録の文章へ直して様式に整えている施設は、録音から様式に沿った下書きを作れば、職員の時間を確認と確定に回せます。介護記録・申し送り・教育を一元化するCareBase(ケアベース)の機能の一部であるCareBase(ケアベース)AI議事録は、単独でも導入できます。
議事録づくりの道具を選ぶ基準は、委員会の記録に求められることに合わせた次の3点です。
- 委員会ごとの様式で残せるか(一体的に開いた日も委員会ごとの記録が要るため)
- 要約から元の発言と修正の経緯に戻れるか(中身を後から確かめるため)
- 開く回数の少ない委員会でも費用が膨らまないか(委員会ごとに頻度が違うため)
メモから清書して様式に転記する方法では委員会の数だけ同じ作業が続き、書き起こしだけの道具では様式の項目へまとめ直す作業が残ります。
CareBase(ケアベース)AI議事録は、会議の種類を選ぶと、その委員会の様式に沿った下書きをAIが作ります。要約の各項目から元の発言を開け、編集した人・日時・変更前後が修正の履歴に残ります。下書きは職員が確かめて確定し、確定した議事録は編集できない仕組みです。料金は録音1時間あたり500円(税抜)で、初期費用と最低利用料金はかからない従量制です。使わない月は0円のため、開く回数の少ない委員会でも費用は録音した分だけです。そのため、委員会ごとの記録を残しながら清書の時間を減らしたい施設には、下書きと修正の履歴を両方持つこの仕組みが合います。
議事録を持ち回りで作り、印刷して承認印をもらう回覧を続けている施設なら、職員が確定した議事録を押印欄付きPDFで出せるため、紙の回覧もそのまま続けられます。
議事録をPDFに出力した例。末尾に「承認」「確認」の押印欄があり、印刷して紙で回覧できる(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
まとめ
介護施設の委員会は、施設系では身体拘束・感染対策・事故防止・虐待防止・生産性向上の5つ(生産性向上委員会は2027年4月から義務)で、必要な委員会と頻度はサービスの種類で変わります。まとめて開いても、議事録は委員会ごとに残します。一覧表で自施設の列を確かめ、年間予定と議事録の担当を決めれば、求められても議事録をすぐ示せます。
CareBase(ケアベース)は介護記録・申し送り・教育を一元化しており、委員会で決めた内容を介護記録と研修につなげたい施設に向きます。CareBase(ケアベース)AI議事録は録音から様式に沿った下書きを作り、職員が確定します。
委員会の録音から様式に沿った下書きを作りたい方は
CareBase(ケアベース)AI議事録の資料を無料ダウンロード
委員会で決めた内容を介護記録と研修につなげたい方は
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