2026.10.27
身体拘束適正化委員会の議事録|検討内容と3要件の例文
介護施設の身体拘束適正化委員会は、国の基準で3か月に1回以上の開催と結果の職員への周知が求められ、担当者は開くたびに議事録を様式に整えて回覧します。議事録には開催日時・出席者・議題、3要件の判断理由と解除の検討、決めたことの担当、職員への周知方法を残します。委員会で検討する内容と、書き写して使えるテンプレート・例文も紹介するので、次の委員会の準備に使ってください。
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身体拘束適正化委員会の議事録とは|基準が求める開催と周知の記録
厚生労働省の手引きは、身体拘束適正化委員会の議事録に毎回の開催日時・参加者・議題・議事概要を書くよう示しています。拘束中や開始を検討する利用者がいる回は、3要件の確認とその判断理由も書くよう示しています。介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き(令和6年3月)p24の言葉では、この議事録は「作成・保存する必要がある」記録です。
この委員会の基準上の名称は身体的拘束等適正化検討委員会(身体拘束を減らすための対策を話し合う委員会)で、施設に開催が求められています。以下で使う呼び方は、現場で通じやすい「身体拘束適正化委員会」です。
3か月に1回以上の開催と、結果の職員への周知
介護サービスの人員・設備・運営について国が定めた基準省令を、運営基準と呼びます。運営基準は、委員会を三月に一回以上開くよう求めています。その結果を介護職員その他の従業者に周知徹底することも求めています(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第11条第6項)。同じ項は指針の整備と研修の定期的な実施もあわせて求めており、委員会はテレビ電話装置等を使って開くこともできます。
委員会・指針・研修のいずれかが欠けると、身体拘束廃止未実施減算(措置が欠けたときに基本報酬が減る仕組み)の対象です。身体拘束をしていない施設も、この対象から外れません。減算の率と算定は、身体拘束とは?介護施設で認められる3要件と経過記録の書き方で詳しく解説しています。
委員会と議事録が必要になる施設・事業所
委員会の開催が求められるのは、施設系・居住系・短期入所系・多機能系のサービスです。施設系は特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院など、居住系はグループホームや特定施設、多機能系は小規模多機能型居宅介護などを指します。短期入所系と多機能系は、令和6年度の介護報酬改定で委員会・指針・研修が義務になりました(令和6年度介護報酬改定における改定事項について p52)。訪問系や通所系には委員会の定めがなく、身体拘束を行う場合の記録が義務です。身体拘束以外の法定の委員会の設置義務と開催頻度は、介護施設の委員会の設置義務にまとめました。
本記事は特別養護老人ホームの基準を例にしており、他の施設種別にも同じ趣旨の規定があります。事業所を指定し、運営指導を行う自治体(指定権者)の運用とあわせて、最新の基準をご確認ください。
運営指導で議事録のどこが確かめられるか
厚生労働省の介護保険施設等運営指導マニュアルには、別添「確認項目及び確認文書」があります。その中で介護老人福祉施設の確認文書に挙がっているのが、「身体的拘束等の適正化検討委員会の開催状況及び結果がわかるもの」です。和歌山県の令和6年度集団指導資料(身体的拘束等の適正化)は、県の運営指導で三要件の検討がされていない例や議事録に検討の記録がない例が複数あったとして、議事録の例を載せています。
和歌山県で見られた例ではありますが、確認文書が「開催状況」と「結果」の両方を挙げている以上、日時と出席者だけの議事録では結果が読めません。何を検討し、何を決めたかまで書いておきます。運営指導の準備全体は、介護の実地指導(運営指導)チェックリスト|確認項目と準備の進め方もあわせて確認してください。
身体拘束適正化委員会の議事録に書く項目とテンプレート
議事録のテンプレートは、毎回書く欄と、拘束中や開始を検討する利用者がいる回だけ使う3要件の検討欄の2つに分けて作ります。毎回の欄の土台は手引きp24の「開催日時、参加者、議題、議事概要等」です。そこへ和歌山県の議事録例にある前回の振り返り、研修と次回の予定、職員への周知を足して組み立てます。
