2026.10.27
生産性向上委員会の議事録|5項目の記入例と開催頻度
2027年4月から特養・老健・グループホームなどで開催が義務になる生産性向上委員会(厚生労働省の解釈通知)では、委員会ごとに議題を決め、話し合った内容を議事録に残します。議事録には、開催日時と出席者、前回決めたことの進み具合、議題ごとに話し合った内容、決まったことと担当者・期限、職員への周知方法の5項目を書きます。委員会は事業所が決めた頻度で定期的に開きます(加算を算定するなら3か月に1回以上)。記入例と議題例、頻度の決め方を順に示します。議事録を書く時間を減らす方法として、AI議事録(会議の録音から発言を書き起こし、話した人を分けて議事録の下書きにまとめる仕組み)の使い方も紹介します。
生産性向上委員会の議事録を書く時間を減らしたい方は
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生産性向上委員会とは?
利用者の安全とケアの質を守りながら職員の負担を軽くする委員会で、2027年3月31日までは努力義務、4月1日から義務になる(出所: 特別養護老人ホームの運営基準 第35条の3、厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の主な事項」「委員会のポイント・事例集」「介護保険最新情報Vol.1236」に基づき編集部作成)
生産性向上委員会とは、入所者の安全とサービスの質を守りながら職員の負担を軽くする方法を話し合うために、運営基準(介護保険の施設・事業所が守る人員・設備・運営のルールを定めた厚生労働省令)が定期的な開催を定めた委員会です(特別養護老人ホームの運営基準 第35条の3)。生産性向上推進委員会など、法令と異なる名称で開いても差し支えありません。業務改善の委員会やプロジェクトチームの立ち上げは、処遇改善加算の職場環境等要件でも生産性向上の取組(要件17)に挙げられており、加算の区分ごとに選ぶ取組は介護の処遇改善加算の取得要件で整理しています。
対象は短期入所系・居住系・多機能系・施設系のサービスで、2027年3月31日までは努力義務、4月1日から義務になります(令和6年度介護報酬改定の主な事項)。オンラインでも開けます。厚生労働省の委員会のポイント・事例集に載る14事例も、すべて「業務改善委員会」「ICT会議」など独自の名称です。最新の基準と、指定権者(事業所を指定し、運営指導を行う自治体)の運用もあわせて確認してください。身体拘束・感染対策・事故防止・虐待防止を含め、施設が開く委員会の設置義務と開催頻度は、介護施設の委員会の設置義務にまとめました。
議事録は次の委員会と実績報告の材料になる
事例集は、現場職員の意見を集めて話し合い、結果を職員へ戻しながら改善を続ける流れを示しています。前回決めたことと結果が議事録に残っていれば、次の委員会は続きから始められます。生産性向上推進体制加算(見守り機器などのテクノロジーを使った業務改善を続ける施設を評価する介護報酬の加算)を算定する施設は、年1回の実績報告で委員会の議事概要(話し合った内容を要約した記録)を提出します(介護保険最新情報Vol.1236)。加算の要件は、介護の生産性向上とは?7つの取組と進め方で詳しく解説しています。
生産性向上委員会の議事録に書く5項目
生産性向上委員会の議事録には、次の5項目を書きます。
- 開催日時・開催方法・出席者と職種
- 前回決めたことの進み具合
- 議題ごとに話し合った内容と現場の意見・データ
- 決まったこと(担当者と期限)
- 職員への周知方法と次回に確認すること
5項目は、事例集が示す委員会の流れ(現場の意見を集めて話し合い、結果を職員に戻す)に沿って、CareBase(ケアベース)が整理した欄です。次の委員会を前回の続きから始められるように並べており、加算を算定する施設は「3. 話し合った内容」に4事項の検討を書きます。
1. 開催日時・開催方法・出席者と職種
対面かオンラインかを書き、出席者は氏名と職種を残します。加算を算定する施設では、ケアを行う職員を含む幅広い職種やユニットリーダー等の参画が必要です(生産性向上推進体制加算について)。欠席者がいた回は、議事録を回覧した旨も残してください。