毎回の議事録に書く欄
会議の基本情報は1行にまとめ、身体拘束の委員会だからこそ必要な欄を独立させると、次の9つの欄になります。報告件数の欄は、解釈通知(基準省令の各条文の意味と運用を厚生労働省が示した通知)が委員会に求める、身体拘束を報告する様式での報告から取りました。人数の欄は手引きp24から取りました。3要件の再確認・意識啓発・研修と次回の予定は、和歌山県の議題例が出どころです。
| No | 欄 | 書く内容(記入の例) |
|---|---|---|
| 1 | 会議情報 | 第〇回/〇月〇日 14:00〜14:40/会議室とオンライン/出席者の職種と役割/議題 |
| 2 | 前回の振り返り | 前回決めたことの実施状況、研修の実施状況 |
| 3 | 身体拘束の報告件数 | 報告様式で上がった件数と内容(0件の回も件数を書く) |
| 4 | 拘束中の利用者の人数 | 〇人(利用者ごとの検討は3要件の欄へ) |
| 5 | 3要件の再確認 | 切迫性・非代替性・一時性の意味を委員で確かめたこと |
| 6 | 議事概要と決めたこと | 検討した内容、決めたこと、担当、期限 |
| 7 | 意識啓発が必要な事項 | 指針や研修のうち、職員に改めて伝える部分 |
| 8 | 研修と次回の予定 | 研修の日時・内容・担当、次回委員会の日時 |
| 9 | 周知の方法と日付 | 議事録の配布か押印欄つき回覧か、実施した日 |
出所: 厚生労働省「介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き」、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準について(解釈通知)、和歌山県「令和6年度集団指導資料(身体的拘束等の適正化)」に基づき編集部作成
出席者は、解釈通知が例に挙げる施設長・事務長・医師・看護職員・介護職員・生活相談員などの職種と、身体拘束の適正化を担当する職員が分かるように書きます。3と4は、0件・0人の回も数字で残してください。拘束がない状態を確かめたことが、議事録から読み取れるようになります。
拘束中・開始検討中の利用者がいる回に足す3要件の欄
手引きp24は、議事録に書く内容を回の状況ごとに挙げています。拘束中の利用者がいる回は、人数と3要件の確認・判断理由・解除の是非です。開始を検討する利用者がいる回は、要件ごとの判断理由と代替案、意見調整の進め方、開始日と解除予定日を書きます。和歌山県の検討例(PDF p22〜23)が示す表の欄も、これと同じです。
| 欄 | 拘束中の利用者(解除を検討) | 開始を検討する利用者 |
|---|---|---|
| 居室・利用者 | 〇号室 Aさん | 〇号室 Bさん |
| 現在の拘束の内容 | 方法と時間帯 | 開始前のため記入しない |
| 切迫性 | 該当か非該当かと、その理由 | 生命・身体が危険にさらされる可能性が著しく高いと分かる具体的な状況 |
| 非代替性 | 該当か非該当かと、その理由 | 試した代替案と、それぞれが不十分だった理由 |
| 一時性 | 該当か非該当かと、その理由 | 必要最小限の期間・最も短い時間とした理由 |
| 解除・意見調整 | 解除するかどうか | 本人・家族・医師などとの意見調整の進め方と担当 |
| 期間 | 解除予定日と次の再検討日 | 開始日と解除予定日 |
| 適正化の方針 | 解除に向けて試すこと | 拘束を減らすための適正化策 |
出所: 厚生労働省「介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き」p24、和歌山県「令和6年度集団指導資料(身体的拘束等の適正化)」の検討例に基づき編集部作成
この表には利用者を特定する欄が含まれます。職員へ回覧する要旨とは分けて、閲覧する人を施設の規程で決めておきましょう。3要件の定義と個別の経過記録の書き方は、3要件の定義と経過記録の書き方にまとめました。
手引きは、切迫性・非代替性・一時性のそれぞれについて、なぜ満たすと判断したのかを具体的に記録しているかを確認点に挙げています。この確認点に沿って、3要件の欄は要件ごとに分け、該当か非該当かに加えて理由を書く行を設けます。要件ごとに理由を書く欄があれば、次の回でも同じ観点から解除を見直せます。
身体拘束適正化委員会で検討する内容と議題の例