2. 前回決めたことの進み具合
前回の担当者が結果を報告し、その取組を続けるか、変えるか、やめるかの判断を書く欄です。結果がまだ出ていないときは、進んだところと残りの期限を書き直します。
3. 議題ごとに話し合った内容と、現場の意見・データ
委員会の前に集めた現場職員の意見や課題把握シートの結果を書き、職種ごとの意見を分けて残します。設問の作り方は介護の業務改善アンケート|厚労省の課題把握シートで作る設問例にまとめました。
加算を算定する施設は、この欄を4事項(利用者の安全とケアの質の確保、職員の負担軽減と勤務状況への配慮、介護機器の定期的な点検、職員研修)に分けて書きます。厚生労働省は、導入する機器によっては検討が必要ない項目もあるとしています。該当しない事項も空欄にせず、理由を一言書いてください。理由まで書いておけば、4事項をすべて確かめたことが議事概要から読み取れます。
4. 決まったこと(担当者と期限)
1件ごとに、誰が・何を・いつまでに行うかをそろえるのが基本です。決まらなかったことは「次回までに調べること」として、担当者と一緒に残しておきましょう。決まったことの書き方を含め、委員会や会議に共通する議事録の書き方のルールは、介護施設の議事録の書き方で扱っています。
5. 職員への周知方法と次回に確認すること
周知した日と方法(ユニット会議・申し送り・掲示など)を書き、最後に次回の開催予定と次回に確認すること、記録者を書けば完成です。「決まったこと」と「次回に確認すること」が残っていれば、次の委員会は前回の続きから始められます。
委員会で決めたことを申し送りで職員に共有したい方は
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生産性向上委員会の議事録の記入例
議題ごとに現場の意見と話し合った内容を分け、決まったことは誰が・何を・いつまでにを1行にそろえる(出所: 厚生労働省「委員会のポイント・事例集」「生産性向上推進体制加算について」に基づき編集部作成)
生産性向上委員会の議事録は、5項目を表の行にして、議題ごとの行に現場の意見と話し合った内容を分けて書き、決まったことは担当者と期限を付けて1行にまとめます。以下は記録業務の見直しを議題にした回の記入例です。人物は職種と伏せ字、日付・人数・件数は「◯」で示し、項目の先頭の番号は5項目の番号に対応します。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 委員会名・回 | 生産性向上委員会 第◯回 |
| 1. 開催日時・方法 | 令和◯年◯月◯日 14:00〜14:40/対面(看護職員Cはオンライン参加) |
| 1. 出席者(職種) | 施設長(委員長)、介護主任、ユニットリーダーA・B、看護職員C、生活相談員D(記録)/欠席: 管理栄養士E(議事録を回覧) |
| 2. 前回決めたことの進み具合 | 職員アンケートを実施し◯人が回答。負担が大きい業務は「夜間の記録の転記」が最多。完了とし、議題1で扱う |
| 3. 議題1 夜間の記録の転記 | 現場の意見: 夜勤帯にメモから記録へ写す作業が残る(ユニットリーダーA)。話し合った内容: 重複して書く項目を洗い出し、入力を1回にまとめる案 |
| 3. 議題2 見守り機器の活用状況(加算を算定する施設の例) | 4事項の報告: 1. 安全とケアの質: ヒヤリハットが前回から◯件 2. 職員の負担: 負担の変化 3. 機器の点検: 点検の記録 4. 職員研修: 次の研修日。話し合った内容: 離床の通知が続く利用者の機器の使い方を見直すか |
| 4. 決まったこと(担当者・期限) | 1. 重複項目の一覧を作る(介護主任・◯月◯日まで) 2. Aユニットで2週間試す(ユニットリーダーA) |
| 5. 職員への周知方法 | ◯月◯日のユニット会議で説明し、申し送りで全職員に共有 |
| 5. 次回に確認すること・次回予定 | 試した後の記録時間と職員の意見/第◯回 ◯月◯日 14:00 |
出所: 厚生労働省「委員会のポイント・事例集」の議題・実施の流れと「生産性向上推進体制加算について」の検討事項に基づき編集部作成
加算を算定していない施設は、議題2の行を自施設で決めた議題に置き換えてください。
生産性向上委員会の議題例
自施設の取組が今いる段階を確かめ、その段階の議題を次の委員会で選ぶ(出所: 厚生労働省「委員会のポイント・事例集」、CareBase(ケアベース)AI議事録 サービスサイトに基づき編集部作成)
生産性向上委員会の議題は、厚生労働省の事例集が計画・実行・評価・見直しの段階ごとに示す議題の中から、自施設の取組が今いる段階の行を見て選びます。事例集の考え方は、想定される議題を施設の現状と照らし合わせ、必要なものを取り入れるというものです。ユニット会議やリーダー会議など、委員会以外の定例会議で話し合う議題は、介護の会議の議題例で紹介しています。
| 段階 | 事例集の議題(段階別) | 議事録に残すこと |
|---|---|---|
| 計画 | 課題分析(見える化)と役割分担、導入するテクノロジー等の検討/シフトの組替や導入範囲の検討/実行計画の策定 | 優先する課題、担当者と期限、効果を確かめる指標 |
| 実行 | 使い方の教育・研修/使い方の改善/テクノロジー等を活用したケアの改善 | 研修の日と対象者、現場から出た使いにくさと改善内容 |
| 評価 | 効果検証(職員や利用者の観点からの課題・効果の共有)/ヒヤリハット・事故防止の検討 | 取組の前後で比べた結果、ヒヤリハットの件数と再発防止策 |
| 見直し | 再教育・研修/実行計画の見直し | 続ける・変える・やめるの判断と、次の取組 |
出所: 厚生労働省「委員会のポイント・事例集」の想定される議題(冊子p.5)と実施の流れの段階別の議題(冊子p.9)に基づき編集部作成
事例集の想定議題の最後にある「その他、法人または施設・事業所で必要と判断した事項」として、記録や会議の進め方など間接的業務の見直しも議題にできます。業務改善の進め方の詳細は、介護の業務改善事例と効率化の手法・進め方をご覧ください。計画の段階で見守り機器の導入を検討する施設は、介護の見守りカメラに使える補助金・助成金が参考になります。
議事録作成の効率化を議題にして、AI議事録を試す進め方
議事録づくりに時間がかかっている施設は、「議事録作成の効率化」を議題にし、録音から下書きを作る方法を次の委員会で試して、作成時間を比べる進め方がとれます。厚生労働省の生産性向上ガイドライン(令和6年度改訂版)は、情報の記録・入力や各種会議を、利用者と直接触れない「間接的業務」に挙げています。介護の会議で使えるAI議事録の料金の決まり方と選び方は、介護で使えるAI議事録9選で比べています。
- 今の議事録1本の作成時間と、月に作る本数を記録する
- 次の委員会を録音し、AI議事録で下書きを作り、職員が確認して確定する
- 次回の委員会で作成時間と修正の量を比べ、続けるかを決めて議事録に残す
CareBase(ケアベース)AI議事録は「生産性向上推進委員会」を含む19種類の会議に対応し、会議の種類を選ぶと、その様式に沿った下書きができあがる仕組みです。すべての施設に19種類すべての開催義務があるわけではなく、開催・記録の要件は施設種別や適用される基準で異なります。AIが作るのは下書きで、元の発言を確かめて修正・確定するのは職員です。委員会の議題にする前に、CareBase(ケアベース)AI議事録の資料を取り寄せておくこともできます。資料は、フォームにメールアドレスを入力すると担当者から届きます。
議事録の新規作成画面。会議種別で生産性向上推進委員会を選ぶと、その様式のテンプレートが決まる(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
録音から議事録の下書きを作る方法を委員会の議題にしたい方は
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生産性向上委員会はどのくらいの頻度で開く?