委員会では、職員から報告された身体拘束の事例を集計・分析し、原因と適正化策を検討して職員に周知し、その効果を評価します。これは、厚生労働省の解釈通知が、委員会の具体的な取り組みとして挙げている内容です。
同じ通知は、報告と改善の方策を周知する目的を、施設全体での情報共有と再発防止に置いています。職員の懲罰を目的としたものではない、という一文も明記されています。議事録にも、誰の責任かではなく、何が起きて何を変えるかを書いてください。
解釈通知が委員会に求める6つの取り組み
解釈通知が挙げる取り組みは、次の6つです。
- 身体拘束を報告するための様式を整える
- 職員が身体拘束の発生ごとに状況や背景を記録し、1の様式で報告する
- 報告された事例を委員会で集計し、分析する
- 発生時の状況から原因と結果をまとめ、その事例が適正だったかと適正化策を検討する
- 報告された事例と分析結果を職員に周知する
- 適正化策を講じた後に、その効果を評価する
身体拘束をしている利用者がいない回も、1の報告様式が使われているか、5の周知が届いているか、6の効果がどうだったかは議題にできます。指針と研修の見直しも、拘束の有無にかかわらず扱える議題です。
毎回の議題の並べ方
和歌山県の集団指導資料(PDF p19)は、議題の例を次の順で示し、施設の状況に合わせて検討するよう添えています。
- 前回の振り返り
- 3要件(切迫性・非代替性・一時性)の再確認
- 拘束中の利用者がいる場合、3要件の該当状況と解除に向けた検討
- 開始の検討が必要な利用者がいる場合、3要件の該当状況と代替案
- やむを得ず拘束が必要と判断した場合、医師・家族などとの意見調整の進め方
- 意識啓発が必要な事項の見直し
- 今後の予定(研修・次回委員会)
- 今回の議論のまとめと共有
3〜5は、該当する利用者がいる回だけの議題です。いない回は、2の再確認と6・7に時間を使えます。
年4回の委員会での議題の割り振り例
3か月に1回開く施設を想定し、毎回の議題に足す内容を割り振ると、次のようになります。
| 回 | その回に足す議題 | 対応する通知の内容 |
|---|---|---|
| 1回目 | 指針の見直し | 指針に盛り込む7項目 |
| 2回目 | 前半の研修の振り返りと、後半の研修計画 | 研修は年2回以上と新規採用時 |
| 3回目 | 報告された事例の集計・分析と、適正化策の効果の評価 | 取り組みの3・4・6 |
| 4回目 | 1年分の振り返りと、次年度の研修・委員会の予定 | 委員会は3か月に1回以上 |
出所: 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準について(解釈通知)、和歌山県「令和6年度集団指導資料(身体的拘束等の適正化)」に基づき編集部作成
指針(施設が定める身体拘束を減らすための方針)には7項目を盛り込みます。7項目は、基本的な考え方、委員会などの組織、職員研修の方針、報告方法の方針、発生時の対応、入所者などへの指針の閲覧、その他の推進に必要な方針です。研修の回数は特別養護老人ホームの解釈通知の定めで、他のサービスは各サービスの解釈通知と指定権者の運用で確かめてください。表は場面を仮定した例のため、施設の状況に合わせて組み替えます。拘束中の利用者がいる回は、どの回でも3要件の欄を使う点は変わりません。解除予定日を次回の議題に書いておくと、次の委員会で解除の是非を見直せます。
議事録の例文|拘束がない回・解除を検討する回・開始を検討する回
拘束をしている利用者がいない回は確かめた内容と結果を、解除を検討する回と開始を検討する回は3要件ごとの判断理由と決めたことを、担当と期限まで書きます。以下は人物を伏せ字、日付を〇月〇日にした記入例です。自施設の様式と実際の検討内容に置き換えて使ってください。
身体拘束をしている利用者がいない回
- 前回の振り返り: 新しく採用した職員向けの研修を〇月〇日に実施済み
- 報告件数: 報告様式による身体拘束の報告は0件。拘束中の利用者は0人
- 確かめたこと: 各ユニットのベッドの柵とセンサーマットを、利用者の動きを止める使い方になっていないかの観点で点検。〇号室の柵の位置を見直した
- 決めたこと: 柵の位置を見直した経緯を次回の研修の題材にする〔看護職員C・〇月〇日まで〕
- 周知: 〇月〇日に議事録を配布し、押印欄で職員の確認を記録
結論を「該当なし」の1行で終えず、何を点検して「なし」と判断したかを書くと、次の回も同じ点検を繰り返せます。声かけで動きを止める場面を研修で扱うときは、スピーチロックとは?場面別の言い換え表と施設で定着させる手順が参考になります。
身体拘束中の利用者の解除を検討する回
- 拘束中の利用者: 1人(Aさん・〇号室)
- 現在の拘束の内容: 夜間(〇時〜〇時)のミトン型手袋の使用
- 切迫性: 〇月はチューブを抜こうとする動作が続いたが、〇月以降の夜間の記録では見られない。切迫性は弱まったと判断
- 非代替性: 夜間の巡回を増やし、チューブを衣服の内側に通す方法を試行中。代わりの方法で対応できる見込みがある
- 一時性: 〇月〇日から〇日まで一時的に外して観察し、抜こうとする動作は見られなかった
- 解除の是非: 〇月〇日に解除する。再開が必要になった場合は改めて委員会で検討する
- 決めたこと: 家族への報告〔生活相談員D・〇月〇日まで〕
和歌山県の議題例(PDF p19)が拘束中の利用者がいる回に求めるのは、利用者の心身への弊害と拘束をしない場合のリスクを評価したうえでの、解除に向けた検討です。手引きp23も、一時的に解除して状態を観察し、継続が本当に必要かを慎重に検討するよう求める内容です。
身体拘束の開始を検討する回
- 利用者: Bさん(〇号室)
- 切迫性: 夜間に一人で立ち上がって転倒し、〇月〇日に頭部を打った。生命・身体に危険が及ぶ可能性が高い具体的な状況を書く
- 非代替性: 試した代替案は、1. 低床ベッドと衝撃を和らげるマット 2. センサーマットでの見守り 3. 就寝前のトイレ誘導。それぞれで転倒を防げなかった理由を書く
- 一時性: 夜間〇時〜〇時に限り〇日間。必要最小限とした理由を書く
- 意見調整: 主治医と家族との意見調整〔看護職員C・〇月〇日まで〕
- 期間: 開始日〇月〇日、解除予定日〇月〇日。次回の委員会で再検討する
- 適正化策: 夜間の見守りの配置を見直し、解除に向けた代わりの方法を試す
家族への説明の確認は同意ではなく、家族の同意は身体拘束を認める根拠にならないと、手引きp24は明記しています。議事録では、家族に説明した日と内容を、3要件の判断理由とは別の行に書いてください。
虐待防止委員会と合同で開く回・身体拘束廃止委員会と呼ぶ回の議事録の書き方
虐待防止委員会と合同で開く回は、一体的に設置・運営している旨を議事録の冒頭に書き、議題・検討内容・決定事項を委員会ごとに分けて書きます。開催の頻度は、身体拘束の委員会に求められる3か月に1回以上に合わせるのが基本です。虐待防止委員会の側で議事録に書く項目と例文は、虐待防止委員会の議事録の書き方が参考になります。
施設の呼び名で開く回の議事録の冒頭
「身体拘束廃止委員会」など施設で使う呼び名で開く回も、議事録の冒頭に、身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会として開いたことを書いておきます。運営指導の確認文書は基準の名称で挙がっているため、議事録を探す人がどの委員会の記録かをすぐ判断できるからです。呼び名を変える必要があるかどうかは、指定権者の運用で確かめてください。
虐待防止委員会と合同で開く回は委員会ごとの見出しの下に議題と決定事項を書く
解釈通知は、関係する職種や取り扱う事項が相互に深く関係する他の会議体と、一体的に設置・運営してよいとしています。台東区が掲載している虐待防止・身体拘束廃止委員会議事録のひな形の冒頭は、「虐待防止委員会と身体拘束廃止委員会を一体的に設置しているため、双方について話し合いを行いました。」という一文です。議題も「虐待防止について」「身体拘束の適正化について」に分けています。
身体拘束側の見出しの下に置くのは、報告件数・拘束中の人数・3要件の欄です。運営基準は、虐待防止の委員会を「定期的に」(第35条の2)、身体拘束の委員会を「三月に一回以上」(第11条第6項)開くよう定めています。そのため、合同の回は3か月に1回以上が開催の下限です。最新の基準と指定権者の運用もあわせて確かめ、合同で開く回は身体拘束の3か月に1回以上に合わせて開催し、決めたことを委員会ごとに分けて残します。
合同の回の議事録を録音から下書きし、委員会ごとの見出しで確定する方法
合同の回は議題が増えて会議が長くなり、メモを清書する時間も延びがちです。会議を録音し、書き起こしから議事録の下書きを作る方法もあります。AI議事録とは、会議の録音から発言を書き起こし、話した人を分け、議事録の下書きにまとめる仕組みです。