加算を算定するなら3か月に1回以上、算定しないなら事業所の状況を踏まえて定期的に開く(出所: 厚生労働省の解釈通知、「生産性向上推進体制加算について」「委員会のポイント・事例集」に基づき編集部作成)
生産性向上委員会は、運営基準では回数を定めず「定期的に」開くことが求められ、生産性向上推進体制加算を算定する施設は3か月に1回以上開きます。加算を算定しない場合の回数について、解釈通知は、委員会が形骸化しないよう各事業所の状況を踏まえて決めることが望ましいとしています。
事例集の14事例の開催周期を数えると、10事例が月1回で、ほかに月2回、年4〜5回、多いときは週1回などの例がありました。いずれも令和6年度の制度改正の前から委員会を開いていた事業所の例で、全国の平均ではありません。
事故防止委員会など、ほかの会議と一体的に開いてもかまいません(解釈通知)。その場合も、議事録には生産性向上の議題と話し合った内容を、見出しを分けて書いてください。指定権者が回数の目安を示している場合は、そちらが優先です。加算を算定するなら、3か月を超えない間隔で年4回以上の開催日を年度の初めに決めておくのが確実です。
生産性向上委員会の議事録づくりを短くするならCareBase(ケアベース)AI議事録
生産性向上委員会の議事録をメモから清書している施設は、CareBase(ケアベース)の機能の一つであるCareBase(ケアベース)AI議事録を使うと、録音から生産性向上推進委員会の様式に沿った下書きを作れます。議事録づくりの道具は、委員会の様式に沿って短い時間で仕上げられるか、決まったことと担当者を元の発言に戻って確かめられるか、の2点で比べます。メモから清書する方法では、委員会のたびに担当者の清書が続き、発言はメモに残った範囲でしか確かめられません。
AI議事録は、要約の各項目から元の発言を開け、修正すると編集した人・日時・変更前後が履歴に残ります。AIが作るのは下書きのため、職員による確認・修正・確定が必要です。1時間の会議の議事録作成は、従来40分〜1時間のところ、AI議事録を使うと5〜10分程度が目安です。導入検討施設へのヒアリングに基づく目安で、会議内容や録音環境、確認・修正量により異なります。料金は録音1時間あたり500円(税抜)で、初期費用と最低利用料金はかかりません。
確定済みの議事録画面。要約の各項目にある「根拠」から元の発言に戻れ、操作履歴のタブで修正の経緯を確かめられる。画面は虐待防止委員会のもの(出所: CareBase(ケアベース)AI議事録 製品画面)
AI議事録はCareBase(ケアベース)本体の機能の一つですが、本体を導入していない施設でも単独で使えます。本体は記録・申し送り・動画マニュアルによる教育をまとめて扱うサービスで、導入社数は100社以上です。委員会を毎月開き、議事録づくりを持ち回りで担当している施設や、本体の導入前に議事録づくりだけを先に軽くしたい施設に合う使い方です。単独で導入すれば、次の委員会の録音から下書きを作り、職員が確かめて仕上げるところから始められます。
まとめ
生産性向上委員会の議事録は、前回の進み具合から担当者・期限をつけた決まったことまでを5項目で残します。委員会は施設が決めた頻度で開き、加算を算定するなら3か月に1回以上開きます。加算や運営基準の要件を満たすかは、最新の基準と指定権者の案内で確かめてください。次の委員会の前に、段階別の議題から1つ選び、5項目の欄をそろえた様式で議事録を書き始めましょう。
CareBase(ケアベース)の機能の一つであるAI議事録は、TeamsやZoomなどのオンライン会議も録音でき、10人程度までの話者を自動で分けて下書きを作ります。そのため、対面とオンラインを交えて多職種で開く委員会に向いています。確定は職員が行います。
生産性向上委員会の議事録を、録音した下書きから仕上げたい方は
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記録・申し送り・教育をまとめて整えたい方は
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介護ソフトの導入や見直しをご検討中の方は、まずは情報収集から始めてみませんか。
carebase(ケアベース)では、現場に定着する介護記録システムとして、多くの事業所でご活用いただいています。
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