CareBase(ケアベース)AI議事録は、会議の種類に身体的拘束等適正化検討委員会と虐待防止委員会を備え、施設ごとに呼び方を変えたり独自の委員会を追加したりできます。1回の会議の録音から、選んだ会議の様式に沿った下書きを作る仕組みです。合同の回は、主に扱う委員会か施設で追加した委員会の種類で下書きを作り、確定前に職員が議題と決定事項を委員会ごとの見出しに書き分けます。AIが作るのは下書きのため、職員が要約の各項目から元の発言を開いて確かめ、修正してから確定してください。対応する会議の種類のすべてに開催義務がある施設はなく、開催・記録の要件は施設種別や適用される基準で異なります。
議事録の新規作成画面。会議種別で身体的拘束等適正化検討委員会や虐待防止委員会を選ぶと、その様式のテンプレートが決まる(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
合同で開いた会議も録音から下書きしたい方は
CareBase(ケアベース)AI議事録の資料を見る
議事録で押さえる4つの書き方のポイント
議事録は、拘束がない回も確かめた内容を書き、3要件は要件ごとに理由を書き、拘束中の利用者には解除予定日と次の再検討日を、周知には方法と日付を書きます。どれも、厚生労働省の手引きと自治体の集団指導資料が記録の確認点として挙げている内容です。決定事項の書き方や周知の残し方など、委員会の種類を問わない議事録の共通ルールは、介護施設の議事録の書き方で扱っています。
1. 拘束がない回も、確かめた内容と結果を書く
「該当者なし」の1行では、何を確かめて判断したかが読み取れません。報告様式で上がった件数、用具の使い方を点検した範囲、研修の題材にしたことを書きます。身体拘束をしていない施設にも委員会・指針・研修のすべてが求められるため、拘束がない回の議事録は、委員会を開いて点検した記録です。
2. 3要件は要件ごとに判断の理由を書く
「3要件を満たす」とまとめて書かず、切迫性・非代替性・一時性のそれぞれに理由を書きます。短期入所系・多機能系サービスを対象にした厚生労働省の介護保険最新情報 Vol.1345問3は、緊急やむを得ない場合の検討で三つの要件すべてを満たすことの記録が確認できなければ、減算の適用になるとしています。家族の同意は根拠にならないため、理由の欄に「家族の同意あり」とは書きません。
3. 解除予定日と次の再検討日を書き、再検討のたびに記録を加える
手引きp24は、再検討を行うごとに逐次その記録を加えているかを確認点に挙げています。和歌山県の検討例にも、「期間(終期)」の欄があります。拘束中の利用者ごとに解除予定日と次に検討する回を書き、再検討した回ごとに判断と理由を書き足してください。決めたことには担当と期限を書き、次の回の「前回の振り返り」で実施状況を確かめます。
4. 周知した方法と日付を書き、研修と個別の記録につなぐ
和歌山県の資料が挙げる周知の例は、議事録を職員に配布して記録を残す方法と、議事録にチェック(押印)欄を設けて回覧する方法です。委員会で決めた研修の題材は研修記録へ、個別の利用者の検討は経過記録へつなぎます。特別養護老人ホームの解釈通知が求めるのは、研修を年2回以上と新規採用時に開き、実施内容を記録することです(他のサービスは各サービスの解釈通知で確かめてください)。研修の年間計画は、介護施設の法定研修とは?種類・回数・年間計画と記録の残し方で整理しています。
CareBase(ケアベース)は法定研修管理で研修の実施記録を自動で保存し、実施状況を職員ごとに確かめられるようにしています。委員会で決めた研修を誰が受けたかも、職員ごとの記録で追える仕組みです。
研修を誰が受けたかを職員ごとに記録したい方は
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身体拘束適正化委員会の議事録についてよくある質問
身体拘束をしていない施設でも、身体拘束適正化委員会を開いて議事録を残す必要はありますか?
必要です。厚生労働省のQ&A(介護保険最新情報 Vol.1345 問1)は、身体的拘束等をしていない場合でも委員会の開催・指針の整備・研修の実施のすべてがなければ減算の適用になるとしています。施設系・居住系サービスも同様です。拘束がない回も、確かめた件数と点検の結果を議事録に残してください。
身体拘束適正化委員会の議事録はいつまで保存しますか?
委員会の議事録の保存期間は、指定権者の条例や運用で定められた年数に合わせます。運営基準 第37条が2年間の保存を求める記録には身体的拘束等の記録が含まれますが、委員会の議事録は列挙されていません(e-Gov 法令検索)。和歌山県が集団指導資料で示す保存期間は、身体的拘束等を行う場合の記録(態様・時間・理由)について5年間です。書類の種類ごとの期間は、介護記録の保管期間は2年?5年?書類種別・起算日・電子保存を解説で確かめてください。
身体拘束適正化委員会はオンラインで開いて議事録を残してもよいですか?
開けます。運営基準は委員会をテレビ電話装置等を活用して行えると定め、解釈通知はその際、個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス等を守るよう求めています。議事録の開催方法の欄にオンラインと書き、参加した委員を職種とともに残してください。
病院の身体拘束適正化委員会の議事録も同じ書き方でよいですか?
本記事は介護保険施設の基準に沿った書き方です。病院は診療報酬の入院料の施設基準で、専任の医師と専任の看護職員からなる身体的拘束最小化チームの設置などが求められ、根拠と体制が異なります(令和6年度診療報酬改定 全体概要版 p22)。院内の規定と所管の指示に合わせて様式を決めてください。
CareBase(ケアベース)AI議事録で、身体拘束適正化委員会の議事録の下書きを作れますか?
作れます。対応する19種類の会議に身体的拘束等適正化検討委員会があり、録音から様式に沿った下書きを作って、職員が元の発言を確かめて修正・確定します。19種類は製品が対応する会議の一覧で、すべての施設に19種類すべての開催義務があるわけではありません。施設ごとに会議の呼び方を変えたり独自の委員会を追加したりでき、AI議事録だけを単独で導入して次の委員会から使えます。
身体拘束適正化委員会の議事録づくりを短くするならCareBase(ケアベース)AI議事録
議事録づくりの手段は、身体的拘束等適正化検討委員会の様式に沿った下書きを会議のたびに短い時間で用意でき、3要件の判断理由を委員の発言に戻って確かめながら書き足せるかで選びます。あわせて、議事録の記載から修正の経緯を確かめられるか、利用者を特定する検討欄を含む記録の閲覧範囲を絞れるかも見ておきたい点です。
メモから清書する方法では、議事録の文は清書した職員がまとめた要約になります。3要件の判断理由を委員の誰がどう述べたかを後から確かめるには、そのメモを持つ職員に聞くしかありません。
CareBase(ケアベース)AI議事録は、会議の種類で身体的拘束等適正化検討委員会を選ぶと様式に沿った下書きを作り、職員が元の発言を確かめて修正・確定します。1時間の会議の議事録作成は、従来40分〜1時間かかっていたものが5〜10分程度になる目安です。導入検討施設へのヒアリングに基づく目安で、会議内容や録音環境、確認・修正量により異なります。要約の各項目からは、根拠となる元の発言を開けます。3要件の判断理由を委員の誰がどう述べたかまで残したい施設は、元の発言を見ながら理由の欄を書き足してから確定できます。
確定済みの議事録画面。要約の各項目にある「根拠」から元の発言を開いて確かめられる(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
AIが作った下書きを職員が修正すると、編集した人・日時・変更前後が履歴に残り、確定した議事録は編集できません。閲覧範囲は「施設内全員」か「作成者と施設管理者のみ」から選べ、書き起こし全文は作成者と施設管理者だけが見られます。データは国内で完結し、AIの学習には使いません。AI議事録は、100社以上が導入しているCareBase(ケアベース)の機能の一部ですが、単独でも導入できます。
3か月ごとの委員会と虐待防止委員会との合同の回の議事録を持ち回りで作り、メモから清書している施設や、本体をまだ使っていなくても委員会の議事録づくりだけ先に軽くしたい施設に向いています。料金は録音1時間あたり500円(税抜)で、初期費用と最低利用料金はかかりません。
まとめ
身体拘束適正化委員会の議事録は、毎回の開催日時・出席者・議題・決めたことと周知に、利用者がいる回の3要件ごとの判断理由と解除予定日を加えて書くのが基本です。個別の利用者の経過は経過記録に、研修の実施は研修記録に分けて残します。次の委員会の前に、自施設の様式に報告件数・拘束中の人数・要件ごとの理由・周知の欄があるかを確かめてください。
CareBase(ケアベース)のAI議事録では、AIの下書きを職員が確かめて確定し、押印欄付きPDFで出力できます。押印欄つきの回覧で周知を記録している施設に適した形で議事録を残せます。
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